スモールサンゼミ名古屋

“技術をいかにビジネスにするか”の研究者、摂南大学経済学部教授の野長瀬裕二氏を招き、
年間200社以上の会社を訪問され、モノ作り企業の現場を見られる中で、
IoTやAIなど最新のICT技術がどのように活用されているのかについてお話しいただきます。

講師:摂南大学 経済学部 教授
一般社団法人 首都圏産業活性化協会(TAMA協会) 会長 野長瀬 裕二 氏
開催日時:2019年3月18日(月)18時20分~
担当プロデューサー:山内税務会計事務所 山内 新人 氏

ゼミレポート

◆自動車産業へ高まる生産性向上の圧力
・部品エーカーにPBRが低い企業が多い
PBR(Price Book-value Ratio)=株価・一株あたり純資産
日本企業の平均1.3に対して、車メーカーは、大手を含めほとんどの企業が平均を下回っている。
製造業が厳しい現状が伺える。
・中国の景気交代により赤字に陥るような場合、さらに株価は低下し、買収の対象となりやすくなる
・自動車産業に生産性向上の圧力がかけられている
・特に部品産業に、再編、選択と集中の圧力がある
圧力により、強制的に経済の流れが作られている。

◆自由主義経済の逆をやっている傾向がある
世界の軍事費とある国は、カツアゲされている。
軍事費は、単に軍事に力を入れていると見るのではなく、
軍事費を出す=経済力がある
軍事費をかけている国は、経済力があるともいえる。

◆中国の景気後退
・長期的にみるなら中国共産党の支配体制は弱体化しても、中国人の経済活動は広域的に拡張
・軍部に資金が回らなくなった時に支配体制が脆弱化
・日本に大量の人が流出する事態が訪れる
・長期的に、中国人の経済活動とつきあう戦略が必要


◆中国の景気後退による影響
・ドイツは、EUの対中輸出の30%を占めている。
・ドイツ銀行、フォルクスワーゲンなどの問題
フォルクスワーゲンの株主が倒産寸前。
・2019年度は、前向きな投資と断捨離のチャンス
今年は、お金を所持して勝負どころを見極める年になりそう。

◆頑張る中小ベンチャー企業の例
技術の精度を上げて、精度を見える化し価値を上げる。
失敗した時に、次に活かすために良しとして企業は伸びている。
成功している企業は、早い内から失敗をしながらチャレンジをしている!

◆日本のモノづくりの今後の方向性
イタリアの中小企業は、規模を大きくしないで利益率を重視している企業が多い。
成長しよう=海外に出るか、残存重要をとるか?
ローコストなやり方を体得した所は、残存者需要を獲得できるのでは。
割り切ったやり方が良い可能性もある。


◆ゼミNAGOYA 学生サポーターの卒業
ゼミNAGOYAでは、1〜2名の学生サポーターに参加をしていただいております。
今回のゼミで、学生サポーターが就職のため一人卒業。
ゼミの最後に記念品を贈呈致しました。
約1年間、ご参加ありがとうございました!


懇親会


懇親会では、講師の野長瀬氏もご参加いただき懇親を深めました。

今回のゼミでは、モノづくりの現場からのレポートという事で、製造業と世界経済を絡めたお話でした。製造業は今のままでは厳しくなっていく事が実情を踏まえたお話がありわかりやすく納得しました。
ただ良いモノを作っていく。だけでなく、チャレンジをすること。
成長は、必ずしも規模を大きくする事ではないこと。どうしていくのかを明確にして、それにより動きを変えていく事が必要ではないかと思いました。


スモールサン ゼミNAGOYA
サポーター 関上 直人


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