スモールサンニュース論考

論考 2019年5月号

“令和”は“平成”から何を引き継ぐのか ~『天皇メッセージ』を読む~立教大学名誉教授 スモールサン主宰 山口義行 去る4月30日から5月1日にかけてテレビでは改元特集が組まれ、渋谷スクランブル交差点には改元カウントダウンに参加しようとたくさんの若者たちが集まった。 そんな喧噪の中、私は書棚からある本を手に取って読み始めた。それは『天皇メッセージ』(矢部宏治著、小学館2019年2月刊)。――“令和”は“平成”から何を引き継ぐべきなのか。そんなことを少々考えてみようと思ったからである。 権威は権力を遠ざける 同書に収められた明仁天皇(現上皇、以下で紹介するのは明仁天皇の在位期間のお言葉なので、「上皇」ではなく「明仁天皇」...

この記事は会員限定です。会員登録すると最後までお読みいただけます。

ログインIDとパスワードをお持ちの方

会員登録がまだの方

入会案内

ページの先頭へ