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		<title>スモールサンニュース - 別刊「経営実践」</title>
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			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>山口恵里の“現場に行く！”2026年4月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/yamaguchi/entry-6382.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



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<h2 >「第７７回：三星刃物株式会社」</h2>









































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<p>皆さん、こんにちは！スモールサン事務局の山口恵里です。<br />
<br />
今月の別刊ニュースでは、<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/yamaguchi/entry-702.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">2016年5月号</a>以来10年分ぶりに岐阜県関市にある三星刃物株式会社を訪ね、ゼミNAGOYA/GIFU合同メンバーである有限会社梅村工務店の梅村 裕子さん、アーボ株式会社の杉村 和敬さんと一緒に工場見学を体験してきました！<br />
<br />
三星刃物は、明治6年創業、刀鍛冶の流れをくむ老舗刃物メーカーです。長年OEM生産を手がけてきた一方で、自社ブランド「和 NAGOMI」を育て、近年は工場見学や体験を通じて、包丁の魅力だけでなく関という“刃物のまち”の価値そのものを伝えようとしています。<br />
<br />
今回の取材では、三星刃物の歩みや「和 NAGOMI」誕生の背景に加え、工場見学を通して見えてきたものづくりの現場、そして渡邉隆久社長が今描いている地域への広がりと未来についてもお話を伺いました。<br />
一本の包丁の背景にある歴史や手仕事、そして関の未来への思いまでレポートします！</p>








































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		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202604/982f812b8a903c492c631135ff791705bb7889eabe5b28644f9aa80d99022afb.png" alt="" width="700" height="557">
</div>

































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<p><b>【会社概要】</b><br />
会社名 &nbsp; &nbsp;三星刃物株式会社<br />
所在地 &nbsp; &nbsp;〒501-3217 岐阜県関市下有知5178番地<br />
代表者 &nbsp; &nbsp;取締役社長　渡邉 隆久<br />
創業年月 &nbsp; &nbsp;明治6年5月<br />
従業員 &nbsp; &nbsp;35名<br />
<a href="https://mitsuboshi-cutlery.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">企業オフィシャルサイト</a><br />
<a href="https://nagomi.mitsuboshi-cutlery.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「和　NAGOMI」ブランドページ</a></p>








































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<h3 >関はなぜ刃物の町なのか</h3>








































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	</a>
</div>


































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<p><b>渡邉：</b>関が「刃物の町」ということは、皆さんご存知なんですけども、どうして刃物の町かというと文献も少なく、意外と知られていません。<br />
<br />
<i>一般には良質な水や炭、周辺の自然環境などが理由として挙げられますが、そうした地域は日本中どこにでもあると渡邉さんは言います。では、なぜ関だったのか。渡邉さんが強調したのは、関という土地の持つ地理と歴史的な背景でした。</i><br />
<br />
<b>渡邉：</b>関というのは、関東と関西の真ん中の関所です。戦国の世を終わらせるためには、京に上って天皇陛下から勅令をいただいて全国を治められる。つまりここは戦さの通り道だったわけです。『美濃を制すものは世も制す』とも言われた程で、そこで武器としての刀の需要が高かった。関に刀を伝えたのは元重公という人物で、鎌倉時代に九州から来たと言われています。なんで九州からわざわざここまで来るのかというと、ここに来れば飯が食える。大きな需要があるんだから、侍からも取り立ててもらえるわけです。<br />
<br />
<i>関はものづくりに適した土地だったというだけでなく、戦の時代に刀が強く求められる場所だったからこそ、全国から技術を持った人物が集まり、一大産地として発展していったのです。</i><br />
<br />
<b>渡邉：</b>刀というのは分業じゃないと作れません。刀匠や研ぎ師、鞘師など色々な人が集まって、この地で分業で刀を作るようになったと言われています。その分業制を近代的な形に変えながら現在まで受け継がれているのが、今のこの関です。関では今も分業制で、これから見ていただく私どもの工場は最後の工程になりまして、その前の工程までは分業制でやっています。<br />
<br />
<i>現在の包丁づくりもまた、関の分業の中で成り立っていると渡邉さん。三星刃物の製品も、焼き入れや冷却、研削、ハンドル加工などを地域の外注先と連携しながら進めていくそうです。焼き入れ後は歪みを取り、さらにマイナス90度以下で冷却すると再び歪みが出るため、一本ずつ職人が確認しながら修正していきます。一部にロボットも導入されていますが、最後は刃付けも磨きも人の手で行われており、最終的には三星刃物の工場で職人が一本ずつ手で仕上げていきます。現代のものづくりの中にも、関ならではの分業と手仕事が息づいているのです。</i></p>









































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<h3 >創業153年、刀鍛冶の流れをくむ刃物メーカー『三星刃物』</h3>









































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<p><b>渡邉：</b>三星刃物は明治6年、1873年の創業で、今年153年。私が5代目になります。創業者は曽祖父の渡邉善吉氏で、もともとは「渡邉善吉商店」として始まりました。祖父、そして父の代を経て現在の「三星刃物」という社名になりました。これは渡邉家の家紋に由来しています。お皿の上にお団子が3つ乗ったような渡邉紋というものなんですけども、これは別名三星紋と言いまして、そこから取ったのが現在の社名です。<br />
<br />
<i>さらに家系を遡ると、三星刃物のルーツは刀鍛冶に行き着くといいます。</i><br />
<br />
<b>渡邉：</b>曽祖父の代は鍛冶屋で作った打ち物、例えばハサミだとか糸通しといったものを販売していたようです。その後、祖父の代にはアジアを中心に販路を広げ、父の代では戦後の高度成長期を背景に、いち早くアメリカ向けのOEM生産へと事業を広げていきました。OEMはお客様から注文いただいた数量を作れば在庫を持たなくていいし、自社での販売もしなくていいため、ビジネスモデルとしては理想的でした。<br />
ただ、その一方で競争が激しくなるほど利益は削られていきます。1985年のプラザ合意をきっかけに中国に生産拠点をつくり、20年ほど製造を続けてきたものの、現地メーカーの力がついてくるにつれて状況は厳しくなっていきました。<br />
<br />
<i>粗利が少なくなり、競争が激しくなるとともに注文も減っていく。なんと、ある日には取引先の上位3社の注文が一気になくなったと言います。</i></p>









































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<h3 >OEMメインの会社が、自社ブランド「和 NAGOMI」を生むまで</h3>









































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<p><i>そんな中で、自社ブランドづくりのきっかけになったのは、意外にも奥様の一言でした。</i><br />
<br />
<b>渡邉：</b>家内はパン教室を開いているのですが、ある日生徒さんから「いい包丁が欲しい」と言われたんだそうです。ところが、OEM生産がメインの当社には、そういう時にお勧めできる自社ブランドの包丁がない。それを「１５０年以上続く老舗企業なのに、なんで自社ブランドがないの？」と聞かれたんです。それで「じゃあ作ろう！」と決めたんです。<br />
<br />
<i>ここで意外だったのは、渡邉さん自身がその時「『いい包丁とは何か』が分からなかったんです」と話したこと。</i><br />
<br />
<b>渡邉：</b>OEMをやっていると、その定義がないんですよ。お客さんからスペックをもらって、その通りに作る。その中でコストを安くできればそれだけ利益になる。それがOEMビジネスです。だから、いざ「いいもの」を作ろうとしても、まず「いいもの」の定義が分からないんです。それで関の刃付けで有名な私の師匠の工房に毎日通いました。そこには師匠に刃付けをしてもらうために関の有名な包丁が集まってくるので、「それを見て、自分で刃をつけて、感じろ」ということです。そうした中で出会ったのが、440Aモリブデン鋼という鋼材です。近年は切れ味を重視する硬度の高い鋼材が主流ですが、440Aは錆に強いだけでなく、粘りのある特性を持っています。この鋼材を一枚刃として砥ぎ出し、巧みな焼き入れと刃付けを行うことで、鋭い切れ味でありながら、しなやかな刃身を作り上げることができました。<br />
また、刃だけでなく、ハンドルにもこだわりました。手に馴染むように緩やかな丸みを帯びた持ち手は、刃身とハンドル、リベットの境目が分からないほど滑らかになるよう自社工場で一つひとつ手作業で仕上げています。耐水性の高いスペイン製の強化合板を使うことで、防水の塗装を施さず、木目が美しい仕上がりになっています。その他にも刃との重量バランスなど、関の職人さんたちの叡智を集めて完成したのが「和 NAGOMI」の包丁です。<br />
食というのは人と人をつなぐコミュニケーションです。家族での団らんの食事や友達との食事など、コミュニケーションが弾む中で「和み」が生まれる。この包丁で料理することによって、もっと楽しいコミュニケーションが、和みが生まれるようにという想いから「和 NAGOMI」と命名しました。</p>








































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	</a>
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<p><i>こうして、いよいよ形になった「いい包丁」。しかしここからがまた大変だったと、渡邉さんは振り返ります。</i><br />
<br />
<b>渡邉：</b>OEMしか作ってこなかった工場で、高品質な自社ブランド包丁を作れというのは、軽自動車の量産品を作っている工場で急にBMWのプレミアムシリーズを作れと言ってるのと同じなんですよ。実際、出来上がった製品を私が1本ずつ検品すると、95％がやり直しになる。当然現場からの反発も凄くて、「俺たちは美術工芸品作ってるんじゃない」「こんなんで飯が食えるわけない」「社長、検品に何分かけてるんですか？」と凄い剣幕で怒られる。それでも一歩も妥協せず、「社長があんだけやるんなら仕方ないか…」と何とか納得してもらって出来上がりました。<br />
ところが、今度は中々売れないわけです。OEMをやってたんで売り方を知らないんですよ。それで夫婦で百貨店の売り場に立って販売しましたが、1日せいぜい5本、10本売れたら大成功。売れないから、当然社内の反発もより強くなる。そんな中でも諦めず、海外の展示会にも積極的に参加しました。そこで転機になったのが、フランクフルトの展示会でした。ドイツ人からこの包丁の品質はBMWだ！でもBMWはドイツの企業がつくるもので、「日本企業は日本らしい包丁を作れ」と言われショックを受け、隣のブースのフランス人に相談したところ、「今フランスでは日本人のシェフが活躍してて、フランス人のシェフはすごく尊敬してるよ。彼が使ってくれたら面白いかもしれないね」と言って、フランス・リヨンの日本人シェフ、新居 剛氏の本を見せてくれたんです。<br />
勿論彼とは何のコネも繋がりもありませんでしたが、とにかく藁にもすがる気持ちで「一度使ってみてもらえませんか？」と彼のお店にメールを送ったんです。すると、使ってみてもいいと返事が来たんです。「ただし僕はプロだから厳しいよ」と。それで本当に包丁を送ってみたところ、「日本の包丁としての凛とした佇まいがあって、僕は好きだ。応援するから頑張れ」と評価してくださって、何と新居さんと仲間のシェフが「和 NAGOMI」を使っている写真を無償で送ってくれたんです。<br />
<br />
<i>社内の反発にも妥協せず、覚悟と信念を持って挑んだものづくりが功を奏した瞬間です。この出来事が大きな自信になり、「この人が認めてくれたんだから、きっと売れる」と販売にもより力が入る。すると少しずつ売れるようになり、次第にテレビや雑誌にも取り上げられるようになりました。こうしてブランドが成長していくことで、最も変わったのは社員の意識だったと言います。</i><br />
<br />
<b>渡邉：</b>社長がいくらブランドの重要性だとかお客様を大事にとか言っても響かないでしょ。でも、お客様からお礼の手紙や電話をいただいたり、自分が使ってみて良かったから大切な人への贈り物にしたいといった注文が入るようになったんです。そうした声に触れると、もう手は抜けなくなる。若い子からどんどん変わっていきましたね。ブランドって何かと言うと、やっぱり自分が本当に愛して、そして「ありがとう」と言ってもらえるのがブランドなんだと私は思います。</p>








































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<h3 >工程を知ると、一本の包丁の見え方が変わる</h3>









































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<p>ここでいよいよ工場見学へ。広報の佐藤さんから、まずは展示された工程サンプルの説明を聞きます。<br />
プレスで型を抜く、焼き入れをする、先に向かって薄く加工する、ロゴを入れる、ハンドル材を組み合わせる、研磨をかけて仕上げていく等。実際にはもっと多く細かい工程が、<br />
関市内の様々な企業との連携で進められています。一本の包丁が地域の分業の中で作られていることがよく分かりました。<br />
<br />
特に印象的なのは、ハンドル部分の仕上げです。完成品からは想像できないほど、最初はピンが大きく出っ張った状態になっていて、そこから少しずつ削って滑らかにしていきます。佐藤さんによると、磨きの工程は職人がやるところだけでも6工程。職人一人当たり大体1日20本できるかどうかと言います。美しい持ち手の裏に、これだけ細かな手仕事が積み重なっているのかと驚かされました。</p>








































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<p>工場内では、ロボットを使った工程も見せていただきましたが、そこでも人の手は欠かせません。「機械を購入しただけでは動かせなくて。職人の動きを真似させるような設定をして、なんとか使えるようになっています」と佐藤さん。ハンドルを組み合わせた後、まずは人の手でピンの部分を削り、その後ロボットがサンドペーパーに当てて全体を整え、さらにその後の仕上げは再び人の手に委ねられます。</p>








































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<p>仕上げの磨きも、工程ごとに分かれての流れ作業ではなく、一人が最初から最後まで担当しているそう。何故かというと、それが職人のモチベショーンになるから。「流れ作業にした方が生産性は上がるかもしれませんが、やっていて楽しくないじゃないですか。最後まで一人が責任を持って仕上げる方がやる気も出るし成長できます。現場からの意見で採用されました」と佐藤さん。<br />
<br />
さらに刃付けの工程では、「和 NAGOMI」ならではの工夫も教えていただきました。持続性を高めるため、先端を二段に分けて刃付けしているのだそう。最後は牛革でバリを取り、一本一本切れ味を確認して仕上げていくそうです。実際に、バリが残った状態のものと仕上がったものを比べさせていただくと、その差は一目瞭然でした。見た目にはほとんどわからないのに、切れ味はまるで別物です。</p>








































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</div>

































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<p>そして今回の見学では、一般向けの通常プランにはまだ入っていない研ぎ体験も、特別に体験させていただきました。渡邉さんに指導していただきながら、まだ刃付けをされていない小さな刃を自分で研いだのですが、これがなかなか難しい！直前に職人による刃付け工程を見たこともあり、あの切れ味鋭い包丁はまさに職人の技術で出来ているのだと体感できました。出来上がったものは、何と名入りのペーパーナイフに！ 研ぎ前は全然切れなかった紙がスパッと切れて感動しました。この研ぎ体験もゆくゆくはプランに入れたいと渡邉さん。ぜひ多くの人に体験して欲しいなと思いました！</p>








































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	</a>
</div>

































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<p>こうして、一本の包丁が完成するまでの工程を追っていくと、多くの手間と判断の積み重ねの上に成り立っていることがよく分かります。工場見学を終える頃には、「和 NAGOMI」の見え方だけでなく、関の刃物づくりそのものの見え方も、少し変わっていました。</p>








































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<h3 >「関の刃物」に、もう一度価値をつくりたい</h3>








































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<p><i>そしてここからは、三星刃物一社の話ではなく、もっと大きな視点で「関の刃物」のこれからを見据えた取り組みについてお話いただきました。今、渡邉さんは「関の刃物」をもう一度地域のブランドとして育て直すための働きかけを始めているといいます。この工場見学を始めたこともその一環。その背景にあるのは、人口減少の進行と地域の衰退に対する危機感です。</i><br />
<br />
<b>渡邉：</b>これを今やらなかったら地域は衰退し、最後に残るのは大手の強烈なブランドだけです。しかし、彼ら大手はどこでもモノが作れる。別に関でなくても、日本でなくたっていい。でも我々は違います。地域全体としての力が弱まれば、この土地ならではの刃物産業の土台そのものが揺らいでしまう。世界的に有名な刃物産地であるドイツのゾーリンゲンにはヘンケルという強いブランドがあるが、彼らはベトナムでも生産しています。イギリスのシェフィールドでは、刃物産業そのものが厳しくなる中で、高級品や医療用などに特化した企業が生き残りました。じゃあ我々、関はどうするのか？私は「刃物の街」として残るべきだと思っています。なぜなら、関には「刀鍛冶から紡いだ街」という歴史があるからです。<br />
<br />
<i>“歴史”は、単なる昔話ではありません。他の地域にはない価値であり、世界に向けて発信できる資産であり、武器になるものです。しかし、同時に渡邉さんは既存の地域ブランドへの違和感を語ります。</i><br />
<br />
<b>渡邉：</b>関にはすでに「関の刃物」というロゴもあり、地域ブランドとしての取り組みはありました。でも誰もそのロゴを使っていないんです。何故かというと、価値がないから。色んな企業にロゴを使ってもらうために基準を下げた結果、自分のブランドを持ってる老舗は地域のロゴを使う意味がないんです。それでロゴ自体の価値が下がり、誰も使わなくなってしまっている。現に「和 NAGOMI」も使っていません。<br />
ただ組合が何となく地域ブランドを作って、「皆さん使いましょうね」とやったところで訴求力もないし告知にもなりません。必要なのは、歴史認識も含めて「関の刃物」とは何か？から始めて、自分たちの真の強みとは何か、今やらなければならないことは何かを勉強し直すこと。そして何より、それを「勉強して終わり」にしない実行力です。<br />
そこで今電通名鉄さんや名鉄観光さんも巻き込んで、「実行」を念頭においた地域ブランドの再構築をしようと取り組んでいます。今はまだ刃物組合を何とか口説いて今度説明会をやらせてもらうという段階ですが、その後は全６回の勉強会、その先には夜間鍛錬イベントの開催や東京のポップアップショップなどを実現していきたいと思っています。<br />
<br />
<i>三星刃物の工場見学もまた、その取り組みの第一歩だと言います。関の包丁を知ってもらうことはもちろん、関という土地そのものに関心を持ってもらう入口をつくること。また、自分が先行事例として動くことで、他の企業が真似して始めやすくなればと語りました。</i></p>









































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<h3 >若い社員が動かした、三星刃物のDXと組織改革</h3>








































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	</a>
</div>


































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<p><i>こうした地域や未来を見据えた取り組みに挑戦できている背景には、社内で若い社員たちが育ち、現場を動かし始めていることが大きいと言います。実際、10年前に三星刃物さんを取材させていただいた時とは、社内の風景も雰囲気も大きく変わり、若い職人さんが生き生きと働いている様子が伝わってきました。これには「和 NAGOMI」がブランドとして成長したこともあると言います。</i><br />
<br />
<b>渡邉：</b>「『ものづくりがしたい』という若い人が入ってくるようになりました。インスタを見て入ってきた人もいます。彼らが自分たち主導でDXや効率化を積極的に進めてくれています。例えば、工場見学で話があったと思いますが、現場ではあえて分業制にしない。一人の職人が1本の包丁を作ることでモチベーションを保てるし、何か問題があった時には自分でどこが悪かったのか分かる。そういう育て方をしないと職人は育たないって職人頭に怒られたんですよ（笑）。でもそうすると固定費は上がるし、職人が育つまで売り上げも落ちるのを覚悟しなきゃいけない。それで、若い社員たちが中心になってどうしたら効率を上げられるかを本気で考え始めたんです。<br />
まず彼らはデータを集め出すんですよ。工程ごとに職人一人ごとの仕上げの秒数まで計算するんです。コストをかけないようGoogleのアンケート機能を使って、誰がどの工程に何秒かかったか、品質のランクはどうか、不良率はどうか、さらに不良がどの工程で出ているのかまで分析しました。それで一番効率の良かった人のやり方を全員でシェアし、逆に効率が落ちている部分も理由を一つずつ探っていく。すると「ここの工程で不良率が高いのは、どうやた彼の目が悪いからだ。じゃあ、彼は別の工程をやってもらおう」となる。<br />
<br />
<i>こうした地道な分析の積み重ねが、現場を変えていったのだといいます。ある程度現場の理解が進むと、本格的なソフトやタブレットも導入されました。変化は工場の中だけにとどまらず、営業と工場が連携し、販売計画に合わせて生産を考える体制ができてきたそうです。</i><br />
<br />
<b>渡邉：</b>年間計画を立てて、そのためには月ごとに何をやっていくのか。営業担当が「ここでこういうプロモーションを打ちたいから工場に相談しよう」とか、「ここで新製品を入れた方がいいよね」といった計画が自主的に動いていくわけです。今は元々大手でバイヤーをしていた人が、自分でブランドを作りたいと言ってうちに入ってくれて、予算設定や在庫管理、人事評価なんかも整い始めています。そんな最中私がポッと出て「新しくこれやりたいんだけど」とか言うと、年間計画に入っていません、みんな忙しいのです！社長の思いつきはやめてください。と皆からブーイングを食らうわけです（笑）。じゃあ、わかったと。俺は組合とか関の刃物ブランドのことをやるから、お前たちは会社で利益出してくれと話しています。<br />
<br />
<i>現場改善から営業連携、組織づくりまで、若い社員たちが中心となって会社を動かし始めている。だからこそ渡邉さん自身も、会社の外へと視野を広げ、地域に向けた新しい挑戦に力を注げるようになっているのだと感じました。</i></p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >体験を入口に、関の刃物と地域の未来をひらく！</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><i>今回の工場見学では、三星刃物一社の取り組みだけではなく、関という地域全体の未来についても聞くことができたのが印象的でした。</i><br />
<br />
<b>渡邉：</b>うちでもこれだけできるんだから、他の企業さんもできるよというシグナルになればと思っています。皆がそれぞれ工夫すれば、もっと面白いことができる。ここに来てもらう理由になるのは、やはりここにしかないものがあること。関市には「刀鍛冶から続く刃物の街」というここにしかない歴史あります。<br />
<br />
<i>現代の包丁づくりも、その根っこには刀鍛冶の歴史がある。その物語ごと伝えていくことが、地域の価値を高めることにつながるのだという考えが、一貫していました。渡邉さんが見据えているのは、自社だけがブランドや工場見学で人を呼ぶことではなく、地域の企業がそれぞれの強みを生かして人を迎え入れる流れをつくること。その先に、関という地域全体のにぎわいや、刃物の町としての新しい魅力が生まれてくるのだと思います。動き始めた三星刃物と地域の未来への取り組みを、引き続き楽しみにしています。ありがとうございました！</i></p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left js_notStyle acms-col-sm-12">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202604/large-ded21f81d3a2b2da2004b87ded273290ea2554f6a2e1801593d9244c94879da7.png" data-rel="SmartPhoto[6382]" data-caption="">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202604/ded21f81d3a2b2da2004b87ded273290ea2554f6a2e1801593d9244c94879da7.png" alt="" width="700" height="485">
	</a>
</div>

































				
				
			]]></description>
			<category>山口恵里の”現場に行く！”</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/yamaguchi/entry-6382.html</guid>
			<pubDate>Mon, 06 Apr 2026 12:00:59 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>知っとこNEWS・2026年4号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/know_news/entry-6381.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<p>メディアが流す情報から「中小企業に関わるニュース」を選び出し、スモールサンで若干のコメントを付して紹介するコーナー。中小企業経営者であれば、せめてこれくらいのニュースは「知っておこう!」という意味を込めて、このコーナーを「知っとこニュース」と名づけました。<br />
　<br />
今月は下記のニュースです。</p>









































<!-- テキスト -->

<h2 >「年明けまでは国内で必要な原油を確保できる」と政府は言うが…</h2>









































<!-- テキスト -->

<p>「重油の50％がショートしている。重油不足で工場が操業停止に追い詰められている企業も現われて来た」<br />
「プラスチック加工に必要な原材料が入手困難になって来た。材料不足で注文を受けても応えられず、従業員は1日中その対応に追われている」<br />
——こんな悲鳴にも似た声がスモールサン会員からも聞かれるようになった。<br />
そんな中、政府は「年明けまでは国内で必要な原油を確保できる」目途がついたと発表した(下記記事)。果たして政府の見通しどおりに行くかどうか、なお不安は払しょくできない。<br />
また、トランプが仮に地上軍を投入し、その対抗手段としてイランがホルムズ海峡に機雷を撒くような事態になれば、機雷を一掃するのに時間がかかるため、戦争が終了してもホルムズ海峡をタンカーが通過できるようになるのに半年か1年、場合によっては数年かかることも考えられる。今はただ、トランプが馬鹿な真似をしないことを祈るばかりである。<br />
<div align="right">(山口　2026.4.5筆)</div></p>









































<!-- テキスト -->

<div class="entry-container"><blockquote><h3>原油確保「来年の年明けまで」政府がめど<br />
ホルムズ海峡迂回ルートの拡大、代替調達を5月から本格化へ</h3>TBS NEWS DIG 2026年4月5日配信<br />
<br />
イラン情勢の影響で原油の供給不安が続く中、政府は代替ルートなどを活用し、来年の年明けまで原油を確保するめどを立てたことが分かりました。<br />
<br />
 ホルムズ海峡の事実上の封鎖が続く中、政府は原油の代替調達を急いでいます。関係者によりますと、ホルムズ海峡を避けた中東からの迂回ルートの拡大やアメリカなどからの輸入といった代替調達を来月から本格化させ、<font color="red">5月には去年の6割程度まで調達を拡大できる見通し</font>です。<br />
<br />
 また、不足分については、現在およそ8か月分ある備蓄で対応する方針で、<font color="red">5月には国が持つ備蓄から新たに20日分程度を追加放出する</font>方向で検討しています。<br />
<br />
 政府はこれらを組み合わせることで、<font color="red">ひとまず来年の年明けまでは国内で必要な原油を確保できる</font>と見込んでいます。<br />
<br />
 ただ、政府関係者は「調整中のものも多い」と話しているほか、イラン情勢の悪化なども懸念されていて、先行きが不透明な状況は続きます。<br />
(赤字による強調は山口)</blockquote></div>








































				
				
			]]></description>
			<category>知っとこNews</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/know_news/entry-6381.html</guid>
			<pubDate>Mon, 06 Apr 2026 12:00:58 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>山口恵里の“現場に行く！”2026年3月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/yamaguchi/entry-6348.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「第７６回：ゼミKYOTOレポート 〜“がんばらない効率化”が会社を変える〜」</h2>









































<!-- テキスト -->

<p>皆さん、こんにちは！スモールサン事務局の山口恵里です。<br />
今月の「山口恵里の“現場に行く！”」は、ゼミKYOTOの模様をレポートします。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202603/large-7ab51678185651632aff11e2a1fb699832a89e8bf7c698efbfa5941d09e63501.png" data-rel="SmartPhoto[6348]" data-caption="">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202603/7ab51678185651632aff11e2a1fb699832a89e8bf7c698efbfa5941d09e63501.png" alt="" width="340" height="265">
	</a>
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>今回ご登壇いただいたのは、千葉県を拠点に“食の一気通貫モデル”を築き上げてきた株式会社諏訪商店 代表取締役の諏訪寿一氏。<br />
千葉県産の食材にこだわった直営店舗「房の駅」を16店舗展開し、自社農場での生産、味噌や佃煮などの製造、県内外への卸売、通販、さらには牛乳配達網を活用したラストワンマイル配送まで――農業から製造、卸、小売、配送までを自社でつなぐ独自の経営を実践されています。<br />
<br />
戦略的なM&amp;Aによって事業を拡大しながらも、その根底にあるのは「頑張る」のではなく「仕組みで回す」という思想。<br />
今回のテーマは、著書のタイトルでもある『がんばらない効率化』です。<br />
皿洗いの実験から始まった90分の講義は、経営の“思い込み”を静かに、しかし確実に揺さぶる時間となりました。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >千葉の“食”をつなぐ経営者──諏訪寿一氏の原点</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>諏訪さんが家業である諏訪商店に入社したのは1996年。大学卒業後は大手食品卸会社に勤務し、現場で流通の仕組みを学びました。学生時代から勉強を続けていた中小企業診断士の資格を取得し、結婚を機に帰郷。当時の諏訪商店は、観光土産品の卸売が主力事業で、製造機能も一部ありましたが、ビジネスの軸足はあくまで“卸”にありました。<br />
入社当時、会社は決して順風満帆ではありませんでした。既存の卸売事業は頭打ちの傾向が見えはじめ、新たに始めた小売事業もうまく軌道に乗っているとは言えない状況。そんな中で迎えたのが、東京湾アクアラインの開通でした。観光需要が一気に高まり、売上は急伸。いわば“神風”が吹いた瞬間です。<br />
<br />
しかし、その追い風は永遠には続きませんでした。翌年以降、売上は再び減少へと転じます。<br />
「神風は永遠には吹かない」<br />
この経験が、諏訪さんの経営観を大きく形づくりました。環境に左右されるのではなく、自ら構造を変えなければならない。卸売だけでは限界がある。何か新しい柱をつくらなければならない──。そうした危機感が、次の一手へとつながっていきます。<br />
<br />
そして2002年に立ち上げたのが、千葉県産の食材にこだわった直営店舗「房の駅」です。特徴的だったのは、観光客をメインターゲットにしなかったこと。あくまで主役は地元のお客さま。地元の方が日常的に利用する店を目指すことで、結果として観光客も「地元に愛される店」を求めて集まる──そんな戦略でした。<br />
また、諏訪さんは早い段階で、卸と小売では“DNAが違う”と気づきます。卸の論理だけでは小売は回らない。そこで、小売経験のある弟を呼び戻し、店長として現場を任せました。組織に異なるDNAを取り入れたことは、その後の展開に大きな影響を与えます。<br />
こうして房の駅は1店舗、2店舗と拡大。現在では16店舗を展開するまでに成長しました。地元密着型の店舗運営を徹底しながら、千葉の名産品を磨き上げ、自社農場や製造部門との連携も強化。単なる小売ではなく、地域資源を活かす拠点として進化していきます。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >M&amp;Aで広げた“食の一気通貫モデル”</h3>









































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<p>房の駅の展開と並行して、諏訪さんが次に打った一手がM&amp;Aでした。<br />
最初のM&amp;Aは2009年。得意先でもあったナカダイという卸売会社から「会社を引き継いでほしい」という話が持ち込まれたことがきっかけです。ナカダイは千葉県外の量販店や質販店に商品を卸しており、諏訪商店とは商圏が重なっていませんでした。<br />
当時、諏訪商店の卸売は県内中心。ナカダイを取得することで、県外への販路を一気に広げることができる。しかも、生協など品質基準の高い取引先が多く、結果的にグループ全体の商品力の底上げにもつながりました。<br />
<br />
次に大きな転機となったのが、2016年の小川屋味噌店のM&amp;Aです。<br />
諏訪さんは当時、小売と卸だけでなく、より強い“メーカー機能”を持たなければならないと考えていました。ちょうど自社農場の法人化も進んでおり、「農業―製造―販売」を自社内で完結できる体制を構想していた矢先に、小川屋味噌店の話が舞い込みます。<br />
実際に現地を訪れて驚いたのは、欲しかった機能がすべて揃っていたことでした。味噌の醸造設備だけでなく、野菜の加工室、発酵室、パッキング設備。これがあれば、味噌に限らず佃煮や漬物、瓶詰、甘酒など、さまざまな加工食品に展開できる。まさに製造のハブとなる拠点です。<br />
小川屋味噌店は、自社農場とも、房の駅とも、卸売部門ともつながる存在となりました。単体の工場取得ではなく、グループ全体の構造を強くするM&amp;Aだったのです。<br />
<br />
その後も、佃煮メーカーの統合、ピーナッツ菓子の自社工場設立と、メーカー機能を着実に強化。現在ではグループで扱う商品の約2割を自社製造できる体制を整えています。<br />
さらに一昨年には、牛乳配達網を活用した卸売会社、アーネスト・エフツーをM&amp;Aしました。<br />
牛乳配達と聞くと縮小市場のように思えますが、実際には全国で約300万世帯が利用しているとも言われます。15世帯に1世帯が牛乳配達を取っている計算です。諏訪さんは、この“ラストワンマイル”の配送機能に可能性を見出しました。<br />
牛乳配達店が既存顧客にチラシを配布し、注文を取りまとめる仕組みは、在庫リスクが少なく、販促コストも抑えられるビジネスモデルです。自社商品を直接エンドユーザーへ届ける新たなチャネルとして、戦略的に位置づけられました。<br />
<br />
こうして農業、製造、卸、小売、通販、そして配送までが一本につながっていきます。<br />
諏訪さんのM&amp;Aは、単なる規模拡大ではありません。隣接異業種をつなぎ、シナジーを最大化する構造づくり。事業を広げながら、千葉の“おいしい”をつなぎ続ける経営。<br />
その背景には常に「どうすればもっと効率よく、無理なく回る仕組みにできるか」という問いがありました。「もっと頑張る」ではなく、「頑張らなくても回る仕組みづくり」へ。それが今回の講演テーマでもある「がんばらない効率化」でした。</p>








































<hr class="clearHidden">



<!-- テーブル -->
<div class="column-table-">
	<div class="entry-container">
	<table class="table-">
	<tr>
		<td>諏訪さんへのインタビュー記事はこちらからお読みいただけます。&nbsp;<div><a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/yamaguchi/entry-4986.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">別刊スモールサン・ニュース2023年8月号</a></div></td>
	</tr>
</table>

	</div>
</div>




































<!-- テキスト -->

<h3 >ゼミKYOTOで語られた「がんばらない効率化」</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>講演は、こんな問いから始まりました。<br />
<br />
「皿を10枚洗うとき、皆さんどうやっていますか？」<br />
A：全部を洗剤で洗ってから、まとめてすすぐ。<br />
B：1枚ずつ洗剤で洗い、その都度すすぐ。<br />
<br />
多くの人は感覚的に「まとめてやった方が効率が良い」と思いがちです。<br />
しかし、実験結果はB。1枚ずつ完結させる方が約20％速いというのです。会場からは「え、なんで？」という声が自然と漏れました。<br />
<br />
効率が落ちる原因は“まとめる”ことによって発生する余計な動作にあるのだと諏訪さんは言います。取って、置いて、また取る。この“中間の動き”こそが無駄なのだと。<br />
そこで、参加者全員で1円玉を使った実験も行われました。10枚をためて処理する方法と、1枚ずつ完結させる方法。実際に計測してみると、多くの参加者が「ためない」方が速くなることを体感しました。これまで130人以上に検証してきたデータでも、約9割が生産性向上を確認しているそうです。<br />
<br />
キーワードは、「ためない」「まとめない」。<br />
効率化というと、コスト削減や人員削減を連想しがちです。しかし諏訪さんの話は違います。現場を疲弊させず、無理をさせず、それでも生産性を上げる。そのための“仕組み”の話なのです。<br />
日々の作業や仕事、ある程度「たまって」から「まとめて」やるという人は多いでしょう。しかし、「ためない」「まとめない」を実践することで、生産性は2割近くも変わるのだと諏訪さんは言います。<br />
「『ためる』やり方で仕事をしている会社さんは多いです。社長がためるなと言っていても、現場に行けば行くほどしています。この2割の違いが会社の中で起きてると思うとゾッとしませんか」<br />
この視点こそが、今回のゼミの核心でした。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >生産性を2割変える「5つの型」</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>「ためない」「まとめない」。この二つのキーワードを軸に、その後も1円玉を使った実験を交えて講演は進みます。<br />
紹介されたのは、生産性向上のための「5つの型」。<br />
<br />
<b>① 一人分業からの一気通貫法<br />
</b>皿洗いの例がこれです。<br />
一つの仕事を「まとめて処理する」のではなく、1件ずつ完結させる。途中で置かない。取ったら最後までやる。この“取って置く”という動作が減るだけで、生産性は2割近く変わる。<br />
<br />
<b>② 複数人分業からの一気通貫法<br />
</b>続いて紹介されたのは、郵便物の開封実験。<br />
一人が封筒を切り、もう一人が中身を取り出す。いかにも効率が良さそうな分業ですが、実際は一人で「切る→出す」を完結させた方が速い。実験では36％もの差が出たそうです。<br />
さらに、バケツリレーの例。人が増えれば増えるほど、中継の回数が増え、かえって遅くなる。町内会の櫓づくりや、物流現場の積み込み作業にも同じ構造が潜んでいると指摘します。<br />
「協力＝効率アップ」と思い込んでいないか。ちょっとドキリとする指摘でした。<br />
<br />
<b>③ 大から小に変換法<br />
</b>「ためる」ことが起きるのは、そもそも「ためられる環境」があるから。<br />
そのため諏訪商店グループでは、あえて作業台を小さくしています。大きなパレットや大型カゴ台車をやめ、小さな単位に切り替えることで、余白が減り、通路が生まれ、無駄な載せ替え作業も減ったといいます。米袋も30キロではなく10キロに。重さを小さくすることで、より多くの人が作業できるようになり、結果的に生産性が上がりました。<br />
「うちは『大は小を兼ねる』ではなく『小は大を兼ねる』と言っています」<br />
<br />
<b>④ 時間ピボット法<br />
</b>なんと諏訪商店グループでは、１０社の経理をほぼ一人で回しているのだそうです。それを可能にしているのも、「ためない」「まとめない」仕事の仕方。<br />
通常は1社ずつ完結させてから次へ進む。しかしそれでは“待ち時間”が発生し、仕事がたまっていく。そこで9時〜10時はA社、10時〜11時はB社、11時〜12時は…と、これを毎日繰り返す。毎日少しずつ完結させることで、仕事をためない。<br />
製造現場でも同じ。大量ロットを生産し、在庫をためて出荷するのではなく、小ロットで生産機会を増やす。そうすることで繁忙期でもギリギリまで注文を受け付けることができ、欠品リスクが減るのだと言います。<br />
<br />
<b>⑤ ボトルネック解消法<br />
</b>最も遅い工程以上に、生産量は増えない。にもかかわらず、その手前で仕事をためるから無駄が増えて生産性が悪くなる。「だから、うちではボトルネック以上に速くやってはいけないことになってるんです。ボトルネックのところに人を厚くしていくけど、機械だともうどうしようもないじゃないですか。だから、この一番遅い機械に合わせて仕事をする。登山でも遅い人を隊列の先頭に置くでしょう」と諏訪さん。</p>









































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<h3 >DXの3つの型と、その先にある“がんばらない経営”</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>生産性向上の「5つの型」に続いて説明されたのが、DXへの取り組みにおける「3つの型」。<br />
まず一つ目は「つなげる」。分業は非効率を生むこともありますが、情報の世界では“適切につなぐ”ことで生産性は飛躍的に向上します。採用管理、労務管理、勤怠管理、給与計算、銀行振込、会計処理――これらが分断されていれば、同じデータを何度も入力し直すことになります。しかしAPIなどを活用して接続すれば、データは自動で流れていく。<br />
二つ目は、データ分析とAI活用。需要予測、テキストマイニング、売上構造の分析など、日々の意思決定にデータを活かす取り組みを進めています。<br />
三つ目は、「一瞬で仕事を片づける」。社内にある繰り返し業務やExcel作業を洗い出し、プログラムやツールを活用して短時間で終わらせる。半日かかっていた業務が数分で終わる例もあるといいます。<br />
<br />
こうして講演は続き、最後は質疑応答へ。「社員とパートの役割分担はどう考えるべきか」「フルスクラッチで組んだシステムをどう改善するか」「M&amp;A後のチェック体制はどこまでやるのか」などなど、参加者から次々と具体的な質問が飛びました。諏訪さんは一つひとつに丁寧に答え、中には自社で実際に使っているデータを見せてくださるシーンも。<br />
その回答は様々ながら、軸となる考えは一貫しています。規模や業種によっても自社への取り入れ方は変わってきますが、大事なのはただ頑張るのではなく、まず構造を見直すこと。分業を当たり前にしていないか。まとめることを前提にしていないか。ボトルネックを無視していないか。人の努力に頼りすぎていないか。<br />
講演の中で、諏訪さんはこうも語りました。「7割の人は納得してくれます。でも、2〜3割は元に戻ります。」だからこそ、作業台を小さくしたように環境や仕組みを変える。そうすることで生まれる「がんばらない効率化」は、従業員の働きやすさ、仕事のしやすさにも関わってきます。固定観念にとらわれない「問う力」の大切さもまた改めて感じました。</p>








































				
				
			]]></description>
			<category>山口恵里の”現場に行く！”</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/yamaguchi/entry-6348.html</guid>
			<pubDate>Thu, 05 Mar 2026 12:00:59 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>知っとこNEWS・2026年3月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/know_news/entry-6349.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<p>メディアが流す情報から「中小企業に関わるニュース」を選び出し、スモールサンで若干のコメントを付して紹介するコーナー。中小企業経営者であれば、せめてこれくらいのニュースは「知っておこう!」という意味を込めて、このコーナーを「知っとこニュース」と名づけました。<br />
　<br />
今月は下記のニュースです。</p>









































<!-- テキスト -->

<h2 >「長期化すれば日本経済に大打撃!<br />
～ホルムズ海峡の事実上封鎖～」</h2>









































<!-- テキスト -->

<p>アメリカとイスラエルによるイラン空爆を機にホルムズ海峡が事実上の封鎖状態になっている。90%以上の原油を中東に依存し、70%がホルムズ海峡を経由しているとされる日本にとって、この封鎖が長期化すれば多大な影響を蒙ることになることは間違いない。「現政治体制の維持を条件に海峡封鎖を解く」という停戦案をイランが示し、アメリカとイスラエルがこれを飲むことで早期解決に至る可能性は考えられるが、果たしてどうなるか。原油と共にLNGの価格も高騰しており、ガソリン価格の上昇による運送費の高騰が物価を押し上げるだけでなく、電気代の高騰も加わって中小企業経営が危機に陥ることも考えられる。トランプの暴走はいよいよ日本の中小企業の大半を追いつめかねないところにまで至りつつある。<br />
<div align="right">(山口　2026.3.5筆) </div></p>









































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<div class="entry-container"><blockquote><h3>日本のインフレ加速の恐れ､原油急騰－ホルムズ海峡が事実上封鎖 <br />
日本郵船や川崎汽船、海峡通行を停止－原油価格一時1年ぶりの高値<br />
日本は原油輸入9割を中東に依存、国内に254日分の石油を備蓄</h3>Bloomberg 2026年3月2日 <br />
<br />
米国とイスラエルによるイラン攻撃を受け、エネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡が事実上封鎖状態となった。原油価格高騰に伴いガソリン価格や物流コストなどが上昇して日本でもインフレが加速する恐れがある。<br />
<br />
イランのアラグチ外相は1日のアルジャジーラTVとのインタビューで、ホルムズ海峡を封鎖する意図はないと主張し、現時点で海峡は開かれていると述べた。ただ、イラン革命防衛隊はタンカー3隻を攻撃したと表明したとも報じられており、ホルムズ海峡は事実上、封鎖されている状況だ。日本郵船や川崎汽船などの国内大手海運会社も通峡を停止している。<br />
<br />
<b>日本の原油輸入量の約74％がホルムズ海峡を経由</b><br />
イラン南岸にあるホルムズ海峡を2024年には世界全体の消費量の約20％に相当する原油が通過した。原油輸入の約9割を中東に依存する日本の場合、23年輸入量の約74％がホルムズ海峡経由だったとされ、封鎖の影響はさらに大きい。<br />
<br />
日本は12月末時点で254日分の石油を備蓄しており、国内の石油製品の供給にただちに支障が生じることはない。ただ、情勢の緊迫化を受け原油価格は2日の取引で急騰している。ICEフューチャーズ・ヨーロッパの北海原油代表種ブレント先物は、一時25年1月以来の高値を付けた。日本政府が11月中旬以降に行った補助金拡大や暫定税率廃止で下がったガソリン価格が再び上昇する公算が高まっている。・・・<br />
<br />
野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは2日付のコラムで、イランがホルムズ海峡を完全封鎖し、これが長期化した場合、日本の実質国内総生産（GDP）は1年間で0.65%押し下げられ、物価は1.14％押し上げられると試算した。「その場合、日本は景気悪化と物価高騰が共存するスタグフレーションの様相を強め、景気後退に陥る可能性が生じるだろう」という。</blockquote></div>








































				
				
			]]></description>
			<category>知っとこNews</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/know_news/entry-6349.html</guid>
			<pubDate>Thu, 05 Mar 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>山口恵里の“現場に行く！”2026年2月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/yamaguchi/entry-6329.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「第７５回：ゼミNAGOYA／GIFU合同レポート〜『人を見る力』を経営に活かす〜」</h2>









































<!-- テキスト -->

<p>皆さん、こんにちは！スモールサン事務局の山口恵里です。<br />
今月の「山口恵里の“現場に行く！”」は、1月に開催されたゼミNAGOYA/GIFU合同の模様をレポートします！</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202602/86229fcd69b4ad7cdf257333d2332e6348a6278ea5023bae1b98c7bc7988f44f.png" alt="" width="340" height="248">
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>スモールサン・ゼミは、全国各地で毎月１回、年１２回開催されている中小企業経営者のための勉強会です。毎月専門家の講師を招き、中小企業の経営課題を解決するためのヒントや実践的な学びを得るだけでなく、ゼミ生同士が交流し、仲間として連携したり切磋琢磨できる場としても大切にされています。<br />
<br />
今回レポートする2月のゼミNAOYA/GIFU合同では、講師に元警部として長年、詐欺や横領などの知能・経済犯を担当してきた一般社団法人日本刑事技術協会 理事長の森透匡氏をお迎えし、「人間心理」と「ウソの見抜き方」についてご講演いただきました。刑事として培われた人を見る視点は、採用や商談、社内マネジメントなど、経営の現場にも直結します。<br />
<br />
本レポートでは、その学びの内容を振り返ります。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >雪の夜に行われたゼミNAGOYA/GIFU合同<br />
〜不確実な時代に「人を見る力」を問い直す〜</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>１月のゼミNAGOYA/GIFU合同は、あいにくの天候のなかでの開催となりました。「最強寒波」ということで名古屋市内はかろうじて雪を免れていたものの、岐阜方面ではすでに降雪が始まっていて、会場参加を断念してオンラインに切り替えた参加者も少なくありませんでした。開始早々、戸田ゼミ長と杉村ゼミ長からは、そうした状況への気遣いとともに、移動や体調管理への注意が呼びかけられました。<br />
<br />
しかし、こうした悪天候以上に、冒頭で共有されたのは「いま、経営者を取り巻く環境そのものが非常に不確実である」という認識でした。杉村ゼミ長は、衆議院総選挙を控えた政局の流動性に触れつつ、「選挙の行方は見守るしかないが、我々の経営は止められない」と語りました。戸田ゼミ長からは、金利高や円安の進行について具体的な数値を挙げながら、中小企業、とりわけ製造業にとって無視できない影響が出始めていることが指摘されました。<br />
<br />
外部環境が大きく揺れるなかで、経営者に求められるのは、単なる情報収集ではなく、「何を信じ、どう判断するか」という姿勢そのものです。そうした問題意識の延長線上で、この日のテーマとして据えられたのが、「人間心理」そして「ウソの見抜き方」でした。<br />
<br />
本日の講師は、元警部として長年、詐欺や横領といった知能・経済犯を扱ってきた一般社団法人日本刑事技術協会　理事長の森透匡氏です。刑事としての現場経験から導き出された人間観察の視点は、一見するとビジネスとは距離があるようでいて、実は経営判断や組織運営と深く結びついています。取引先、社員、採用候補者──経営者は日々「人を見る」判断を迫られているからです。<br />
<br />
「不確実な時代に、経営者は何を拠り所に判断すべきなのか」という問いを、深く掘り下げる場として幕を開けることとなりました。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >元刑事が語る「人間心理」のリアル<br />
〜言葉よりも雄弁なもの〜</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>森透匡氏は、警察官として27年間勤務し、そのうち約20年を詐欺や横領、贈収賄、選挙違反といった知能・経済犯を扱う刑事として過ごしてきた人物です。2,000人以上の取調べや事情聴取を通じて培われたのは、「ウソを見抜く技術」というよりも、「人間はどこに本音を隠し、どこにそれが表れるのか」という、人の本質を見極める視点でした。<br />
<br />
講義の冒頭で森氏は、「ウソには種類がある」と語りました。コミュニケーションを円滑にするための「調和のウソ」、自分をよく見せるための「着飾りのウソ」、相手を陥れるための「だましのウソ」、そして自分や他者を守るための「防御のウソ」です。とくに経営者が注意すべきなのは、言うまでもなく「だましのウソ」だといいます。<br />
<br />
では、そのウソはどこに表れるのでしょうか。森氏が強調したのは、「言葉よりも、言葉以外の情報に目を向けること」の重要性でした。人は言葉では簡単にウソをつくことができます。しかし、表情、視線、姿勢、足の向き、仕草といった非言語の部分は、意識的にコントロールしきれないことが多いのです。<br />
<br />
「目は口ほどにものを言う」「顔に書いてある」。こうした表現が昔から使われてきたのも、人が本能的に“言葉以外”から相手の心理を読み取ってきた証拠だと森氏は語ります。刑事の現場では、まさにその非言語情報こそが、相手の本音を探る手がかりになります。<br />
<br />
講義では、取調べの現場や職務質問、捜索時のエピソードが次々と紹介されました。汗をかく、手が震える、視線が不自然に動く、足先が出口を向く──それらはすべて、本人が何かを隠そうとしたときに無意識に表れるサインだといいます。重要なのは、ひとつの仕草だけで判断しないことです。複数の違和感が重なったとき、そこに「見るべきもの」が浮かび上がってきます。<br />
<br />
こうした話は、決して刑事の世界だけのものではありません。採用面接、商談、社内のトラブル対応など、経営者が人と向き合うあらゆる場面に通じるものです。相手の言葉をうのみにするのではなく、「その言葉と態度は一致しているか」という視点を持つこと。その積み重ねが、経営判断の質を左右します。<br />
<br />
この日のゼミは、早くも参加者に対して、「人を見るとはどういうことか」という根本的な問いを突きつける形となりました。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >観察力が真実を浮かび上がらせる<br />
〜刑事の視点を体感するワーク〜</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>講義の中盤では、森氏の話を「聞く」だけでなく、「体感する」時間が設けられました。写真を使ったワークを通じて、参加者自身が人間心理を読み取る側に立つ試みです。<br />
<br />
画面に映し出されたのは、何気ない日常の一場面を切り取った写真。そこに写る人物が「どのような関係性にあるのか」「どんな心理状態なのか」を、言葉の説明なしに読み取っていきます。選択肢を前に、参加者からはそれぞれの直感や理由が語られました。<br />
<br />
このワークで森氏が強調したのは、「正解を当てること」そのものではありません。重要なのは、なぜそう感じたのかを言語化し、どこを見て判断したのかを自覚することだといいます。視線の向き、手の置き方、身体の距離感、姿勢のわずかな違い──そこに現れるのは、言葉では隠せない本音です。<br />
<br />
たとえば、笑顔を浮かべていても、視線が合わない、身体が相手からわずかに離れていることがあります。あるいは、言葉では親しげでも、手の置き場に迷いが見られることもあります。こうした微細な違和感を拾い上げることで、表面的な印象とは異なる関係性が浮かび上がってくるといいます。<br />
<br />
森氏は、「人は、興味のあるものしか見ていない」とも語りました。刑事が現場で目を配るのは、犯人が「何を見ているか」です。一般の人が商品を見る場所で、犯人は別のものを見ている。その視線の違いが、行動の意図を教えてくれるといいます。<br />
<br />
この話は、参加者にとって決して他人事ではありませんでした。営業の現場での商談、部下との面談、採用面接など、相手が何を語っているか以上に、「どこに視線が向き、どんな態度を取っているか」を見ることで、判断の精度は大きく変わります。<br />
<br />
ワークを通じて浮かび上がったのは、「観察すること」は特別な才能ではなく、意識の持ち方次第で誰でも鍛えられるスキルだということでした。普段、何気なく見過ごしている仕草や態度に目を向けるだけで、人の心理は想像以上に多くの情報を発しているのです。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >ウソはこうして見抜かれる<br />
〜質問・態度・証拠の使い方〜</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>講義が核心に入っていったのは、「では、実際にどうやってウソを見抜くのか」という実践的な話題に移ってからでした。ここで示されたのは、勘や経験に頼るのではなく、刑事が現場で用いてきた“手順”としての考え方です。<br />
<br />
まず前提として語られたのは、「ウソをついている人の頭の中は、非常に忙しい状態にある」という点でした。つじつまを合わせながら話を組み立て、相手がどこまで知っているのかを探り、疑われていないかを気にし続ける。そのため、そこに“負荷”がかかると、無意識の反応が表に出やすくなるといいます。<br />
<br />
その負荷を与える手段として、森氏が重視するのが「質問」です。ただし、単なる直球の問いかけは必ずしも有効ではありません。二度目、三度目の質問になるほど、相手は否定の答えを用意してくるからです。そこで鍵になるのが、相手の想定を外す質問や、思考を揺さぶる聞き方でした。<br />
<br />
講義では、実際の取調べをもとにした事例を通じて、「質問を繰り返す」「聞いていない情報を付け足す」「過度に詳しく説明する」「急に感情的になる」といった、話し方に表れるウソのサインが紹介されました。とくに印象的だったのは、「明確に否定しない」という反応です。やましいことがない場合、人は自然に「違います」「していません」と即答できます。しかし、言い切れずに言葉を濁すとき、そこには何らかの引っかかりがある可能性が高いといいます。<br />
<br />
さらに踏み込んだ技法として紹介されたのが、「可能性質問」。「あなたがやったかどうか」を問うのではなく、「見られていた可能性はありますか」「そういうことが起きる余地はありましたか」といった形で問いを投げかけます。やっていない人は即座に否定できますが、やっている人は「見られたかもしれない」という方向に思考が引きずられ、反応に変化が生じます。このわずかな揺らぎを、刑事は見逃しません。<br />
<br />
また、経営者にとってとりわけ示唆的だったのが、「証拠の使い方」に関する話でした。多くの場合、人は証拠を見つけた瞬間に相手に突きつけてしまいます。しかし、それは相手に考える時間と逃げ道を与える行為でもあります。刑事の現場では、証拠は最後まで見せません。雑談や質問を重ねて外堀を埋め、言質を取ったうえで、矛盾を説明してもらいます。いわば“後出しジャンケン”の発想です。<br />
<br />
この考え方は、社内不正やトラブル対応だけでなく、採用や取引先との関係にも通じます。大切なのは、早く白黒をつけることではなく、「判断を誤らないための材料をどう集め、どう使うか」という視点です。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >経営者に突きつけられる現実<br />
〜リスクの時代にゼミが果たす役割〜</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>講義の終盤では、森氏から現代の経営者を取り巻くリスクについても言及がありました。とりわけ注意が促されたのが、年々巧妙化する詐欺の存在です。警察官をかたる手口や、SNSを通じた投資詐欺など、その多くが「相手を信じたい心理」を巧みに突いてきます。経営者は資金や信用を持つがゆえに、狙われやすい立場でもあります。<br />
<br />
さらに、近年の法改正によって、私生活を含めたリスク管理の重要性も増しています。知らなかった、悪気はなかったでは済まされない時代において、経営者にはこれまで以上に高い倫理観と自己管理が求められています。森氏の話は、犯罪を防ぐための知識にとどまらず、「経営者としてどう振る舞うべきか」という姿勢そのものを問いかけるものでした。<br />
<br />
質疑応答では、営業や商談の場面で相手の心理をどう読み取るか、部下との面談や指導にどう活かせるかといった、より身近なテーマについての質問が寄せられました。森氏が一貫して強調したのは、「ウソかどうかを決めつけるのではなく、普段との違いに気づくこと」の大切さです。日常をよく観察しているからこそ、わずかな違和感に気づけます。その積み重ねが、判断の精度を高めていきます。<br />
<br />
今回のゼミNAGOYA/GIFU合同は、不確実な時代において、経営者が何を拠り所に判断すべきか、「人を見る力」という原点に立ち返る機会となりました。知識やノウハウを得るだけでなく、考え続ける視点を持つこと。地域や立場を越えて、経営者同士が学びを共有すること。そうした場としてゼミが果たす役割は、今後ますます重要になっていくと感じました。</p>








































				
				
			]]></description>
			<category>山口恵里の”現場に行く！”</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/yamaguchi/entry-6329.html</guid>
			<pubDate>Thu, 05 Feb 2026 12:00:59 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>知っとこNEWS・2026年2月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/know_news/entry-6330.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<p>メディアが流す情報から「中小企業に関わるニュース」を選び出し、スモールサンで若干のコメントを付して紹介するコーナー。中小企業経営者であれば、せめてこれくらいのニュースは「知っておこう!」という意味を込めて、このコーナーを「知っとこニュース」と名づけました。<br />
　<br />
今月は下記のニュースです。</p>









































<!-- テキスト -->

<h2 >まだ言うか! 「円安は輸出にチャンス」発言<br />
～「円安でも輸出が減少している現実」を見ようとしない高市首相～</h2>









































<!-- テキスト -->

<p>高市首相の円安「ホクホク」発言が物議を醸しているが、その発言の中でまたも彼女は「円安は…輸出産業にとって大チャンス」と発言した。「またも」というのは、2024年の総裁選(最終的に石破氏に敗北した時の総裁選)の最中にも、彼女は同様の発言をしているからだ。<br />
しかし、スモールサン会員諸氏はよくご存じの事と思うが、そもそも「円安になれば輸出が伸びる」などという認識自体が事実誤認である。それは図1に明らかだ。安倍政権誕生後の2014～15年において円安が進行した(緑の折れ線グラフ)が、輸出(輸出数量指数、赤い棒グラフ)はまったく増えていないし、コロナ禍明け後の22～24年の円高局面でも、輸出(赤い棒グラフ)は減少している。<br />
高市氏はこういうグラフを見たこともないようである。「教科書に書いてある」(片山氏) としても、そのようにはなっていないのが現実なのである。ちゃんと事実を確認することもなく、「昔、教科書に書いてあったのを見た」という程度の知識で発言しているのだとしたら、それこそ総理大臣の資格が問われる。「高市さん、総理大臣を続けたかったら、せめてちゃんと勉強しなさい」と私は言いたい。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202602/c3344e8d4f2e45eabf2799be3778b5b787a79451add48ae2e92a8dae202eab71.png" alt="" width="1457" height="864">
</div>

































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<!-- テキスト -->

<p><div align="right">2026.2.5　山口義行筆</div></p>








































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<!-- テキスト -->

<div class="entry-container"><blockquote><h3>再び円安警戒モード、高市氏「ほくほく」発言は想定外　首相官邸が火消し</h3>2026年2月3日ロイター配信<br />
<br />
「外為特会がほくほく」などと高市早苗首相が円安のメリットに言及したことは、多くの政府関係者にとって想定外だった。首相官邸が即座に火消しに回ったものの、<font color="red">米国と協調して歯止めをかけたはずの円安の流れを逆回転させる発言が首相から飛び出し</font>、当局は再び警戒モードに入っている。…<br />
<br />
高市氏は衆院選の応援演説に駆け付けた神奈川県川崎市で、「いま円安だから悪いって言われるけれども、<font color="red">輸出産業にとっては大チャンス</font>。食べ物を売るにも、自動車産業も、米国の関税があったけれども、円安がバッファーになった。ものすごくこれは助かりました」と発言。さらに外国為替資金特別会計（外為特会）の運用状況に触れ、「円安でもっと助かっているのが、外為特会っていうのがあるんですが、これの運用、今ほくほく状態です」と述べた。…<br />
<br />
１月２７日に一時１５２円台まで下げたドル／円は、週明け２日に１５５円台まで上昇した。関係者によると、財務省はその日、欧州勢が市場に参加してくる時間帯の為替の動きを注視した。片山氏は３日の閣議後会見で、高市氏の発言について「<font color="red">教科書に書いてある</font>ことを申し上げたのであり、特に、円安メリットを強調しているわけではない」と述べたが、ドル／円は足元も１５５円台半ばで推移しており、レートチェックなどを通じた日米当局によるけん制効果の約半分を失った 。<br />
<br />
みずほ証券の⼭本雅⽂チーフ為替ストラテジストは「歴史的な<font color="red">円安の現状へ危機感は皆無で、むしろ円安が経済にとって好ましいという高市首相の持説が変わっていない</font>ことが露呈した」と話す。<br />
<br />
米財務省は直近の為替報告書で…円安の背景に拡張的な財政方針があると指摘した。<font color="red">８日投開票の衆院選次第で、金利上昇と円安の両面から市場の揺さぶりをかけられる</font>懸念も拭えない。　<br />
(下線による強調は山口) </blockquote></div>








































				
				
			]]></description>
			<category>知っとこNews</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/know_news/entry-6330.html</guid>
			<pubDate>Thu, 05 Feb 2026 12:00:58 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>山口恵里の“現場に行く！”2026年1月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/yamaguchi/entry-6287.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「第７４回：ストレスチェック制度　中小企業も義務化でどう変わる？」</h2>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202601/large-29e7e0e3aeed702bf30146a44ee49a7c6aecd94d5b6ee9fb0cfa1a87ab23a3a6.png" data-rel="SmartPhoto[6287]" data-caption="">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202601/29e7e0e3aeed702bf30146a44ee49a7c6aecd94d5b6ee9fb0cfa1a87ab23a3a6.png" alt="" width="340" height="389">
	</a>
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>これまで従業員50人以上の事業場が対象とされていた従業員のストレスチェック制度が、2025年5月の労働安全衛生法改正により、「従業員50人未満」の中小企業でも義務化されることに決まったのは、これまでスモールサン・ニュース<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/extra/series_mental-health/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">『社長のためのメンタルヘルスニュース』</a>やSSインターネットラジオ<a href="https://www.smallsun.jp/radio/wednesday/sakie/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">『咲江のメンタルタフネスへの道』</a>でも度々お伝えしてきました。<br />
<br />
とはいえ、施行は「公布の日から起算して3年を超えない範囲内において政令で定める日」ということで、詳細な施行時期はまだ未定（2028年4月1日までには施行される見込み）ということもあり、まだまだ意識していない経営者さんも多いのではないでしょうか。<br />
<br />
しかし、この施行までの3年間はあくまでも準備期間。<br />
何しろ2023年の労働安全衛生調査（実態調査）によれば、50人未満の事業場でのストレスチェック実施率は34.6％。実に7割近くの中小企業が新たにストレスチェック制度を導入し実施しなくてはならないわけです。<br />
<br />
そこで今回は、産業カウンセラーでスモールサンのメンタルヘルスプロデューサーの咲江さんに、中小企業のストレスチェック制度について詳しくお聞きしました！<br />
そもそもストレスチェックって何をすればいいの？<br />
実施することで企業にとってどんなメリットがあるの？<br />
などなど、制度の基本的な仕組みから、中小企業ならではの課題、そして組織づくりへの活かし方までお届けします。<br />
皆さん、ぜひ読んでしっかり備えてくださいね！</p>








































<hr class="clearHidden">



<!-- テーブル -->
<div class="column-table-">
	<div class="entry-container">
	<table class="table-">
	<tr>
		<td><b>咲江さんプロフィール
</b><div>公認心理士（国家資格）、産業カウンセラー、キャリアコンサルティング2級技能士（国家資格）
</div><div>厚生労働省委託事業　東京産業保健総合支援センター促進員、（社）日本産業カウンセラー協会　認定講師、タッピングタッチインストラクター
</div><div>総合不動産会社、外資系ラグジュアリーブランドで人事総務庶務として、健康診断・給与・人事考課・社会保険・休復職・就業規則・メンタルヘルスなどに16年携わり、その後　独立。
</div><div>現在はカウンセラー、キャリアコンサルタントとして様々な企業でメンタルヘルス・ストレス対策・リラクセーション・コミュニケーションなどの研修や、メンタルヘルスの相談業務、メンタルヘルス制度構築などを行っている。また、小・中学校で不登校児童の支援、震災後に心のケアとして注目を集めているタッピングタッチのインストラクターとしても活動中。
<a href="mailto:sakie_zaki@yahoo.co.jp" target="_blank" rel="noopener noreferrer">sakie_zaki@yahoo.co.jp </a></div></td>
	</tr>
</table>

	</div>
</div>




































<!-- テキスト -->

<h3 >ストレスチェック制度とは何か<br />
〜「うつ病を見つける制度」ではない〜</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口：</b>まず前提として、ストレスチェック制度って、そもそも何のための制度なのか、改めて教えていただけますか。<br />
<br />
<b>咲江：</b>まずお伝えしたいのは、そもそもストレスチェックは「うつ病を見つけるための制度」ではないんですね。ここが一番誤解されやすいところなんですけれども。会社で働いている方が「今の自分のストレス状態がどんな感じなのか」を知って、自分で整えるために使ってもらう、いわば「予防のための制度」です。<br />
<br />
<b>山口：</b>なるほど。チェックされて引っかかったらアウトといったものではないと。<br />
<br />
<b>咲江：</b>言ってみれば健康診断とすごく近い考え方です。健康診断って、年に一回受けて、血圧が高いなとか、体重ちょっと増えたなとか、自分でチェックして「そろそろ食事に気をつけようかな」とか考えますよね。ストレスチェックもそれと同じ。ただ、今までメンタルの状態って目に視える形で把握する手段がなかったんです。それで５７の質問に答えていくことで、自分の働き方やメンタルの状態を数字やグラフで客観的に把握できるようにしようという仕組みです。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202601/03d8119ba71515b9d6a5b6b91e2ce793e57a32878a11f39a41919577b187309f.png" alt="" width="1344" height="857">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>山口：</b>「今のコンディションはこうですよ」というのを可視化することで、自分で少し整えたり、生活を見直したりするためのものなんですね。<br />
<br />
<b>咲江：</b>そうなんです。勿論、結果として数値がかなり高く出る、いわゆる「高ストレス者」と判断される方がいることもあります。ただ、その場合でもすぐに何かを強制されるわけではありません。高ストレスの状態にある方に対しては医師面談の機会が用意されますが、これもあくまで任意です。メンタル不調の場合、なかなか自分から医療機関に行くのってハードルが高いですよね。でも、こうやって数値として「今、ちょっとしんどい状態ですよ」と出ることで、「一度話を聞いてもらおうかな」と思えるきっかけになる。そこに意味があります。<br />
<br />
<b>山口：</b>なるほど。制度としてはかなり配慮されているんですね。<br />
<br />
<b>咲江：</b>とてもセンシティブな制度なので、本人の同意なしに個人の結果がそのまま会社に伝わることは基本的にありません。高ストレスで医師面談を受ける場合は結果提供の同意の下で会社側に開示されますが、面談内容については就業上必要な配慮を行うための「意見書」として伝えられますので、詳細な相談内容がそのまま伝わることはありません。<br />
<br />
<b>山口：</b>まずは「自分の状態を知る」「悪くなる前に気づく」ための予防の仕組みが、ストレスチェック制度なんですね。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >ストレスチェック実施の流れを整理<br />
〜「実施者」「実施事務従事者」〜</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口：</b>ストレスチェック制度について、「目的は予防」というのは分かったのですが、実際に実施する場合誰が担当するのか、会社はどこまで関わるのかといった仕組みについても教えていただけますか。<br />
<br />
<b>咲江：</b>大まかな流れとしては、以下の通りです。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left js_notStyle acms-col-sm-12">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202601/72aa5241ae0300e8d395aeec89e3b911036b62c366fbe01e2d1d8f3d6aa4373f.png" alt="" width="700" height="761">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p>重要なのは、ストレスチェック制度自体は会社の義務であり責任ですが、実際にストレスチェックを行う「実施者」は医師や保健師、あるいは私のような公認心理士といった厚生労働省令で定められた有資格者でなければいけないということです。<br />
<b><br />
山口：</b>健康診断と同じように、ちゃんと専門家に見てもらわないといけないんですね。<br />
<br />
<b>咲江：</b>とはいえ、じゃあ保健師さんに全て丸投げできるかというと、そういう訳にもいきませんよね。質問票の配布と回収、未回答者へのフォロー、結果の記録や通知といった運営上必要な実務があります。これらについては、会社の中で「実施事務従事者」という役割の人を立てていいことになっています。<br />
<br />
<b>山口：</b>実施者の補助をする人という感じですね。<br />
<br />
<b>咲江：</b>そうですね。実施事務従事者は、あくまで事務を行う人であって、結果を判断したり、高ストレス者かどうかを決めたりする立場ではありません。そのため特別な資格は必要ありませんが、かといって誰でもいいという訳でもありません。非常にプライベートな情報を取り扱うことになりますので、守秘義務に則って適切にデータを扱えることは勿論、ストレスチェックを受ける人の人事に関して直接権限を持つ人（人事権者）は、実施事務従事者になってはいけないことになっています。<br />
<br />
<b>山口：</b>なるほど。人事権があると、ストレスチェックの結果で「ちょっとメンタルに問題ありそうだな。これ以上役職を上げるのはやめとこう」とかできちゃいますもんね。やるやらないは別としても、可能性がゼロでなければ回答する側も警戒して素直に答えられなくなりそうです。<br />
<br />
<b>咲江：</b>ストレスチェックは、工場や現場作業が中心でパソコンを使いづらい職場では紙で実施しているところもありますが、多くは効率を考えてWeb上での回答が主流になっています。厚生労働省が無料で使えるツールを提供していますので、それを使えば費用をかけずに実施することも可能ですが、その場合でも実施者や実施事務従事者をどうするか、プライバシーをどう守るか、という点はきちんと整えなければなりません。「無料だから簡単」というわけではないことは念頭に置いておいてほしいですね。<br />
<br />
<b>山口：</b>なるほど。ちゃんと理解していないと「やっているつもりで、実はできていない」ということにもなりかねないですね。<br />
<br />
<b>咲江：</b>そうなんです。だからこそ、まずは制度の仕組みを正しく理解することが、義務化に向けた第一歩だと思います。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >中小企業にとって何が一番大変なのか<br />
〜想定される課題と必要な情報〜</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口：</b>ここまで制度について整理してきましたが、いざ実施しようと思うと結構大変な気がしますね。<br />
<br />
<b>咲江：</b>正直に言うと、私も「50人未満の小規模事業場で本当にこれを回せるのかな」という不安は、かなりあります。例えば、50人以上の事業所では必ず産業医を選任しなくてはいけないので、おそらく殆どの企業でその産業医さんが実施者になっていると思います。でも、これが10人や20人といった規模の会社だったりすると、前提条件がまったく違いますよね。産業医がいない、専門職とのつながりもない、そもそも制度を運用するための人手が足りない、という会社さんが多いんじゃないかと思います。<br />
<br />
<b>山口：</b> 50人以上の事業場ではある程度それまでの延長線上で対応できていたけれど、これからはゼロから導入しなくてはいけない企業がたくさん出てくるということですね。<br />
<br />
<b>咲江：</b>実際「ここからが本番だな」と感じています。厚生労働省でも、50人未満の事業場向けの運用については、まだ審議中なんです。私自身、厚生労働省の外郭団体で中小企業を支援している産業保健総合支援センターに所属しているので、今日も確認したんですが、「決定事項はまだ何もありません」というのが正直な回答でした。（2025年10月取材時点）できるだけ中小企業の負担が少なくなるように、という前提では話が進んでいるようですが、実施者に専門職が関わるといった大枠はおそらく変わらないと思います。<br />
<br />
<b>山口：</b>そこは簡単には緩められないですよね。プライバシーの問題もありますし。<br />
<br />
<b>咲江：</b>これは私の推測ですが、産業医の選任義務のない50人未満の小規模事業場を対象に労働安全衛生法に基づいた産業保健サービスを無料で提供する地域産業保健センター（地さんぽ）という機関があるので、おそらくストレスチェックの実施者がいない場合はこの地さんぽの医師につなぐ形か、外部の専門業者に委託することになるんじゃないかなぁと想像しています。とはいえ、地さんぽが十分な受け皿になるかどうかは微妙なので、私のような公認心理士や保健師がいかに中小企業の皆さんと繋がりを持てるかもこれからの課題だと思っています。<br />
それでも不安はあって、私たちはストレスチェックの実施はできても、高ストレス者が医師面談を希望した場合の面談はできません。現状希望があった場合には1ヶ月程度を目安に速やかに医師面談を行うとなっているのですが、これがもし半年待ちとかってことになってしまうと、その間に状況が悪化してしまう可能性もあります。<br />
<br />
<b>山口：</b>義務化となって慌てて対応すると更に大変そうです。事前にしっかり情報を入れておくことが大切ですね。実施していない場合の罰則というのはあるんですか？<br />
<br />
<b>咲江：</b>今のところ未実施に対する直接的な罰則はありませんが、ストレスチェックの結果についての報告義務を怠ったことには罰則が設けられています（※1）。また、未実施の会社で適応障害やうつ病などメンタル不調になった従業員が出た場合、安全配慮義務を怠ったとして責任を問われる可能性がありますし、それこそ訴訟問題になればまず会社が負けることになります。最近は労災認定も急激に増えていますから、そういう意味でも実施しないことで会社としてのリスクはより大きくなります。<br />
<br />
<b>山口：</b>経営者の方がちゃんと知っておかないと、「こんなはずじゃなかった」ということになりかねませんね。<br />
<br />
<b>咲江：</b>だからこそ、施行までに一定の準備期間が設けられているんだと思います。いざスタートしてから慌てないように、今のうちから心構えをしておいてほしいな、というのが正直なところです。</p>








































<hr class="clearHidden">



<!-- テーブル -->
<div class="column-table-">
	<div class="entry-container">
	<table class="table-">
	<tr>
		<td>※1　労働基準監督署への報告は労働安全衛生法第 100 条に基づくものであり、違反の場
<div>合には罰則があります。50 人未満の事業場については、現段階では報告義務はありません。</div></td>
	</tr>
</table>

	</div>
</div>




































<!-- テキスト -->

<h3 >「義務だからやる」ではもったいない！<br />
〜やるなら「経営に活かす」使い方を〜</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口：</b>ここまでお話を聞いていると、「正直、大変そうだな…」というのが率直な感想なんですが、ストレスチェックをすることのメリットはあるんでしょうか？<br />
<br />
<b>咲江：</b>勿論あります。義務化と聞くと、どうしても「やらされる」「負担が増える」というマイナスの印象になりがちですが、きちんと使えば会社にとって大きなヒントになる制度なんです。それが「集団分析結果」というもので、ストレスチェックでは個人個人の結果を見ることはできませんが、10名以上の母数があれば全体や一定のグループ単位での傾向を分析して見ることができるんです。<br />
<br />
<b>山口：</b>ストレスチェック制度の実施手順で「努力義務」となっていた部分ですね。<br />
<br />
<b>咲江：</b>これは何が分かるかというと、メンタル不調に限らず、上司や職場の支援がどれくらいあると感じてるのか、仕事の量や質による負担感はどれくらいなのか、従業員が実際にどう感じているのかをデータとして見れるようになる訳です。これって経営者さんからすると普段は見えづらい部分で、「最近ちょっと元気がないな」「雰囲気が重いな」と感じていても、それが業務量の問題なのか、人間関係なのか、感覚だけでは分からないことが多いですよね。私も色んな会社さんの集団分析結果を見ていて、「あ、ここなんだな」というポイントが見えてくることが多々あります。<br />
<br />
<b>山口：</b>どんなケースがあるんですか？<br />
<br />
<b>咲江：</b>例えば、「業務量は平均値に比べてかなり多いんだけど、全体のストレスチェック結果は悪くない」という会社さんがあって、「何故だろう？」と思って見ていくと、上司の支援や同僚のサポートの数値がとても高かったりするんです。要は人間関係がすごく良いから、業務量が多くてもストレスにつながっていないんですね。これとは逆のパターンで、仕事量はそれほどでもないのに調子の悪い人がちらほらいて、よく見ていくと人間関係に問題があることが分かったりする。そうすると、「何から手を付ければいいか」が分かるんです。業務量の調整なのか、配置の見直しなのか、それとも管理職の関わり方なのか。それを感覚ではなく、根拠を持って話ができるというのも大きいと思います。社長の感覚で「ここを変えよう」と言うのと、「こういう結果が出ているから、ここを見直そう」と言うのでは、説得力が全然違いますね。<br />
<br />
<b>山口：</b>集団分析結果は、職場改善のスタート地点。「悪い結果が出た＝ダメな会社」ではなくて、「課題が見えた」と考えるのが大切ですね。<br />
<br />
<b>咲江：</b>厚生労働省も「集団分析結果を出せますよ。生かしてくださいね」と言ってはいるんですが、それだけだとやっぱり難しい部分があるので、私は色々な会社さんでストレスチェックを見せていただく時に「まず結果の読み解き方を管理職研修でやりませんか」と提案しています。管理職の人たちが結果を見て、「うちの会社は今こういう傾向なんだね」と理解した上で、「じゃあ、どう変えていこうか」と話し合う。それだけでも、職場の空気は少しずつ変わっていくと思います。<br />
実際にストレスチェックを実施する場合、実施事務従事者の負担がかなり大きくなるので、おそらく外部委託を選ばれるケースが多いと思います。委託業者さんも様々なので、こういった分析までしっかりやってくれるところもあれば、ストレスチェックの結果だけ出して終わりというところもあります。何をどこまでやってくれるのか、委託する際はしっかり確認することが大切です。安いと思ってお願いしたら、「うちはツールを提供するだけです。実施者はそちらでご用意ください」なんてケースもあるので注意が必要です。<br />
<br />
<b>山口：</b>一言で「義務化」と言っても、義務対応としてだけやるのか、経営の材料として使うかで、意味合いがまったく変わりますね。<br />
<br />
<b>咲江：</b>本当にそうです。確かに準備は大変ですし、負担もあります。でも、「やらなきゃいけないから仕方なく」ではなく、「会社をよくするために使おう」という視点を持っていただければ、結果として人が辞めにくい職場づくりにつながっていくと思います。<br />
<br />
<b>山口：</b>この義務化をきっかけに、制度を上手に使って、会社の財産にしてほしいですね。今日はありがとうございました！</p>








































				
				
			]]></description>
			<category>山口恵里の”現場に行く！”</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/yamaguchi/entry-6287.html</guid>
			<pubDate>Mon, 05 Jan 2026 12:00:59 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>知っとこNEWS・2026年1月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/know_news/entry-6288.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<p>メディアが流す情報から「中小企業に関わるニュース」を選び出し、スモールサンで若干のコメントを付して紹介するコーナー。中小企業経営者であれば、せめてこれくらいのニュースは「知っておこう!」という意味を込めて、このコーナーを「知っとこニュース」と名づけました。<br />
　<br />
今月は下記のニュースです。</p>









































<!-- テキスト -->

<h2 >2026年も倒産は増加する!?<br />
～東京商工リサーチの予想～</h2>









































<!-- テキスト -->

<p>倒産件数は2025年も1万件を超えることは確実。さらに2026年も増勢が続く。——東京商工リサーチの予測である。中小企業にとって気の抜けない1年が続く。トランプ関税の影響が続くなか、高市首相の発言をきっかけにした日中関係の悪化が重なる。また物価高や為替相場、さらに金利上昇という要因が中小企業経営を圧迫する。商工リサーチは倒産件数が増勢を維持する理由を4つ挙げている。</p>









































<!-- テキスト -->

<p><div align="right">2026.1.4.山口義行筆</div></p>









































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<div class="entry-container"><blockquote>　2025年の企業倒産は緩やかな増勢が続き、2年連続で1万件超が確実となった。26年も一進一退を繰り返しながら増勢が見込まれる。注目するポイントは次の4点だ。<br />
<br />
　1点目は、<u>「地政学リスク」</u>による先行き不透明感だ。特にトランプ関税の行方と日中関係の悪化は日本企業を直撃する。トランプ関税の影響は自動車メーカーやアメリカへの直接輸出がある企業を直撃しているが、2026年はこうした企業からの発注単価の引き下げなど、中小企業へ影響が広がる可能性がある。また、日中関係では、訪日観光客の減少や日本製品・サービスへの不買が懸念要素だ。<br />
<br />
　2点目は、<u>サイバー攻撃</u>だ。…中小企業が攻撃で受注に対応できなくなれば、取引打ち切りのケースも想定される。サイバー攻撃は、そのまま経営リスクに直結する時代に突入している。<br />
<br />
　3点目は、<u>物価高と為替相場</u>だ。…円安の流れは2026年もく可能性がある。このため、物価高が長引き、資金力がぜい弱な中小・零細企業に大きな負担になるだけでなく、個人消費の停滞につながりかねず、物価高倒産は高止まりも予想される。<br />
<br />
　4点目は、<u>金利動向</u>だ。…日銀がさらに引き上げるとの観測は根強い。現実となった場合、連動して金融機関の貸出金利は上昇し、過剰債務を抱えた企業の資金繰りへ影響を与える。また、住宅ローン金利引き上げは個人にも影響する。<br />
<br />
(下線による強調は山口) </blockquote></div>








































				
				
			]]></description>
			<category>知っとこNews</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/know_news/entry-6288.html</guid>
			<pubDate>Mon, 05 Jan 2026 12:00:58 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>山口恵里の“現場に行く！”2025年12月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/yamaguchi/entry-6256.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



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<h2 >「第７３回：ゼミCHIBAレポート<br />
〜『ゼミCHIBA－１グランプリ』後編〜」</h2>









































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<p>皆さん、こんにちは！スモールサン事務局の山口恵里です。<br />
<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/yamaguchi/entry-6230.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">１１月号</a>に引き続き、「ゼミCHIBA－１グランプリ」後編のレポートをお届けします！</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202511/large-cfc8b88b43eb3d3a43f619891f731bd26a956dd9eecc64a283d08052e919de1a.png" data-rel="SmartPhoto[6256]" data-caption="">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202511/cfc8b88b43eb3d3a43f619891f731bd26a956dd9eecc64a283d08052e919de1a.png" alt="" width="340" height="240">
	</a>
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>10月のゼミCHIBAは、いつもと少し趣を変えた特別な回でした。<br />
なんと各ゼミメンバーがエントリーし、それぞれが自社の事業や強み、そしてゼミCHIBAでの学びを自社でどう活かしているかを発表し、さらにはそれを参加者全員で採点投票するという本格的なグランプリ企画。<br />
<br />
題して「ゼミCHIBA－１グランプリ」！<br />
<br />
スモールサン・ゼミでは毎月中小企業の抱える様々な課題に対応した専門家を招き、講師の講演やワークショップを通して実践的に学んでいます。<br />
その一方で業種や業態、事業規模によらないゼミメンバーとのフラットなつながりやネットワークもまたゼミの魅力なのですが、インプット型の講義だけではお互いの会社のことまでは詳しく分からないものです。そこでゼミによっては、毎回冒頭でゼミメンバーの自社紹介をしたり、ゼミとは別に企業訪問企画を立てたりといった取り組みも行っています。<br />
<br />
今回の「ゼミCHIBA－１グランプリ」も、「せっかく長く顔を合わせているのに、お互いの会社のことをあまり知らないのはもったいない」とゼミ長の竹嶋さんが感じたことから始まった企画でした。<br />
<br />
<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/yamaguchi/entry-6230.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">前回</a>の第５位、４位、プロデューサー賞に続き、今回はいよいよ第３〜１位のレポートです！</p>









































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<h3 >【第３位】株式会社諏訪商店―“千葉の味”を世界へつなぐ</h3>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202512/large-bd08ed825ff544bac10dbf34b369ac24b476f2b7b1c7f0081681d7d287a2c45b.png" data-rel="SmartPhoto[6256]" data-caption="">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202512/bd08ed825ff544bac10dbf34b369ac24b476f2b7b1c7f0081681d7d287a2c45b.png" alt="" width="340" height="257">
	</a>
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>第３位に輝いたのは、株式会社諏訪商店の諏訪寿一さん。<br />
ゼミCHIBA第1期から参加し続けている諏訪さんのプレゼンは、これまでの歩みと未来への展望が凝縮された堂々たる内容でした。<br />
<br />
先代が千葉の観光土産の卸売業として設立し、今年で55期目。現在は８社の事業会社を抱え、千葉県の特産品を中心に農業、醸造、製造、卸、そして「房の駅」という旗艦店での小売までグループで一貫して行う体制を構築しています。<br />
その大胆な経営戦略を実現させたのがM&amp;Aで、スモールサンで学んだ「隣接異業種」という言葉をヒントにこれまでに６件のM&amp;Aを行い、それぞれの企業の強みを生かす形で新しい事業を展開してきました。<br />
<br />
「自社の強みは商品開発力です。年間300アイテム、大体１日に１商品を生み出しています」と話す諏訪さん。売上の自社製造比率は20％を超え、新商品の売り上げが終売商品の売り上げを上回ることを一つの指標に日々新商品を開発しているそうです。これを実現させているのが原料から製造、販売まで自社グループで管理できる6次化産業で、安心して製造できるし、自信を持って販売することができると言います。<br />
DXやSDGsにも積極的に取り組んでいて、ゼミCHIBAの仲間と毎年アメリカやスウェーデンなどへ視察に行き、世界の変化や動きを意識した経営の転換をできていると語りました。<br />
<br />
また、M&amp;Aだけでなく自分たちでの創業もされていて、若手社員の麻薙さんが運営している「もりもりカンパニー」では「ラスグル」という新規事業にも挑戦しているそうです。今回のゼミCHIBA-１グランプリの賞品は、このラスグルからたくさんのお土産をご提供いただいたとのことで、ゼミの最後にラスグルについても紹介をしていただきました。<br />
ラスグルは賞味期限の迫った食品を社内向けアウトレットとして再流通させる仕組みで、現金の他に誕生日にもらえるバースデーポイント等でも購入できることで、社員の福利厚生とフードロス削減を両立できるというもの。先日は福祉に携わる竹嶋さんとも連携し、子ども支援活動にも活用されたそうです。家庭に事情がある子ども達は、お小遣いを持って自分の予算内で買い物をするといった体験自体が不足しがちです。そこでラスグルの仕組みが活用されました。<br />
「自社にとっての課題は、他社にとっても課題なんじゃないか」と話す麻薙さん。今後は同じく食品ロスを課題にする企業から商品の提供を受けることや、ラスグルの仕組み自体を展開していくことで、食品ロスに取り組んでいけたらと語りました。</p>









































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<h3 >【準グランプリ】株式会社ベストサポート <br />
― 学びを武器に社会課題に挑む“福祉の活動家”であり“福祉の経営者”</h3>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202512/large-cc939509135d7eeeb7a041cbd13387e34df2e4499a3d4bc46a562ffae9d1d0dd.png" data-rel="SmartPhoto[6256]" data-caption="">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202512/cc939509135d7eeeb7a041cbd13387e34df2e4499a3d4bc46a562ffae9d1d0dd.png" alt="" width="340" height="255">
	</a>
</div>


































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<p>準グランプリに輝いたのは、ゼミCHIBAのゼミ長でもある株式会社ベストサポートの竹嶋信洋さんです。<br />
「スモールサンに入ったとき『自分は経営者に向いてない』と思っていました。でも十数年お世話になって、今は経営者になれたかなと思っています」<br />
冒頭でそう語った竹嶋さん。ドラマ『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』が大好きだそうで、竹嶋さん自身もまた「目の前で困っている人の命を救う」ことを使命に掲げ、福祉の現場で地域のそして社会の課題解決に挑み続けています。<br />
<br />
今年で創業15年目。児童発達支援や放課後等デイサービス、生活介護や相談支援など、重度障害者を子どもから大人まで複数の福祉事業で支援しています。<br />
中でも近年力を入れているのが、社会的養護下の若者のアフターケア。全国で親と暮らせない子どもは約4万2,000人。そのうち９割が虐待によるものと言われ、児童虐待通報件数は年間21万件、最新値だと22万件にもなります。親から虐待を受けて児童養護施設などで生活している子ども達やそこから独り立ちした若者達のシェルターや居場所づくり、そして将来の選択肢を広げるための就労支援など、様々な機関や企業とネットワークを作りながらサポートされています。<br />
<br />
スモールサンで学んだ「問う力」「つなぐ力」が原動力になったという竹嶋さん。「重度障害者の生活はこれでいいのか」と問い続け、彼らが地域の中で役割を持ち、ちゃんとお金を稼ぐことのできる仕組みづくりをしてきました。お年寄りのごみ出し代行など地域の困りごとを解決する御用聞きや駄菓子屋さんなど地域の人たちと関わりながら福祉の仕事として形にしています。人をつなぐために地域再生や街づくりもされていて、今年やったお祭りでは4,000人が訪れたとか。<br />
さらにSNSやYouTubeなどの発信にも積極的です。スモールサンでの学びを活かして立ち上げたという「YouTu部」では、チャンネル登録者1,000人を突破。就職希望者が動画を見て応募してくるなど、学びを即実践する姿勢が結果に結びついています。<br />
こうした活動の中で様々な取り組みが注目を集め、NHKニュース『おはよう日本』など様々なメディアに取り上げられた他、市長や厚生労働省も見学に来たそうです。<br />
<br />
プレゼン終盤、竹嶋さんは「私たちは『福祉労働者』ではなく『福祉の活動家』だ」と語りました。そして「今は『経営者』にしてもらった」と言い、「事業活動を通じてこうした人達の役に立っていきたい」「自覚者は責任者」と最後に掲げて締めくくりました。<br />
<br />
自らの行動に責任を持ち、社会課題に向き合う。その姿勢は、「学びを実践に変える力」の大切さを教えてくれたように思います。</p>









































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<h3 >【グランプリ】株式会社五常 <br />
― 「自分の学び」を「みんなの学び」に！学びを“自社の力”に変える共有力</h3>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202512/large-0be03289a282c307b4d77030a885011eb28d9dde205e1082ef6e52ff3ec793f2.png" data-rel="SmartPhoto[6256]" data-caption="">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202512/0be03289a282c307b4d77030a885011eb28d9dde205e1082ef6e52ff3ec793f2.png" alt="" width="340" height="214">
	</a>
</div>


































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<p>栄えあるグランプリに輝いたのは、株式会社五常！<br />
ゼミプロデューサーである河野さんの会社ということもあり、プレゼンを担当したのはゼミメンバーとして参加もしている営業部の宇井亘さんと石井佑紀さんの若手社員ペアでした。明るく息の合った掛け合いで始まった発表は、学びを「自分たちのもの」に変えていく実践そのもの。会場の空気が一瞬で前のめりになりました。<br />
<br />
お客様の現場での悩みの声から生まれたオリジナル製品の「天使のカゴ台車」や「乗れる電動台車」、大型シーリングファンの「スマイルファン」など様々な製品を取り扱う五常。<br />
しかし、二人の口から最初に出た言葉は、「私たちはこれを販売していません」でした。「悩み解消」を企業理念に掲げる五常にとって、製品はあくまでも手段。「物を売るのではなく、顧客の悩みを解消し、新たに事業を作り続ける会社。それが私たち株式会社五常です」。冒頭のこの一言に、五常の本質が凝縮されていました。<br />
<br />
そんな同社の強みの一つが、“ノーショッピングカートモデル”という独自の販売スタイル。Webで集客しながら、通常のECサイトの様に買い物カゴを置かず、必ず問い合わせや見積りを経て顧客と会話を交わす仕組みです。一見不便そうなこの仕組みがあるからこそ、そこで初めて顧客の課題を聞き、最適な解決策を提案することができる。「売る」よりも「寄り添う」ことを重視するこの姿勢が、五常の信頼を支えています。「五常が何屋さんなのかは、お客さんによって変わってくる」という言葉がとても印象的でした。<br />
<br />
発表の後半では、スモールサンでの学びをどのように社内で共有しているかが紹介されました。宇井さんは「自分の学びを、みんなの学びに変えることを意識しています」と語ります。スモールサンよりも更に小さな「マイクロサン」と名づけ、月に一度の全体会議の中で10〜15分ゼミでの学びを共有する時間をつくっているのだそうです。<br />
その結果、普段の仕事の中では社員が考える機会のないことを考えるきっかけになっていると言います。また、この学びの共有をすることで、宇井さん自身もまた人の話を聞いて「自分ごと化」する能力、そしてそれを「言語化」する能力がとても高まったと語ります。<br />
この他にも、整理整頓をテーマにした講義を受けた後は、昼休み後の５分間を「全員で片づけタイム」にする仕組みを導入したり、AIやコーチングなどの講座も社員全員で受講するなど、学びを実践に変える力強さを感じました。<br />
<br />
担当プロデューサーであり五常の代表取締役である河野さんも、最初にゼミCHIBAに参加した時は営業部長でした。スモールサン・ゼミは経営者勉強会ですが、経営者だけが学べる場ではありません。社員もまたが学び、発信し、会社を動かしていく——五常が実践する「学びの共有」は、スモールサン・ゼミの理想形の一つでもあると感じました。<br />
</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >“学びを活かす”とは</h3>









































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<p>全17社がそれぞれの学びと挑戦を語り終えたあと、会場には晴れやかな空気が広がっていました。発表者一人ひとりが、自社の価値を言葉にし、他社の発表に真剣に耳を傾けたこの時間そのものにゼミCHIBAの学びの歴史を感じることができました。<br />
<br />
河野プロデューサーは最後にこう語りました。<br />
「こういうゼミの中で一番成長する人って誰かというと、実は講師が一番成長するんですよ。皆さんに何を伝えようか、何を気づいてもらおうかということを考え抜いているからです。私たちはそれを受け取り、自分ごと化していくわけです。今日のように、自社の取り組みを考え抜き、言語化し、他者に伝える。経営者もまたその過程で成長していくし、経営者が伸びることで社員も一緒に伸びていくんじゃないかと思います。<br />
また、今回色んな学びの活用の仕方がありましたね。何を学ぶかも重要ですが、ゼミCHIBAではそれ以上に誰と学ぶかも重要だと思っています。ここでの学びは本当に未来をつくっていくものだと思っていますので、これからも皆さんと一緒に力を合わせてゼミで学んでいきたいと思います。」<br />
<br />
スモールゼミはただ知識を得るだけの場ではなく、学びを共有し、活かするための場でもあります。そうして一つ一つの企業が成長することで、中小企業全体ひいては地域や社会がより良くなっていく力が育っていく。今回ゼミCHIBA－１グランプリを通して、改めてスモールサンの意義や原点を感じることができました。私自身もこの学びをまた共有し、活かしていきたいと思います。</p>








































				
				
			]]></description>
			<category>山口恵里の”現場に行く！”</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/yamaguchi/entry-6256.html</guid>
			<pubDate>Fri, 05 Dec 2025 12:00:59 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>知っとこNEWS・2025年12月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/know_news/entry-6257.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<p>メディアが流す情報から「中小企業に関わるニュース」を選び出し、スモールサンで若干のコメントを付して紹介するコーナー。中小企業経営者であれば、せめてこれくらいのニュースは「知っておこう!」という意味を込めて、このコーナーを「知っとこニュース」と名づけました。<br />
　<br />
今月は下記のニュースです。</p>









































<!-- テキスト -->

<h2 >国債利回り1.9%超え。銀行の貸出金利上昇へ一層の圧力<br />
～いよいよ「高市リスク」が現実化～</h2>









































<!-- テキスト -->

<p>積極財政論者の高市早苗氏が総理大臣に就任したのが10月21日。それ以後10年物国債の利回りは上昇テンポを強め、片山財務大臣が11月17日に「経済対策は17兆円を超える」と発表したことで国債増発の見込みが現実化したとして利回り上昇が一層勢いづいた。最近は日銀が12月にも金利引上げを実施するのではないかという思惑も手伝って、利回りは1.9％を上回る水準にまで達している(下記記事を参照)。<br />
<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">スモールサンニュース</a>や<a href="https://www.smallsun.jp/radio/ex/onepoint/entry-6226.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">動画「ワンポイント・スタディー」</a>で繰り返し指摘してきた「高市リスク」の現実化が進行しているといえる。国債利回りの上昇は確実に銀行の企業向け貸出の金利上昇や住宅ローンの上昇を引き起こす。世論調査の結果を見る限りでは国民の高市政権への期待感は依然として高いようだが、少なくとも経営者諸氏にはこの政権が実施する政策が中小企業経営に及ぼす影響を冷静に見極める能力を期待したいものである。</p>









































<!-- テキスト -->

<p><div align="right">2025.12.4.山口義行筆</div></p>









































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<div class="entry-container"><blockquote><h3>長期金利上昇、18年ぶり1.9%台　利上げ観測強まる</h3>日本経済新聞2025年12月4日<br />
<br />
4日の国内債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが一時、1.91%に上昇（債券価格は下落）した。前日比0.02%高く、2007年7月以来およそ18年ぶりの高水準となった。日銀の植田和男総裁が<u>早期の利上げに前向きな姿勢</u>を示し、債券売りが強まっている。<u>高市早苗政権の積極財政による財政悪化</u>も引き続き意識されている。<br />
<br />
<img src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202512/58c761d746cfa049c870f826377f5116e7dfc01064603094499402d0838ce66c.png" class="alignrleft" width="500"><br />
 (下線による強調は山口)</blockquote></div>








































				
				
			]]></description>
			<category>知っとこNews</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/know_news/entry-6257.html</guid>
			<pubDate>Fri, 05 Dec 2025 12:00:58 +0900</pubDate>
		</item>
	</channel>
</rss>
