スモールサンニュース山口恵里の”現場に行く!”

第44回 株式会社KaMS

皆さん、こんにちは!スモールサン事務局の山口恵里です。
今月は3月から約半年ぶりの「山口恵里の“現場に行く!”」第44回をお届けします! 久しぶりの現地取材でお話を伺ったのは、愛知県名古屋市にある株式会社KaMS 代表取締役社長の貝沼直人氏と、森裕晃氏、錦見憲嗣氏の3名!


株式会社KaMSは、もともと火力発電所向けの精密部品加工をされている貝沼さんを中心に、それぞれ別の会社をやっている3名で立ち上げられました。
そのメイン事業は、7月にスモサンプレスリリースの中小企業応援企画「コロナに負けるな!」でも掲載された音質改善アクセサリー『Sound element』の製造販売。アンプとスピーカーの間に入れるだけで音質が改善されるという同製品は、音の劣化を防ぐためにできる限りケーブルを太く短くしようとするオーディオ業界において、常識に一石を投じる新製品。
それまで培ってきた金属加工の技術を活かした隣接異業種への挑戦であるとともに、新たな市場創造への第一歩でもあるのです!

皆さん、ぜひご期待ください!

【会社概要】
会社名    株式会社 KaMS
代表者    貝沼 直人
所在地    愛知県名古屋市南区豊2丁目12-81
業種    オーディオアクセサリー製造、販売
サイトURL    https://kams.co.jp/

音質改善アクセサリー『Sound element』
~アンプとスピーカーの間につなげるだけ!~

山口 さて、先日スモサンプレスリリースでも掲載させていただいた音質改善アクセサリー『Sound element』ですが、これはどういった商品なのでしょうか?

貝沼 オーディオシステムのスピーカーケーブルの間に取付けるだけで、音のクリア感、臨場感が格段にアップし、原音に近づける事が出来るオーディオアクセサリーです。



 コンポの中にはスピーカー一体型のものもありますが、通常オーディオシステムにはプレーヤー・アンプとスピーカーがあって、そのアンプとスピーカーの間は4本のスピーカーケーブルで繋がっています。そのケーブルの真ん中に『Sound element』を挟んで入れてもらうと音が良くなるんです。

山口 なるほど。ケーブルを通るときに音が劣化してしまうのを防ぐということでしょうか?

貝沼 劣化をさせないというのとはちょっと違います。昔のカセットテープなんかを聴くと「さーっ」という音が入っていますよね。CDになって音質が良くなったのでそういった音は大分聞こえなくなりましたが、実際には様々なノイズが入っているんです。例えば電源といったところからでもノイズを拾うので、最終的にスピーカーからはそれらが混ざった音が出てきてしまう。『Sound element』はそういったノイズを除去することで、これまで埋もれていた音一つひとつが聞こえる様になり、音に広がりと奥行が生まれるんです。



山口 実際にコンポで『Sound element』有りと無しの状態で同じCDを聴き比べさせていただきましたが、音がクリアになってヴォーカルの発声というか息遣いがよりリアルに聴きとれるように感じました。これはすごいですね!


オーディオ業界に一石を!
~これまでの常識にとらわれない逆転の新製品~

山口 そういった商品ってあまり見かけたことがない気がします。

 そうですね。オーディオシステムにおいては、一般的にアンプとスピーカーの間にはできる限り余計なものを入れないというのが定説ですから。電気がたくさん流れるようにスピーカーケーブルはできる限り太く、そして短い方が音の劣化を少なくできると言われています。オーディオマニア向けに1本100万円ぐらいするスピーカーケーブルとかもあるんですよ。

山口 ええ! そんな値段のケーブルがあるんですか!

 マニアの世界の話ですけどね。銅よりも電気抵抗が少ない銀を使用したりするので高いんです。

山口 びっくりしました。でも、確かにマニアの方はそういったとこにも凄くこだわっているイメージがありますね。


 実は、そこが私たちにとってもハードルなんですよ。そこまでして一生懸命抵抗を減らそうとしている中で、間に新しい物を入れるというのは、かなり邪道というか、ぶっ飛んだ考えなんです。実際に聴いてもらうと納得していただけるのですが、定説と180度違うものですから、マニアの方にとってはかなり抵抗がありますよね。

山口 まさに業界の常識への挑戦ですね。実際に『Sound element』を試してみる方法はあるんですか?


 お店で試したいという場合は、東京でしたらお茶の水のオーディオユニオンと秋葉原のテレオン、中部地区では北名古屋市のOTAI AUDIO、大阪はジョーシンの日本橋1ばん館などで試聴機を置かせてもらっています。また、当社のWEBサイトで試聴機の無料貸し出しにも対応しています。

山口 実際に自分のオーディオシステムで試すことができるんですね! スピーカーケーブルの間に繋ぐだけということでしたが、付けたり外したりというのは簡単なんですか?

 とても簡単ですよ。『Sound element』本体が電源をとったりするわけでもありませんし、本体と一緒にケーブルも付けてお送りしますので、家に余分なケーブルがないという方も、今繋いでいるケーブルとスピーカーの間に試聴機を繋いでいただくだけでお試しいただけます。取付けは5分でできますよ。

山口 セッティングの簡単さというのも大きなメリットですね。もしご興味のある方はぜひお試しいただきたいと思います!

開発のきっかけは娘のヴァイオリン
~楽器一つひとつが生きる臨場感ある音を~

山口 とても画期的な『Sound element』ですが、もともとオーディオアクセサリの製造をされていたのですか?

貝沼 いえ、私たちは3人ともそれぞれ別の会社をやっていまして、私は火力発電所や原子力発電所向けの計測機器の部品を主に生産している金属加工業です。

山口 全くの別分野なのですね。では、どういったきっかけで開発をされたんですか?

貝沼 私の娘がヴァイオリンを習っていまして、まだ小さい頃ですが、先生から「今週はここまでが課題だから、聴いて弾けるようにしておいてね」とCDを貰うんです。それで、家ではもちろん送り迎えの車の中でもCDを聴くんですが、とにかく音が悪い。クラシックなのでただその音階が出せればいいわけではなく、どの音がどういう風に出されているかを聴きとってコピーしなくてはいけないので、変な音だと気に入らないみたいなんです。それでカーオーディオ専門店に依頼して直してもらったのですが、やっぱり気に入らないというので、それならもう自分でやるしかないと思ったのが始まりです。それから3年ぐらいかけてデータを取って、試作に試作を重ねました。

山口 最初のきっかけは娘さんのためだったんですね!

貝沼 最初はカーオーディオの音質改善が目的でしたが、車が変わるならホームオーディオも変わるのではないかということで、このホームオーディオの音質改善にも取り組み始めました。結果ホームオーディオはカーオーディオよりも大きさや形の制限が少ないため、カーオーディオ以上の音質改善を実現することができました。

 私は貝沼さんと同じ金属加工をやっている同業者で、以前から商売上のお取引で交流がありました。それで、あるとき貝沼さんに「こんなの作ったんだ」と言って『Sound element』の試作品を渡されたんです。最初は「そんなもの入れて、音なんて変わるわけないだろう?」と半信半疑でしたが、実際に聴いてみると「これは良いな」と。それで、「貝沼さん、これ面白いから事業化できるように頑張りましょうよ」とそそのかして(笑)。株式会社KaMSを立ち上げてからはもうすぐ2期になりますね。

錦見 私は工作機械や機械周辺機器や工具の販売をしています。もともと営業で知り合ったので、途中参入ですね。

山口 では、皆さん本当に異業種からの挑戦なんですね。それですと、販売戦略というのもかなり苦戦されますよね。

 そうですね。ただ、たまたま私の妻の父親がマニアに片足ぐらい突っ込んでいるような人なので、そこを糸口に色々紹介してもらうところから始めました。紹介してもらったマニアの方々に実際に聴いてもらってアドバイスをいただいたり。その中でオーディオクラブの会長さんで凄く顔の広い方が『Sound element』を気に入ってくださって、その方のおかげでオーディオユニオンとテレオンに試聴機を置いてもらえることになりました。

培ってきた技術力を活かす隣接異業種
~音だけでなく見た目にもこだわった「人に見せたいオーディオアクセサリー」~

山口 実際に聴いたマニアの方の反応はいかがでしたか?

錦見 音には個人の好みによる部分もありますが、全般的に良い評価をいただいています。先ほど山口さんに聴いていただいたのは普通のコンポですが、マニアの方が高いシステムに付けても「音の臨場感が出た」とか「立体感が出た」、「クリアになった」、「楽器一つひとつの音がちゃんと聴こえるようになった」といった感想をいただいています。

 もともと貝沼さん自身も、「楽器一つひとつが生きていくものを作りたい」ということを言っていて、実際そういった評価をいただけるものになっています。

山口 素晴らしいですね! もともと金属加工をされているわけですが、そこと音をよくする技術というのは何か共通点があるんですか?

貝沼 マニアの世界で言われているのは、ケーブルの種類を変えると音が変わるということです。様々な材質を調べて、表面処理とか色々試して、何百個という試作品の設計、開発、加工を行いましたので、それも自社で設計、加工が出来たからこそですね。

山口 なるほど、一見すると全くの異業種ですが、それまで培ってきた金属加工の技術があったからこそ作ることのできた製品なんですね。まさに隣接異業種ですね!

錦見
 同じ業界の私たちからすると、素晴らしい加工技術が集結されているんですよ。このボディ部分は丸棒というステンレスの固まりから全部削り出しで作っています。その中をくり抜いて素子が入っているのですが、底の蓋は圧入といってプレス機のようなもので押し込んでいるので、ねじが使用されていません。この端子部分も丸いところに斜めに穴を開けているので、実は加工屋さんが嫌がる加工だったりするんですよ。



山口 確かに、このビジュアルも魅力的ですよね。

貝沼 カーオーディオと違ってホームオーディオは見えるところ、しかも生活の中心にある事が多いので、音だけでなく見た目にもこだわりました。従来の後ろに隠すオーディオアクセサリーではなく、前において「人に見せたいアクセサリー」というのを意識しています。


市場創造でオーディオ業界に新たなカテゴリーを作る!

山口 この『Sound element』はホームオーディオ用ということですが、今後他にも展開を考えてたりするのでしょうか?

貝沼 まだ商品展開には至っていませんが、最近開発しているものに有線のヘッドフォンがあります。

山口 ヘッドフォン便利ですね! 自宅に大きなオーディオシステムはおけなくても、その分ヘッドフォンやイヤフォンにはこだわりたいという人は結構多いですよね。

貝沼 カーオーディオでも商品展開したいですし、難しいですが最終的にはテレビに入れたいという夢もあります。私の親は補聴器を使っているんですけど、『Sound element』を付けるとテレビの音声が聞き取りやすくなると言うんです。高齢者にとってテレビは大切な娯楽の一つなので、そういったこともいつかできたら良いなと思っています。

山口 今回私も試聴させていただいて感じましたが、オーディオや音に詳しいわけではない私が聴いても変化を感じることができたのが凄いと思いました。コロナ禍になってからライブやコンサートも配信になることが増えたので、もしテレビに入ったら良い音で聴けそうです。

錦見 今サービスにあるわけではないのですが、どういう風に耳に届くかというのは、実は好みに合わせて調整することもできるんですよ。「低音をもっと出して」とか、「高音をもっときれいに」とか貝沼マジックでできるんです。

山口 それはすごいですね!

 そうなんです。でも、まずは『Sound element』をどう認知させるかとブランディングですね。今年の1月ぐらいまで特許を申請していて、なかなか本格的に営業活動というのができなかったんですよ。ようやく特許のめどが立ったので、これからオーディオマニアだけではなく、ホームシアターに行くか、何か業務用で使えないかと考えていたところコロナ禍になってしまったので……。

山口 難しいところですね。今まで見えない需要のあったところに、その需要を叶える製品が誕生したわけで、まずは『Sound element』を知ってもらうことで需要の顕在化をしなくてはいけない。まさに市場創造ですね。

 そもそもオーディオアクセサリーの中に、コードの間に物を入れるというカテゴリーがありませんからね。ですので、ゆくゆくは「コンセント」や「ケーブル」といったカテゴリーがあるように、「サウンドエレメント」という新たなカテゴリーにしたいと思っています。

山口 音を良くするためにスピーカーケーブルを選ぶように、当たり前にサウンドエレメントが入っていると風になったら最高ですね! 本日はありがとうございました!


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