スモールサンニュース瀧本智恵のシネマノート

瀧本智恵のシネマ・ノート 2012年11月号

「希望の国」~このタイトルは反語である。~20XX年の日本長島県大原町。架空の町。酪農を営む小野泰彦(夏八木勲)は、認知症の妻・智恵子(大谷直子)、息子の洋一(村上淳)とその妻いずみ(神楽坂恵)の4人暮らし。家族総出で牛の世話をし、住み慣れた町で穏やかに暮らす。 ある日、大地震が発生。散乱する家の中で肩を寄せ合い眠りにつく。だが原発の町・大葉町に住む友人と連絡が取れない泰彦の胸からは不安が消えない。原発は大丈夫なのか?ラジオは原発について何も言わない。 突然、町に避難命令が出され、白い防護服に身を包んだ警官たちがやって来て庭に杭を打ち込む。 長島第一原発から20km圏を内外に分ける柵が建つ。 柵...

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