瀧本智恵のシネマ・ノート 2026年6月号
『箱の中の羊』 見えなくてもそばにいる ヒューマノイドの息子 “そう遠くない未来”の北鎌倉。建築家の音々(おとね、綾瀬はるか)と工務店社長の健介(大悟)夫婦は、2年前に7歳で亡くした息子・翔(かける)とそっくりなAIヒューマノイドの〈翔〉(桒木里夢)をロボット開発会社から無償レンタルする。喜々として迎え入れる音々に対し、ただの機械だと否定的な健介。だが亡き息子が好きだった江ノ電の駅名を暗唱する〈翔〉の姿に思わず嬉しさが込み上げる。 公園に出かけたある日、黒ずくめの青年が〈翔〉に親しげに近づく。音々が声をかけるとすぐに姿を消すが、折しも近隣では少年の行方不明事件が相次いで発生。踏切事故で死んだ翔が実は...


