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		<title>スモールサンニュース - インタビュー　景気を読む！</title>
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		<copyright>Copyright (C) 2026 スモールサンニュース All rights reserved.</copyright>
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			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>インタビュー／景気を読む　2026年5月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6444.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「急速に冷え込む景気<br />
～長期金利が29年ぶりの水準に!～」</h2>









































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<p><div align="right">聞き手　北嶋詩穂（スモールサン事務局）</div></p>









































<!-- テキスト -->

<p>最近は「石油ショック」というよりも「ナフサショック」という言葉が広がっている。図2は塗装工事業の倒産件数を見たものだけど、2026年の1-4月の倒産件数は48件。各年の1-4月の倒産件数を見てみると、今年は1989年以降、2002年の49件に次ぐ4番目の高い水準になった。ナフサ由来であるシンナーの不足など、イラン戦争の影響が倒産増を引き起こしつつあることがわかる。……(以上、本文より抜粋)</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >冷え込む景気</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　前回はイラン情勢についてかなり詳しく説明していただきましたが、今回は日本の景気の現状からお話を伺えればと思います。前回先生は「景気ウォッチャー調査」の「先行きDI」の動きから「先行き悪化」の見通しが強まってきているとおっしゃいました。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。「予想通り」と言わざるをえないんだけど、景気は急速に冷え込んできているみたいだ。まずは「景気ウォッチャー調査」の「現状判断ＤＩ」からそのことを確認しておこう。</p>








































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<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202605/2a57002a170c588712ae8d6eff6d89a0f45089815cbbfdb5457e1fda868d74d0.png" alt="" width="2181" height="1230">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　3月の調査結果は「良し悪し」の境目である5０を大きく下回って、40.８まで低下していますね。<br />
<br />
<b>山口</b>　「家計部門」は前回調査から1.2ポイント低下して40.5、「企業部門」は1.6ポイント低下して41.５といずれも惨憺たる状態だ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　前回38.4とすでに40を切っていた「飲食関係」が、3月はさらにそこから3.8ポイントも低下して34.8になっています。<br />
<br />
<b>山口</b>　もっと悲惨なのが「住宅関係」。前回の38.5からなんと7ポイントも低下して31.5にまで低下している。戸建て住宅を扱っている工務店さんに聞くと、建設コストは上がるし、それを価格に転化しようにもすでに高くなりすぎているから消費者がついてこられない。だから価格転嫁もできないと。その上、イラン戦争の影響で資材や部品が調達できなくて工事そのものが止まってしまっているというケースも出てきている。「この状況があと数カ月続いたら、会社の存続が危うくなる」と、かなり切羽詰まった感じで話される経営者も少なくない。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >「節約志向の強まり」で消費減退</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　「飲食関係」が34.８、「小売関係」も40.9と低迷していますが、この背後にはやっぱり個人消費の落ち込みがあるということでしょうか。<br />
<br />
<b>山口</b>　総務省の家計調査によると、3月の「2人以上世帯の消費支出」は実質で前年同月比2.9%減(図1)。4カ月連続のマイナスだ。総務省は「中東情勢で消費マインドが低下している」と見ている。「食料は物価高を受けて2.9%減と2カ月連続で減った。うち酒類は19.8%減と12カ月連続の減少が続く。交際費などを含む「その他の消費支出」は8.0%減で6カ月連続のマイナスとなった」(日本経済新聞2026.5.12)と、日経新聞も「節約志向の強まり」を裏付ける数字に注目している。</p>








































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<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202605/583ab042b57e7f85103fee9a973f2b66f50f6c04df2c73214c97eec0cde11cf1.png" alt="" width="479" height="345">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　いろんなモノの値段がどんどん上がってきていますし、イラン戦争の影響でこれからもっと上がることが予想されます。電気代などの光熱費も上がると見られています。さらに原材料が入手できなくて仕事を縮小している企業も現れてきていて、そんな会社で働いている人たちはこれからどうなるかという不安を抱えています。こんな状況では「ぱっと景気よくお金を使う」なんてことできませんよね。「節約」を強めることが消費者にとって最大の「生活防衛」。その結果消費支出が減退してきているというのはよくわかります。総務省の担当者の方がおっしゃる通りだと思います。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >ナフサショックで倒産増も</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　「原材料が入手できなくて仕事を縮小している企業」が出て来ていることを君が指摘したけど、仕入れ困難や尋常じゃない仕入れコストの上昇で経営が窮地に陥っている企業も出てきている。実際、倒産も増えてきているようだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　イラン戦争の影響がいよいよ「倒産増」まで引き起こし始めていると。<br />
<br />
<b>山口</b>　最近は「石油ショック」というよりも「ナフサショック」という言葉が広がっている。図2は塗装工事業の倒産件数を見たものだけど(緑のラインに注目)、2026年の1-4月の倒産件数は48件。各年の1-4月の倒産件数を見てみると、今年は1989年以降、2002年の49件に次ぐ4番目の高い水準になった。ナフサ由来であるシンナーの不足など、イラン戦争の影響が倒産増を引き起こしつつあることがわかる。このデータを掲載した東京商工リサーチは「シンナーなど資材価格の高騰や在庫不足が長びくと、塗装工事の受注にも支障を来たすため、年間では過去最多に迫る可能性もある」(2026.5.13)と記している。まさに「ナフサショック」だよね。</p>








































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<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202605/80a1dece322e1cc5eb3ec7171906bb41c5c5882439ceffd278bc78c37d349964.png" alt="" width="1748" height="916">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　価格高騰や品不足というのは競争力の高い大企業は乗り越えられるかもしれませんが、中小企業には逃れようのない大きな打撃となりますから、昨今の状況は中小企業にとって本当に深刻です。何らかの政策支援が必要になりそうですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　スモールサンではホームページ上に<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/extra/etc/entry-6417.html/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「中東情勢による中小企業への影響 &nbsp;情報共有ページ」</a>というのを開設していて、そこには「影響」だけでなく「政策要望」も記す欄がある。たとえば「体力順に工務店が消えていきます」と深刻な現状を記された方は、「雇用調整助成金」や「永久劣後ローン」の実施を要望されている。いろいろの業界の方がたくさん情報を発信したり、政策要望を言葉にすることが大切だよね。このページの書き込みを踏まえて僕も政治家諸氏に中小企業対策を求めて行くつもりなので、皆さんにはぜひどんどん<a href="https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdQoLTnjGvZ8jdZ7C6tMfSFrSdR_hwaBPVCApWV5lILFyR52A/viewform?usp=header" target="_blank" rel="noopener noreferrer">書き込んで</a>もらいたいと思っている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　そうですね。中小企業がバタバタ倒れてしまってから行政が対策を打つのでは手遅れになりますから、早め早めに声を上げて行くことが大切ですよね。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >長期金利が29年ぶり高水準に </h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　中小企業にとっての深刻な問題という点で、もう1つ見落とすわけにいかないのが長期金利の上昇だよね。図3は、10年物国債の利回りについてこの半年間の推移を示したものだけど、5月18日には一時2.8%にまで上昇した。これは29年半ぶりの高水準だ。</p>








































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<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202605/325907a667e2659c4b5880ef020db72aa703b20d54416aff3e81343c87d28a01.png" alt="" width="1324" height="685">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　29年半ぶりですか。先生がよく使われる言い方をすると、まさに「未体験ゾーン」ですね。ほとんどの中小企業経営者にとって金利水準が「未体験ゾーン」に入って来たと言えますが、その背景はやっぱりイラン戦争ですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。最近の長期金利の急騰は日本だけでなくて世界的な現象になっている。イラン戦争で石油化学製品の価格が急騰し、これがインフレを亢進させる。その結果金利が上昇するに違いない。そういう予測が国債の利回り上昇を引き起こしている。さらに国民に向けて、あるいは企業に向けて政府が何らかの財政的な支援策を打たなければならなくなれば、このことで国債の増発が起きる。そうなると、国債の価格が下がって利回りが上昇するだろう。そういう予測も、現在の国債の利回り上昇をもたらしている。<br />
日本の場合は高市首相が積極財政に踏み込んだことで昨年11月から利回りが急上昇してきた。その結果利回りの水準が切り上がってしまっていたんだけど、そこからさらに追加的に上昇が進んだわけで、結果として29年ぶりの金利水準に至ってしまったんだね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　10年物国債の利回りを基準にして、銀行は新規あるいは更新期の貸出の際の金利を決めるんですよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうなんだ。だから、国債利回りの上昇は中小企業に直接的に影響する。新規の借り入れは控えることができても、多くの場合更新期の借入れはしないわけにいかない。だから過去の借入れが更新期を迎える企業は、金利上昇の影響を不可避的に浴びることになる。こうして中小企業は金融面からも圧迫を受けることになるわけで、今後倒産がますます増えないか大いに心配だ。</p>








































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<!-- テキスト -->

<h3 >ホルムズ「代替ルート」での調達が本格化しはじめたが…</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　こういう現状を知れば知るほど、イラン戦争が早く終結して、ホルムズ海峡が開放されることを願わずにはいられません。イラン情勢について現時点で指摘しておくべき点というと、どういうことがありますか。<br />
<br />
<b>山口</b>　政府がホルムズ海峡を通らない「代替ルート」での原油調達を拡大すると言っていたけど、それが現在どの程度機能しているのかという点。これは読者諸氏も気になっているところだと思う。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　たしかに。<br />
<br />
<b>山口</b>　図４は、中東の原油やLNGを載せたタンカーが日本に向かっている様子を示したもの。5月5日現在で、15隻のタンカーが日本に向かっている。</p>








































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		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202605/0d841899f4f9138db6e1d6f4ffc975d1be487334ff1a1deb43cc26fbdbefe6af.png" alt="" width="2000" height="1257">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　でも、ホルムズ海峡は封鎖されているんですよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　図4に示された15隻のうちホルムズ海峡を通ってきたのは出光丸の1隻のみ。残りはホルムズ海峡の外側にあるUAEの港や紅海の港などで原油やLNGを積んで日本に向かっている。これが、いわゆる「代替ルート」を経たものということになる。<br />
もう１つ「代替ルート」として大きく期待されているのが、アメリカからの調達。4月にはアメリカを出発して日本に向かっているタンカーが13隻確認されている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　「代替ルート」での調達もいよいよ本格的に動き出したという感じですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　たしかにその感はあるね。ただ、日本の1日あたりの原油消費量は大型タンカー1.5隻分だ。つまり、15隻が日本に到達しても10日分にしかならない。こういう「代替ルート」の調達を継続しつつ、さらに増やしていくことが必要になる。でも、そこには懸念もある。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　といいますと。<br />
<br />
<b>山口</b>　たとえばアメリカの原油は今世界中から引っ張りだこでアメリカの石油輸出量は急増しているんだけど、その割に今のところ生産施設を拡大する兆候がみられない。戦争が終わったら原油が反対に過剰になる可能性があるから、新たな設備拡張は控えているというわけだ。そのため現在は在庫が急減している。在庫がある限度を超えて減ってしまったら、アメリカの石油メーカーはアメリカの国内消費を優先して輸出を絞る可能性がある。そうなると、日本の「代替調達」も大きな影響を受けることになる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　たしかに。<br />
<br />
<b>山口</b>　念のために指摘しておくと、想定される「代替調達」が予定通り機能したとしても、それでは原油の年間消費量の3分の1程度を賄えるだけだと言われている。つまり、備蓄分の放出に頼らざるを得ない状況に変わりはないということ。このことも頭に入れておく必要がある。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >トランプの「20年で十分」発言</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　となると、やっぱり戦争終結を期待するほかないんですが、その点で最近注目すべきニュースはありましたでしょうか。先生の「6月タイムリミット」説に立てば、5月半ばも過ぎた今、トランプさんはかなり焦っていると思いますが。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。相当焦っているね。それでも「為す術無き」まま、アメリカとイラン双方が「我慢比べ」を続けている。今のところ新たな展開を示唆するようなニュースはないけど、ちょっと気になったのが5月15日のトランプの発言だ。ウラン濃縮の停止期間についての記者の質問に答えて、トランプが「20年で十分だ」と発言したこと。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　前回の先生のご解説では、アメリカは20年を要求し、イランは５年なら受け入れると言っていて、この違いをどう埋めるかが現在の最大の争点になっているということでした。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうなんだけど、この「20年云々」の話はあくまでもメディア情報に基づくものであって、トランプ自身はイランにウラン開発の「完全放棄」を求める発言を繰り返してきた。ところが、今回トランプが初めて自身の口で「20年で十分だ」と言ったわけで、これはトランプ自ら公の場で方針転換――端的に言えば「譲歩」――を認めたことになる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　トランプさんとしてはメンツを守りながら一刻も早く終戦に持ち込みたい。今回の発言はその表れだということですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。あとはイラン側が「20年停止」を受け入れるかどうかだけど、僕はその可能性はないわけじゃないと思っている。そもそもオバマ政権との間で「15年停止」で合意していたんだから、5年長期化したからといって実質的には大した問題じゃない。これもいわばメンツの問題だ。それに核兵器に頼らずとも、ホルムズ封鎖さえ実行すれば世界中を危機に陥らせることが可能だということも知ったしね。あとはイラン側が降伏したような印象にならないように、イラン側のメンツが立つような何か――たとえば、ホルムズ海峡を多用する国々が復興資金を出し合ってイランの今後を支援するといった仕組みの提案など――を提示できるかどうかにかかっている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　双方のメンツのために、私たちが経済苦に晒されるというのもなんだか理不尽ですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そのとおりだね。ともかく動向をしっかり注視していくことが大事だね。</p>









































<!-- テキスト -->

<p><div align="right">——インタビュー2026.5.19</div></p>








































				
				
			]]></description>
			<category>インタビュー　景気を読む！</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6444.html</guid>
			<pubDate>Wed, 20 May 2026 12:00:57 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>インタビュー／景気を読む　2026年4月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6406.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「終戦の“兆し”が見えては来たが…<br />
～イラン戦争があと数カ月続けば戦後最大の経済危機に!～」</h2>









































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<p><div align="right">聞き手　北嶋詩穂（スモールサン事務局）</div></p>









































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<p>戦争が長びいて切削油が無くなったら、金属加工業の多くで仕事ができなくなってしまう。その結果、部品が出来てこない。そうなると、今度はその部品使って製品を作っている他の製造業でも仕事が止まってしまう。連鎖的に多くの業界で大幅な生産調整、業務縮小を余儀なくされることになるわけだ。/ナフサ不足とその価格急騰でプラスチック加工に関する業界が窮地に陥っているだろうことはわれわれ部外者でも想像がつく。でも、切削油一つ入って来ないだけでも、製造業が広範囲に大打撃を蒙るということはなかなか外からは分からないよね。でも、今や同様のことがあちこちで起き始めている。…戦争があと何カ月も続いたら、本当に戦後最大の経済危機になってしまう。……(以上、本文より抜粋)</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >イラン外相が「ホルムズ海峡開放」を宣言も、1日で撤回</h3>









































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<p><b>北嶋</b>　今回はイラン情勢からお話を頂きたいと思います。というのは、驚きのニュースが報じられたからです。4月17日にイランの外相が、アメリカとイランの間で合意した停戦期限の22日まで「ホルムズ海峡の完全開放」を宣言したというニュースです。<br />
このニュースを見て「いよいよ雪解けか」と思ったんですが、この宣言の後トランプ大統領が米軍に海上封鎖を続けさせると言ったものだから、イラン側もそれなら自分たちもホルムズ海峡を封鎖すると言って、結局は「元の木阿弥」になっちゃいました。すごくがっかりしたんですが、でもこんな風に混乱していること自体、イラン戦争にも何か変化が起きつつあることの兆しかもしれないと感じたんです。先生は最近の状況についてどんな印象をお持ちですか?<br />
<br />
<b>山口</b>　ホルムズ海峡を巡る今回のゴタゴタ劇を見て、変化の兆しを感じとったというのはなかなか鋭いね。<br />
まず、イランはどうして急にホルムズ海峡を開放すると言い出したのか。それは、イスラエルとレバノンが10日間の停戦で合意したからだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　イスラエルがレバノンを攻めているのはそこにいるヒズボラを「敵」だと認識しているからですよね。だから、レバノン政府と停戦合意しても、ヒズボラがそれを納得していなければ意味がないんじゃないかと思うんですが。<br />
<br />
<b>山口</b>　ヒズボラ幹部は「停戦合意に従うかはイスラエルが敵対行為を停止するかどうかにかかっている」と言っている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　ということは、イスラエル次第ということになりますね。でも、そもそもイスラエルはどうして一時的にせよ戦闘行為を停止することにしたんでしょうか。<br />
<br />
<b>山口</b>　それはトランプがイスラエルに圧力をかけたからだ。今回のイスラエルとレバノンの停戦合意で一番大事なところはここなんだ。</p>









































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<h3 >正念場迎えるイラン戦争</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　トランプは少しでも早くイランとの戦争を終わらせたいと考えている。できれば4月22日以降も停戦期間を延長して、その間に終戦に向けて何らかの合意に漕ぎ着けたい。仮に明確な合意には到達できなくても「合意に向かって進んでいることをアピールできれば」というのがトランプの思いなんだと思う。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　どうしてですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　そういうアピールができれば、それだけでも原油価格は下がり、アメリカ市民を悩ましているガソリン価格も下がるだろうと考えているから。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　なるほど。ガソリン価格が下がれば、アメリカ市民の自分に対する批判も減ると。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。でも、そういう合意に向けた動きを阻害する大きな要因がイスラエルのレバノン侵攻なんだ。イランからすれば、自分たちの仲間であるレバノンのヒズボラがイスラエルから激しい攻撃を受けているのに、それを放置したままでアメリカとの協議に入るわけにはいかない。そんなことをしたら、イランは仲間であるヒズボラを裏切ったことになっちゃうからね。そこで、「まずはイスラエルに攻撃をやめさせろ」と、イランはトランプに要求した。「そうじゃないと協議に入れない」と。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　トランプさんがそれを受けてイスラエルに圧力をかけたわけですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　僕はそう推測している。イスラエルは武器の7割をアメリカに依存している。だから、アメリカの要求を無視するわけにもいかない。かといって、ヒズボラと交渉して自分たちが何か妥協するというのも嫌だ。そこで、ヒズボラではなくてレバノン政府との間で停戦合意するという、ちょっと中途半端なやり方でトランプの顔を立てたわけだ。<br />
今イスラエルでは「ネタニアフ首相がトランプの圧力に屈した」というので政権批判が高まっている。だから、世論に押されていつイスラエル軍が戦闘行為を再開するかはわからない。でも、大切なのはこの停戦合意に「アメリカがイランとの終戦協議を真剣に望んでいる」ことが反映されているという点だ。その意味では、これは終戦が近づいている１つの“兆し”と見ることもできる。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >アメリカのタイムリミットは6月末か?!</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　先ほど先生は「トランプは少しでも早くイランとの戦争を終わらせたいと考えている」と言われましたし、イスラエルとレバノンの停戦合意もその一つの現われだとも言われました。トランプさんには終戦を急がなければならないどういう事情があるんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　先月号のスモールサンニュースの<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/ronkou/entry-6371.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「論考: アメリカによるイラン攻撃の不合理とその影響」</a>の中で、戦争を終結に導く「2つの圧力」があるという話を書いた。現在その「２つの圧力」が強まってきているというのが、トランプが終戦を急がざるをえない理由だ。<br />
その「圧力」の１つは、「中間選挙」。戦争突入後トランプ政権の支持率はますます低下してきている。さらに、地方選挙での敗北も続いている。「論考」ではこの1年余りで民主党が全米各地の州議会選挙で共和党が保持していた「28議席を奪取した」と書いたけれど、その後3月28日にもまた共和党の議席が民主党に奪われることが起きた。しかも、その選挙区はトランプの邸宅があるマール・ア・ラーゴ周辺を含む地域。かつては辞任した前職の共和党議員がなんと19ポイントという大差で当選していた選挙区だ。それくらい共和党が強かった地域で今回負けたということは、共和党への支持がいかに低下してきているかが端的に示されている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　たしかに。<br />
<br />
<b>山口</b>　共和党が負け続けている背後には、ガソリン価格の高騰など国民の生活苦がある。ちなみにフロリダ州南部は農業地域だけど、イラン戦争以降耕運機などの燃料であるディーゼルの価格も高騰している。さらに中東依存が強い肥料の価格も上昇している。トランプも「そろそろ戦争をやめないと、中間選挙でボロ負けするぞ」という危機感を抱いていることは間違いない。<br />
こんなことを言うと「見通しが甘すぎる」と批判されそうだけど、僕はタイムリミットは6月末なんじゃないかと思っている。というのは、7月4日がアメリカの独立記念日だから。それまでに戦争を終わらせて、独立記念日には戦争の成果を国民に訴えたい。これが、トランプが描いているシナリオなんじゃないかと思う。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　「論考」で先生がもう1つの「圧力」として指摘されていたのは、たしか「武器の枯渇」でしたよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　アメリカの武器の枯渇もかなり深刻みたいで、3月には一部の軍事専門家が「攻撃ミサイルや迎撃ミサイルの多くが4月中や5月半ば頃には枯渇するのではないか」と予測していた。トマホークとかパトリオットも6月には枯渇するだろうと。こういう事情からしても、6月末がアメリカにとって戦争継続のリミットなんじゃないかと考えられる。</p>









































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<h3 > “兆し”は見えてきたが… </h3>









































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<p><b>北嶋</b>　トランプさんがいくら戦争を終わらせたいと思っても、イラン側も合意しなければ終わらせることはできませんよね。今のところ、終戦の条件に関する双方の主張には大きな隔たりがあって、合意に至るのは難しいといわれていますが。<br />
<br />
<b>山口</b>　最大の争点はウラン濃縮の問題だね。トランプ政権は一貫してウラン濃縮の「放棄」をイランに求めてきた。イランはそれだけは「絶対に無理」と断ってきたんだけど、最近になって状況が少し変わってきた。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　といいますと。<br />
<br />
<b>山口</b>　アメリカのメディアによると、アメリカの要求がウラン濃縮を「放棄せよ」から、「一定期間停止せよ」というように変わったということなんだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　アメリカが「放棄せよ」と言い、イランが「いやだ」と言う。これでは交渉の余地がないけど、「一定期間停止せよ」というのであれば、期間を巡る話し合いになるから交渉の余地が出てきますね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうなんだ。アメリカ側が重要なところで譲歩したわけで、これも終戦に向けた一歩、その“兆し”だといえる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　なるほど。その停止期間に関して、現在双方はどんな要求を出しているんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　アメリカ側は「20年間停止せよ」といい、イランは「5年間なら受け入れる」と言っている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　だったら、間(あいだ)を取って「10年」で決着というわけにはいかないんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうできない事情がアメリカ側にあるんだ。2015年にオバマ政権がウラン濃縮についてイランと合意を交わしていて、それは「15年間にわたり、軍事転用が疑われる濃縮度3.67%を超すウラン生産を禁じる」というものだった。<br />
トランプは一次政権の時にこんな合意は「甘い」と言って、この合意から離脱した。だから、今回「停止期間10年」で合意したら、トランプがオバマ政権よりも後退したことになるし、何のために戦争までしたんだということになってしまう。だから、これは受け入れられない。そこで、なんとかイランに妥協させようと、ホルムズ海峡の外側を海上封鎖してイランの石油収入を絶つということまでしているわけだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　おかげで一度は「完全開放する」ことになったホルムズ海峡がまた封鎖されちゃって、世界中が大迷惑しているというわけですね。なんとか折り合うところを見つけてもらいたいですね。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >中小企業からは悲鳴にも似た声が</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　イラン戦争の影響は日本の中小企業の間にもどんどん広がってきているみたいです。<br />
<br />
<b>山口</b>　読者諸氏はご存じだと思うけど、スモールサンでも会員向けに<a href="https://forms.gle/KJ9w86ZMysSS6E9K9" target="_blank" rel="noopener noreferrer">アンケート調査</a>を実施した。その結果の詳細は4月24日に開催が予定されているスモールサン主催<a href="https://www.smallsun.jp/seminar/entry-6402.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「中東情勢を踏まえた緊急オンライン解説＆情報共有会」</a>の際に発表されるから、読者諸氏もぜひこの会合に参加してもらいたいと思う。現在の集計段階で少しだけ調査結果に触れると、たとえば影響の「ある・なし」を尋ねた設問1の回答分布は図1のようになっている。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202604/2c74cb4ff93a2103c607b510cc5d3846d66ff6459dc7b8a69ddf83f92041b144.png" alt="" width="790" height="355">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　「大きなマイナス影響がある」が42.6％、「ややマイナス影響がある」が36%。合わせると78.6％にも達しています。<br />
<br />
<b>山口</b>　8割近くの企業がマイナスの影響を受けているというのは、コロナ禍並みだよね。具体的にどんな影響があるかは業種業態によって区々だけど、なかには当事者じゃないとわからない、気づかない影響も多々ある。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　たとえば?<br />
<br />
<b>山口</b>　これはゼミ横浜の講演の際にゼミメンバーから教えてもらったんだけど、金属加工をしている製造業では今「切削油」が足らなくて困っている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　切削油って何ですか?<br />
<br />
<b>山口</b>　金属を削る時に使う油のことで、摩擦を少なくして工具を守ったり、摩擦熱を抑えたりする役割をする。これがないと、そもそも金属加工ができない。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　それが不足しているというのは大変な事態ですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　戦争が長びいて切削油が無くなったら、金属加工業の多くで仕事ができなくなってしまう。その結果、部品が出来てこない。そうなると、今度はその部品使って製品を作っている他の製造業でも仕事が止まってしまう。連鎖的に多くの業界で大幅な生産調整、業務縮小を余儀なくされることになるわけだ。<br />
ナフサ不足とその価格急騰でプラスチック加工に関する業界が窮地に陥っているだろうことはわれわれ部外者でも想像がつく。でも、切削油一つ入って来ないだけでも、製造業が広範囲に大打撃を蒙るということはなかなか外からは分からないよね。でも、今や同様のことがあちこちで起き始めている。たとえばシンナーが深刻な不足に陥っている。シンナーがないと塗料を薄めることができないから、塗装ができなくなってしまう。そうなれば家具や建物は完成できない。販売はストップだよね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　そういえば、ユニットバスの受注が一時停止されたという話を聞きました。お風呂のない住宅を売るわけにはいきませんから、住宅は未完成のままということになりますね。<br />
<br />
<b>山口</b>　住宅資材は大変な値上がりと入手困難が起きている。建設業界の中小企業からは悲鳴に近い声が聞こえてきている。<br />
石油ショックの時は主に燃料の価格急騰が問題だったんだけど、今回は石油化学製品がそもそも入ってこないという問題を伴っているから、石油ショック時よりも影響は深刻だ。戦争があと何カ月も続いたら、本当に戦後最大の経済危機になってきてしまう。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >政府は「大丈夫」というけれど…</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　政府はさかんに「大丈夫、心配ない」と言っていますよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　高市首相はナフサについては現状で「国内需要の4カ月分を確保できている」とSNSで表明した。どうしてこういう重要な情報を記者会見でなくてSNSで表明するのかね。いろいろ質問されると困るからなのかと勘繰ってしまう。本気で国民に安心を提供する気があるのなら、ちゃんと記者会見を開くべきだと思うけどね。<br />
それから、原油そのものについては、政府は年明けくらいまでは大丈夫だとしている。高市首相は4月7日に「日本には約8か月分の石油備蓄があり、代替調達の進展の結果、備蓄放出量を抑えながらも年を越えて石油の供給を確保できるめどがついた」と表明している。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　今は政府を信じるしかないですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　それは僕も同じ気持ちだ。でも、アメリカの海上封鎖が長びいてイランを怒らせたためにイエメンのフーシ派が“紅海”の海峡を事実上封鎖するようなことをすれば、高市首相のいう代替ルートの一角が崩れることになる。それから、アメリカからの原油調達を増やすみたいだけど、アメリカ産の原油は中東産の原油より質が悪くて、日本で精製するのには新た設備投資が必要だと指摘する専門家もいる。そうなると、時間がかかるよね。不安材料はいっぱいある。<br />
<br />
<b> 北嶋</b>　そういう不安感が払しょくできないと、景気の見通しも明るくなりませんね。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202604/55245496059f1cb5a98821179ae6bed36bf7a159a36525f55194ac6e4773e883.png" alt="" width="2221" height="1236">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　表1は、景気ウォッチャー調査の「先行き判断DI」――3カ月先の景気が現在より「良くなっていると思うか」「悪くなっていると思うか」を尋ねたもの――だけど、3月調査では軒並みDI値が4０を下回ってしまっている。とくに「企業関連動向」DIは2月調査に比して13.0ポイントもの大幅な悪化となった。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　中東情勢が好転しない限り、今後景気が大きく悪化することは避けられませんね。<br />
<br />
<b>山口</b>　今中小企業がやれることは、まずは情報を持ち寄って現状把握に努めること、それからそうした情報を踏まえて政府に対して必要な対策を求めていくことだと思う。僕もできる限りのことはやるつもりだけど、会員の皆さんもできることから始めてもらいたいね。まずは4月24日開催の<a href="https://www.smallsun.jp/seminar/entry-6402.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「中東情勢を踏まえた緊急オンライン解説＆情報共有会」</a>にぜひ参加してもらって、現状を訴えてもらいたい。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　緊急事態だからということで、今回は参加費も無料にしました。皆さん、ぜひ参加してくださいね。　</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><div align="right">——インタビュー2026.4.19</div></p>








































				
				
			]]></description>
			<category>インタビュー　景気を読む！</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6406.html</guid>
			<pubDate>Mon, 20 Apr 2026 12:00:57 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>インタビュー／景気を読む　2026年3月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6372.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「製造業に回復の兆しも、中東情勢で先行き不透明に<br />
～中小企業からは『賃上げ限界』の悲鳴も～」</h2>









































<!-- テキスト -->

<p><div align="right">聞き手　北嶋詩穂（スモールサン事務局）</div></p>









































<!-- テキスト -->

<p>「製造業の景気に改善の兆し」ということなんだけど、ヒヤリングから確認できたことでいえば、背景は主に２つあるみたいだ。1つは半導体製造装置関連で動きが活発化してきていること。これは世界的な状況のようだね。それからもう1つは工作機械関係。データセンターとか、造船とか、油圧関係のところで仕事が増えそうな兆しが見えるということだった。…こういう改善の機運がアメリカとイスラエルのイラン攻撃で一気に萎んでしまわないか、それが心配だね。……(以上、本文より抜粋)</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >イラン情勢次第の景気先行き</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　正直言って、今回のこのコーナーはあんまりやる気が出てこないね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　えっ、なぜですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　現在公表されている景気指標はすべてアメリカとイスラエルがイランを攻撃する前のものだよね。その指標でいろいろ分析しても、イラン情勢の成り行き次第で状況ががらりと変わってしまう可能性があるから。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　冒頭から何を言い出すのかとちょっとびっくりしましたが、言われてみると確かにその通りですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　しかもそのイラン情勢の先行きが現時点ではなかなか読めない。たとえば、トランプは「早期撤退」を言い始めているけど、他方で中東への派兵を増やすとともに強襲揚陸艦も配備しようとしていて、いよいよイランに地上軍を入れるつもりなのかと思える動きをしている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　トランプさんは「地上軍は投入しない」と言っていましたよね。もしそんなことをしたら、それこそ戦争が泥沼化してしまいませんか。<br />
<br />
<b>山口</b>　その可能性は高い。仮に地上軍の投入によって泥沼化・長期化することになれば、エネルギーの不足や価格急騰がさらに進むし、中東を経由するサプライチェーンが寸断されて世界経済は大混乱に陥る。現時点でいろいろ景気を分析しても、ほとんど意味をなさなくなるくらいの大きな変化が起きることになる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　なるほど、それでやる気が出てこないというわけですね。まあでもそんなこと言わないで、現時点で言っておくべきことを短めでもいいですからお話し下さい。<br />
ちなみに、読者のみなさんには今月号の「論考:アメリカによるイラン攻撃の不合理とその影響」をぜひお読みいただきたいと思います。今回の戦争について、先生がかなり詳細に分析されています。<br />
それから、スモールサン会員企業でもある株式会社パセリが配信している先生のユーチューブ動画「【イラン戦争】ガソリンだけじゃない？私たちの生活を直撃する全理由」も大変分かりやすい解説ですから、ぜひ観ていただきたいと思います。<br />
この動画、随分大きな反響があったみたいで、3月22日時点で視聴回数が1万4000回を超えています。なんだか宣伝みたいになっちゃいましたけど、皆さんよろしくお願いします。</p>








































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<!-- Video -->
<div class="column-video-auto js_notStyle acms-col-sm-12">
	<div class="column-iframe">
		<iframe width="700" height="405" src="https://www.youtube.com/embed/PrB6r6z6hus?wmode=transparent&rel=0" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>
	</div>
</div>






















<!-- テキスト -->

<h3 >回復の兆しを見せていた製造業</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　今回は君が言うように「現時点で言っておくべきこと」を2点だけ指摘しておくにとどめたい。<br />
その1つは、最近になって製造業に回復の兆しが見え始めてきたということだ。それを「景気ウォッチャー調査」で確認してみよう。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　「景気ウォッチャー調査」は「3カ月前と比べて景況が良くなったと思うか、悪くなったと思うか」を尋ねて、DI値が5０を上回ったら「良くなった」という答えの方が多くて、5０を下回ったら「悪くなった」という答えの方が多いという、そういう調査なんですよね。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202603/0c85075080d8ec1deedf0ec27ac2264dc18803cf885e7bba0f5044638155d5e1.png" alt="" width="1915" height="1088">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　そのDI値が24年2月に51.3をつけて以来、ずっと5０を下回ったままだ。1月調査でも47.６と前月比0.3ポイント下落していた。そこで、先月号では「年明け後も足踏む景気」という表題をつけた。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　図1で2月調査の結果を見ると、前月比1.3ポイント改善して48.9になっています。多少改善したけど、やっぱり50を下回っていますから、まだ「景気低迷を脱するには至っていない」ということになりますね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そのとおりだね。ただ注目したいのは製造業だ。2月のDI値が50.3と久しぶりに50を上回った。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　たしかに。<br />
<br />
<b>山口</b>　僕は、愛知中小企業家同友会が3カ月ごとに会員向けに実施している景況調査の分析の仕事をしているんだけど、その2月調査でも製造業の経営者からは先行き好転を見通す声が目立ってきていた。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　そうなんですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　「製造業の景気に改善の兆し」ということなんだけど、ヒヤリングから確認できたことでいえば、背景は主に２つあるみたいだ。1つは半導体製造装置関連で動きが活発化してきていること。これは世界的な状況のようだね。それからもう1つは工作機械関係。データセンターとか、造船とか、油圧関係のところで仕事が増えそうな兆しが見えるということだった。<br />
いずれも海外からの注文が中心のようだけど、こういう改善の機運がアメリカとイスラエルのイラン攻撃で一気に萎んでしまわないか、それが心配だね。<br />
<br />
<b> 北嶋</b>　「トランプさん、何てことをしてくれたの! 」と言いたくなりますね。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >中小企業は「賃上げ」に苦しんでいる</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　今回指摘しておくべきもう１つの点は、最近中小企業経営者から「賃上げを実施するのが経営上限界に近付いている」という、悲鳴にも似た声をよく聞くようになったこと。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　メディアからは、今年の春闘も「満額回答続出」という記事が流れてきますが。<br />
<br />
<b>山口</b>　それはあくまでも大企業の話。高市さんが自民党総裁に選出されて以降、じりじりと円安が進んできた。円安で為替利得をたくさん手にした輸出型大企業はまさに「濡れ手に粟」状態で儲かっている。だから、賃上げもどんどんできる。でも、円安による仕入れコストの上昇で経営が圧迫されている中小企業は全く逆。大企業のように「賃上げをせよ」といわれても、置かれている条件が全く違うんだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　その点、高市首相はわかっているんですかね。<br />
<br />
<b>山口</b>　「円安ホクホク」とか言っているくらいだから、あまり深刻には受け止めていないみたいだね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　でも、中小企業の方が大企業より雇用している人の数は多いんですよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そう。雇用の7割は中小企業。だから、賃金問題は事実上中小企業問題だし、それはまた円安が引き起こす企業所得の格差拡大をどう是正するかという問題でもある。<br />
高市首相は「積極財政」しか言わないけど、重要なのはむしろ財政の所得再配分機能をどう強化・活用するかという点にある。わかりやすく言えば、大企業の所得をどうやって中小企業に再配分するかという問題だ。こういう視点からの政策論議が、先の衆議院選挙でもほとんど行われなかった。野党がもっとしっかりこの点を論点にしていれば、高市自民が3分の2も議席を占めるなんてこともなかったかもしれない。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >1ドル160円突破は不可避か</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　イラン攻撃以降、また円安が勢いづいてきています。<br />
<br />
<b>山口</b>　日本は原油の9割を中東に依存しているんだから、中東情勢の悪化で円が下落するのは当り前だよね。現在は1ドル159円台だけど、160円突破は不可避になってきている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　円安の進行を食い止めるために日銀がまた利上げするということもあるんでしょうか。<br />
<br />
<b>山口</b>　4月には日銀は利上げに踏み切るだろうと見られていた。1ドル160円ともなれば、なおさらだ。でも、中東情勢次第で世界経済も日本経済も壊滅的打撃を受けかねない。そんな状況下で利上げはちょっと無理だよね。<br />
一方、アメリカも原油高でインフレがさらに進行することが予想されるから、FRBは利下げに踏み切ることができない。つまり、日米金利差が政策的に縮まることが考えにくいわけだ。となれば、円安の進行が放置されることになる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　なるほど。<br />
<br />
<b>山口</b>　円安が進めば、また大企業は為替利得を得て、中小企業はコスト高で苦しむことになる。この状態を放置して、中小企業も「賃上げをせよ」というのはもはや理不尽とさえいえるね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　政府には本気で中小企業の所得を底上げする政策を考えてもらいたいですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。それに、日本政府も「イラン戦争の早期終結」をヨーロッパやアジア諸国と一緒になって本気でアメリカに申し入れてほしい。それが日本の中小企業を守ることにもなる。</p>









































<!-- テキスト -->

<p><div align="right">——インタビュー2026.3.22</div></p>








































				
				
			]]></description>
			<category>インタビュー　景気を読む！</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6372.html</guid>
			<pubDate>Mon, 23 Mar 2026 12:00:57 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>インタビュー／景気を読む　2026年2月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6340.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「年明け後も足踏む景気<br />
～人手不足と金利上昇で倒産増の懸念も～」</h2>









































<!-- テキスト -->

<p><div align="right">聞き手　北嶋詩穂（スモールサン事務局）</div></p>









































<!-- テキスト -->

<p>GDP統計は四半期ごとに発表されるものだから、年明け後の状況を見るにはやはり景気ウォッチャー調査に頼るしかない。それを見ると、昨年後半の低迷ぶりが年明け後も続いていることがわかる。/ 「景気の現状判断DI」は10月の48.２をピークに11月48.0、12月47.7、そして年明け後の1月は47.６だ。昨年後半の低下傾向が年明け後も続いている。……(以上、本文より抜粋)</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >25年10－12月期のGDP<br />
～かろうじてプラス成長ではあったが～</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　総選挙も終りました。自民党が衆議院の議席数の3分の2を単独で確保するという前代未聞の結果になりましたが、それついては先生が今月号の論考「“４つの視点”から「高市自民圧勝」を読み解く」で分析されていますからそれを読んでいただくことにして、ここでは去る2月16日に発表された昨年10－12月期GDPについてお話を伺うことから始めたいと思います。10－12月期GDPは前期比0.1%増、それを年率に換算すると0.２%増という結果でした。2期ぶりのプラス成長です(図１)。</p>








































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<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left js_notStyle acms-col-sm-6">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202602/967434e367135ffcc2cdb06e4bf048031cadc0a4d8e0fac69ea1327fa5a95d2c.png" alt="" width="340" height="394">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>山口　</b>「ブラス成長」といっても、「2.6％もマイナスになった7－9月期」から0.2%しか増えていないわけだから、「ブラスに転じてよかった」などと喜べるような結果じゃないよね。むしろ今回のGDPの発表で「2025年後半、経済は低迷していた」ことが明らかになったと言うべきだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　たしかに。最初に表1を見た時「住宅投資4.8%増」というのが目に入って、住宅業界も回復してきたのかなあと思ったんですけど、これも「8.4％もマイナスだった前期」の反動に過ぎないんだと気づきました。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left js_notStyle acms-col-sm-6">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202602/2ce1a2a32186c73b4316998a23c99a2af9019ff1c9615272527c7abc0947dce3.png" alt="" width="340" height="382">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　25年4月に省エネ基準が厳しくなった。そこで、3月まで駆け込み需要が発生し、その反動で7－9期が大幅にマイナスになった。10－12月期はそのまた反動でプラスになった。上下に振れているだけで、残念ながら住宅投資が活発化してきているというわけではない。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >昨年後半の低迷の原因は?</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　先ほど、「今回のGDPの発表で2025年後半は低迷していたことが明らかになった」と言われましたが、その低迷の原因は主になんだったのでしょうか。<br />
<br />
<b>山口</b>　一番大きいのは、やっぱりGDPの7割を占める個人消費が冴えなかったことだね。7－9月期には0.4％増と少し増えたんだけど、10-12月期には0.1%増とほとんど横ばいだった。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　物価高で実質賃金のマイナスが続いていますからね。消費が伸びるのはあまり期待できません。<br />
<br />
<b>山口</b>　それからもう一つは輸出だね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　トランプ関税の影響ですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　それは間違いない。7－9月にはその影響でマイナス1.4%と落ち込んだ。10－12月期にはマイナス0.3%とマイナス幅は減ったけど、依然マイナスが続いている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　たしかインバウンド消費って、GDP統計では「輸出」の項目に入るんですよね。高市発言をきっかけにした日中関係の悪化で、インバウンド消費も減っちゃったんじゃないかと思うんですが。<br />
<br />
<b>山口</b>　そのとおりだね。10－12月のGDP統計ではインバウンド消費は0.6%減。輸出減の一要因になっている。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >年明け後も足踏む景気</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　年明け後も経済の低迷は続いているのでしょうか。<br />
<br />
<b>山口</b>　GDP統計は四半期ごとに発表されるものだから、年明け後の状況を見るにはやはり景気ウォッチャー調査に頼るしかない。それを見ると、昨年後半の低迷ぶりが年明け後も続いていることがわかる。<br />
　「景気の現状判断DI」は10月の48.２をピークに11月48.0、12月47.7、そして年明け後の1月は47.６だ。昨年後半の低下傾向が年明け後も続いている。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202602/a2a3cd6c7b406ca0066cdd28d9072b0ca0dc53759756db408b9cf2af57b366b0.png" alt="" width="850" height="493">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　DI値が基準の50を切っているということは、「3カ月前と比べて今月の方が景況が悪い」という答えが「良い」を上回っているということですよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そのとおり。実は24年2月に51.3をつけて以来、今年の1月まで5０を上回ったことが一度もないんだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　2年にわたって景気低迷が続いているということですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。景気低迷が長引いて多くの人が閉塞感の中にいる。高市氏の「私の積極財政で再び成長できる」という呼びかけに「よし、高市氏に賭けてみよう」という気持ちになった有権者が多かったのも理解できなくはないね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　でも、高市さんが「積極財政」を言い出してから金利がじりじり上がってきていますよね。景気が低迷しているのに金利が上がっていくんじゃ、中小企業にとっては踏んだり蹴ったりじゃないんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　その辺りのメカニズムをよく理解していない有権者が多いんだよね。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >人手不足と金利高で倒産件数増加か!?</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　心配なのは、また倒産が増えるのではないかということです。1月の倒産状況はどうだったんでしょうか。<br />
<br />
<b>山口</b>　東京商工リサーチによると、1月の倒産件数は887件、前年同月比5.59%増。2カ月連続で前年同月を上回っていて増加傾向にある。1月としては4年連続で前年を上回った。今年1月は2013年（934件）以来の高水準だ。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202602/eba4f16a09f422aa2d1ff0fb2244352dfb212f85753cbd6887c3b9d1a1926f31.png" alt="" width="2890" height="1058">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　来月は年度末ですから、倒産が増えるんじゃないかと。<br />
<br />
<b>山口</b>　東京商工リサーチも、「物価高、人手不足への抜本的な対応策が取れない中小・零細企業は多いだけに、資金需要が高まる年度末を迎え、息切れ企業が押し上げる形で企業倒産は緩やかな増勢が見込まれる」(東京商工リサーチ「全国企業倒産状況」2026.2.9)と書いている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　景気が低迷しているのに金利が上がり、物価高によるコスト高があって、さらに人件費の急騰、そして人手不足ですから。倒産件数が増えない方が奇妙です。<br />
<br />
<b>山口</b>　選挙中、高市氏は「積極財政」ということは何度も叫んでいたけど、中小企業対策については具体的なことはほとんど語っていなかった。これはちょっと気になるね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　たしかに。<br />
<br />
<b>山口</b>　それから年度末をなんとか乗り切っても、4月には日銀の利上げがありそうだから、中小企業経営者はそのことも頭に入れておく必要がある。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　高市さんは選挙で大勝して「ホクホク」なんでしょうが、中小企業は大変ですね。皆さん、気を引き締めて頑張りましょう。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><div align="right">インタビュー2026.2.19</div></p>








































				
				
			]]></description>
			<category>インタビュー　景気を読む！</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6340.html</guid>
			<pubDate>Fri, 20 Feb 2026 12:00:57 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>インタビュー／景気を読む　2026年1月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6297.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「2026年経済を読み解く際の留意点<br />
～『解散』で進む円安と金利高～」</h2>









































<!-- テキスト -->

<p><div align="right">聞き手　北嶋詩穂（スモールサン事務局）</div></p>









































<!-- テキスト -->

<p>高市政権が財政政策を発表した昨年11月17日から国債利回りの上昇が急ピッチになってきているんだけど、図2に明らかなように直近の上昇は1月9日に「首相、解散検討」が報じられた翌週の1月13日朝を起点にしている。高市自民が選挙で勝利するだろうという予測が長期金利を押し上げていることは間違いない。 &nbsp;……(以上、本文より抜粋)</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >「解散検討」の報だけで1ドル160円近くまで円安が進んだ</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　2026年最初の「景気を読む」ですから、足下の景気情勢に加えて、今年の経済見通しについてもお聞きしたいと思っていましたが、政界がいろいろ大変なことになっていて経済見通しも立てにくくなってきたように思います。<br />
<br />
<b>山口　</b>本当にそうだね。想定外のことが次々に起きている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　高市首相が1月国会の冒頭で衆議院を「解散」するというのも驚きですが、公明党と立憲民主党が合流して新党「中道改革連合」を設立したというのも措定外のインパクトです。<br />
<br />
<b>山口</b>　最大の注目点は新党がどの程度機能するかだよね。新党が公明票や立憲民主支持票をしっかり抱え込めば、与野党逆転、政権交代の可能性も出てくる。仮にそうなれば、経済政策にも方向転換が起きるだろうし、それが日銀の政策運営にも影響を及ぼすだろう。今年の経済動向の予測は選挙結果を見てからにした方がよさそうだね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　今日はその辺りも踏まえつつお話を伺うことになりますが、まずは足元の経済情勢からお聞きしたいと思います。先生が繰り返し強調されてきた「高市リスク」は“円安”、“金利高”、“人手不足の深刻化”の3つですが、“円安”と“金利高”はすでにはっきりと現れてきていますね。<br />
<br />
<b>山口</b>　高市氏が自民党の総裁選で勝利してから円安がどんどん進んでいるんだけど、最近はそれがさらに加速して、一時1ドル159円台をつけるなどいよいよ160円に手が届きそうなところまで来ている。図1で最近の状況を見てみよう。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　1月に入ってから、円安の足取りが早くなっていますね。</p>








































<hr class="clearHidden">





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<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202601/fec53c1267c8e6a4c8fcca31315364dc4053462c54ab99134df7f7ecf81486fd.png" alt="" width="862" height="583">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　そうなんだ。1月12日の週から円安が急進した。なぜかというと、その前週の金曜日1月9日に何かがあったからなんだけど、分かるかな?</p>








































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<!-- テキスト -->

<h3 >「解散」=「積極財政」の信任=「円安」の容認</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　1月9日というと、たしか読売新聞が「高市首相が解散を検討している」と報じた日ですよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　正解! &nbsp;読売新聞がオンラインでこんな記事を配信した。</p>









































<!-- テキスト -->

<div class="entry-container"><blockquote>高市首相（自民党総裁）は９日、２３日召集が予定される通常国会の冒頭で衆院を解散する検討に入った。衆院選は２月上中旬に実施される公算が大きい。首相は参院で少数与党が続いており、政策実現の推進力を得る必要があると判断したとみられる。…首相は「強い経済」「責任ある積極財政」を主張しており、自身の経済政策について国民の信任を得たい考えだ。<br />
——読売新聞オンライン2026年1月9日、23時配信。</blockquote></div>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　選挙に勝てば、高市政権の「積極財政」が国民の信任を得たことになるというわけですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　「積極財政」が——国債の増発を引き起こし、通貨の増発にもつながることから——「円安要因」だというのは今や市場関係者の共通認識になっている。その「積極財政」を国民も支持しているのだとなれば、これは事実上国民が「円安」を容認しているのに等しい。<br />
当時は公明党と立憲民主党で新党をつくるという話も浮上していなかったので、世論調査の内閣支持率から見て自民党は圧勝するだろうと見られていた。そこで、「解散」イコール「積極財政の信任」イコール「円安の容認」という連鎖になって、たちどころに2円ほど円安が進むという事態が生じたわけだ。ちなみに、日経新聞も18日の記事でこんな風に指摘している。</p>









































<!-- テキスト -->

<div class="entry-container"><blockquote>衆院の解散・総選挙を通じて高市早苗政権が積極財政を進めやすくなるとの観測から、円相場は1ドル=160円台へ下落する可能性が意識されている。<br />
——日本経済新聞2026.1.18　　　　　</blockquote></div>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　ということは、仮に新党「中道」の影響で自民党の勝利が危ぶまれることになれば、円安にもブレーキがかかる可能性があるということですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　その可能性はあるね。もちろん。為替はいろんな要因で動くので現実にどうなるかわからないけど、円安への圧力が弱まることは間違いない。こんな具合に、今は政治と経済の動向が絡み合ってしまっているのだけど、これはもう1つの高市リスクである金利についてもいえる。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >「自民勝利」の予想が長期金利を上昇させている</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　先ほど引用した18日の日経新聞は、金利についてもこう書いている。</p>









































<!-- テキスト -->

<div class="entry-container"><blockquote>次の衆院選で自民党の議席数が伸びれば、高市早苗政権が一段と財政拡張路線を進みやすくなるとの思惑がくすぶる。財政リスクを反映しやすい超長期債を中心に利回りの上昇が続くだろう。<br />
——日本経済新聞、同上</blockquote></div>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　10年物国債の利回りはすでに一時2.25%にまで達しています。およそ27年ぶりの高水準なんですが、こうした長期金利の上昇も次期総選挙で「高市自民が勝つだろう」という見通しによって後押しされているということですね。</p>








































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<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202601/d48112cb4719b0a748460daf5037992e3616575d1ab000d702b786b148aea6fe.png" alt="" width="892" height="407">
</div>

































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<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　高市政権が財政政策を発表した昨年11月17日から国債利回りの上昇が急ピッチになってきているんだけど、図2に明らかなように直近の上昇は1月9日に「首相、解散検討」が報じられた翌週の1月13日朝を起点にしている。高市自民が選挙で勝利するだろうという予測が長期金利を押し上げていることは間違いない。<br />
前回のこのコーナーでも言ったけど、10年物国債の利回りに0.9%上乗せして算出されるのが「長期プライムレート」――大手銀行が大企業に1年を超える貸出をする時の基準金利――。１月現在、これはすでに2.75%まで引き上げられている。この調子で行けば、2月には一気に3％になる可能性もある。そうなると、中小企業の新規の借り入れや更新期の借り入れに適用される金利は3%以上が基準になるわけで、中小企業への影響が大いに懸念される事態になって来たといえる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　そうだとしたら、もしも次期総選挙で高市自民党の勝利が危ういとなれば、金利上昇に歯止めがかかる可能性もあるということになりますね。<br />
<br />
<b>山口</b>　新党「中道」がどんな国債政策を打ち出すかによるけど、積極財政路線に修正が加われば長期金利は少し落ち着くだろうね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　今後は長期金利に加えて昨年12月の日銀の利上げが変動金利に徐々に反映されていきますから、中小企業の経営はさらなる圧力に晒されます。先行きが懸念されますね。</p>








































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<h3 >レアアース問題がやがて深刻化する可能性も </h3>









































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<p><b>北嶋</b>　2026年の景気動向の予測には政治的要因が絡んでくることはここまでのお話でよくわかりました。ところで、その政治的要因という点で、もう一つ気になっていることがあります。それは、先生が「想定外の高市リスク」と言われていた日中関係の悪化です。<br />
高市首相の台湾有事に関する発言で日中関係が冷え込んでいますが、中国政府は日本への渡航自粛だけでなく、いよいよレアアースの対日輸出規制にまで踏み込んできたようです。この影響はどうなるんでしょうか。日本はかつて中国からのレアアースの輸入が出来なくなった経験があって、それを教訓にしてその後「脱中国」を進めてきたから今回の輸出規制の影響はそれほどでもないという人もいますが。<br />
<br />
<b>山口</b>　中国依存が6割とも7割ともいわれているレアアースが本当に入って来なくなったら日本産業への影響は甚大だ。それは間違いない。「脱中国」の施策として念頭にあるのは、オーストラリアからレアアースを調達できるように——日本企業が積極的に投資するなど——対処してきたこと。でも、レアアースにもいろいろあってオーストラリアからの輸入である程度補えるものもあるけど、それができない種類のものもある。それだけをもって「中国の輸出規制に耐えられる」というのはちょっと過大評価だと思う。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　南鳥島近海にはたくさんレアアースがあるから、これを使えば「中国、恐れるに足らず」ということをいう人もいます。今年中にいよいよ試験採掘も始まるみたいですが。<br />
<br />
<b>山口</b>　あくでも試験採掘だよね。それでやっと技術的なハードルがどんなところにあるかが明らかになるという程度の段階で、レアアースを自前で採って精錬するなどというのはまだまだ先の話。最大の問題はコストだよね。コストの問題を考えると、南鳥島近海のレアアースが活用できるようになるには、早くても10年はかかるというのが多くの専門家の見立てだ。だから、これは残念だけど当面の日中問題には役に立たない。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　厳しいですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　高市さんが発言を撤回すれば当面の問題は解決するんだけど、世論がそれを許さない状態になっているからそれも難しい。現在日本企業がどれくらい在庫を抱えていて、中国の輸出規制がどれくらい続けば様々な分野での生産活動に支障が出てくるのか、それもはっきりしない。それに中国が実際にどれくらい厳しい規制を仕掛けて来るのかも未知数だから、当面は様子を見るしかないね。ただ、レアアースを必要とする部品などの価格がすでに大幅に上がっていると指摘する人もいる。いずれにしても、こうした政治的要因で2026年の経済動向は大きな影響を受けることになる。</p>









































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<h3 >消費者の購買力が限界に近づきつつある!?</h3>









































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<p><b>北嶋</b>　2026年の景気動向を予測しようとする場合、留意すべき点というと、ほかに何がありますか。<br />
<br />
<b>山口</b>　景気動向に関して一番注目すべきは、やはり消費者の購買力だよね。最近、消費者の購買力が限界に近づきつつあることを示唆するような統計も散見される。<br />
たとえば、帝国データバンクが昨年の8月頃に実施した調査では、「飲食店」や「旅館・ホテル」など、消費者に近い業種ほど仕入れコストの上昇を価格に転嫁できないでいるという結果が出ている。価格転嫁できた企業の割合は全業種平均では39.4％。ところが、「飲食店」では32.3%、「ホテル・旅館」では24.9％にとどまっている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　「値上げすると、お客さんが離れて行ってしまいそうで怖い」ということなんでしょうか。</p>








































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<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202601/large-276f5b77266f19de78fb27ce2aa707c0f11cc08575fcc7f8745983c514273496.png" data-rel="SmartPhoto[6297]" data-caption="">
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	</a>
</div>


































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<p><b>山口</b>　そうだね。消費者が値上げ分を吸収する余力がいよいよ小さくなってきている——そう感じている業者が多いということだ。図３にあるように、実質賃金が昨年11月で11か月連続のマイナスになった。これじゃあ、そう感じるのも当然と言えは当然だよね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　消費者の購買力が限界に近づいているという点で、一番実感するのが住宅価格です。東京23区内の新築マンションの平均価格は1億3000万円だそうです。平均年収の18倍ですよ。一体だれが買えるんだろうと思ってしまいます。<br />
<br />
<b>山口</b>　建築資材の高騰や人件費増で膨らんだコスト増を価格に転嫁すると、販売価格が高くなり過ぎて購入できる消費者が減ってしまう。建設・不動産業界ではこういう現象が目立ってきている。この分野では消費者の購買力が限界にきていることが、かなりはっきりしてきているね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　食料品とか建設資材は輸入依存度が高いですから、これからさらに円安が進んだらまた価格が上昇しますよね。価格転嫁が難しくなっている中で、さらなるコスト増はきついです。<br />
<br />
<b>山口</b>　こういう業界から、「円安を促すような政策はやめてくれ」という声がもっと上がってしかるべきだと思うね。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >日銀は今年中に少なくともあと2回は利上げする!</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　2026年の景気動向についての留意点、ほかには?<br />
<br />
<b>山口</b>　やっぱり日銀の利上げだね。今年の夏にもう1回利上げして、さらに年後半にもう1回利上げするだろう——今のところ、これが市場関係者の共通認識だけど、円安の進行が強まれば、日銀は春にでも利上げして円安を止める必要が出てくる。それでも円安が止まらないとなったら、年3回の利上げになる可能性も否定できない。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　現在の政策金利が0.75％ですから、年2回引き上げられれば今年中に1.25％になる。3回だったら、1.5%になるということですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。それくらいまでは日銀は「中立金利」の範囲内——つまり景気を冷え込ませるほどの金利水準ではない——と考えているみたいだね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　前回先生は政策金利が0.5%を上回ることは30年間なかった。昨年12月の利上げでこの「30年の壁」が破られたということを言われていました。その壁が破られた途端1年で金利がその2倍、3倍になるというのは、かなりのインパクトなんじゃないかという気がするんですが。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。利上げが進めば、とくに投資家の投資行動に変化が起きる可能性がある。先ほど、新築マンションの価格があまりに高くて消費者の手が届かないという話が出ていたけど、それでもマンションが売れているのは、居住目的ではなく、投資目的で購入する投資家がいるからだ。そういうことが盛んに行われてきたのはなんといっても金利が低いから。言ってみれば、長年の極端な低金利政策が生み出した「あだ花」だ。とすれば、金利が正常な水準に戻るにしたがって、いずれはこうした不動産投資の動きにもブレーキがかかる。今年中あるいは遅くとも来年にはそれが起きる可能性があると指摘する不動産専門家も少なくない。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　そうなんですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　それから留意点といえば、今年11月の中間選挙を控えたトランプ政権の動向も目が離せない。トランプ関税が違憲かどうかを判断する最高裁判決もせまっている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　前半のお話の政治と経済との絡み合い、さらにそれ以外にも今年の経済を見る際の留意点がいろいろあるということで、お聞きしていてちょっと頭がパニックになりかけています。読者の皆さんはどうでしょうか。<br />
そんな今年であればこそ、企業経営には情報収集が欠かせません。今年もこのコーナーをよろしくお願いします、ということで本年最初の「景気を読む」とさせていただきます。ありがとうございました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　</p>









































<!-- テキスト -->

<p><div align="right">——インタビュー2026.1.19</div></p>








































				
				
			]]></description>
			<category>インタビュー　景気を読む！</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6297.html</guid>
			<pubDate>Tue, 20 Jan 2026 12:00:57 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>インタビュー／景気を読む　2025年12月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6265.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「長短金利上昇が中小企業を襲う<br />
～萎み始めた高市政権への“期待”～」</h2>









































<!-- テキスト -->

<p><div align="right">聞き手　北嶋詩穂（スモールサン事務局）</div></p>









































<!-- テキスト -->

<p>長短金利の上昇が中小企業に襲い掛かって来る。高市政権の積極財政がさらなる金利上昇や円安を引き起こしかねない。そうなると、やっぱり気になるのが景気の先行きですよね。 &nbsp;……(以上、本文より抜粋)</p>









































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<h3 >“30年の壁”崩した日銀 <br />
～政策金利0.5%から0.75%へ～</h3>








































<hr class="clearHidden">





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<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202512/42d18f3f423cd5cbb27c65a4e472ecd306f364bd4a23ddad13a5d84befa83145.png" alt="" width="340" height="374">
</div>


































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　12月18-19日に開催された金融政策決定会合で日銀は政策金利を0.5％から0.75％へ引き上げることを決定しました(図1)。政策金利は30年間0.5％を上回ることがなかったので、この水準は「30年の壁」と言われてきたのですが、今回はこの壁を崩した形になります。なぜ今なのか、今後どのような影響が考えられるかなど、本号ではまずはこの利上げに関するところからお話しいただけたらと思います。<br />
<br />
<b>山口</b>　日銀は今年(2025年)1月に政策金利を0.5%に引き上げたんだけど、それ以降できるだけ早く——遅くとも25年中には——政策金利を1％にまでもっていきたいと考えていた。ところが、4月にトランプ政権が相互関税を世界中に課すという無茶苦茶なことをしたためにその影響で日本の景気が大きく冷え込む危険性が出てきた。そこで、しばらく様子を見なければならなくなったんだけど、8月の日米合意で税率が引き下げられたりして、関税による景気押し下げの影響もだいたいこんなところかなと見通せる環境になった。というわけで、遅まきながら利上げを決断したというわけだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　日米合意が履行されたのが8月初旬ですから、もう少し早く利上げを実施してもよかったんじゃないですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。実は、市場関係者の多くは10月に利上げが実施されると見込んでいたんだ。でも、日銀は先送りにした。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　どうしてですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　「利上げをするのはアホや」とまで言っていた人が総理大臣になっちゃったからね。日銀は「今利上げして高市政権」と対立的な関係になることを避けようと考えたんだと思う。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >利上げ後も円安が進んでいるのはなぜ?</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　でも、日銀が利上げを先送りしている間にどんどん円安が進んでしまいました。<br />
<br />
<b>山口</b>　そこが問題だね。高市氏が総裁選で勝利したのが10月4日。この日は土曜日だったんだけど、週明けの6日から円安がどんどん進んで、それまでは1ドル147円程度だったドル円相場が11月には一時157円を付けるところまで進んだ。このことは図２——12月19日までの3カ月間のドル円相場の推移を示す——ではっきり確認できる。</p>








































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<div class="column-image-left js_notStyle acms-col-sm-12">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202512/01f9690b1fe24b24e5ed67610c601a5c242d97d312b402c110b3ca0b252644b6.png" alt="" width="700" height="488">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　これこそ、先生の言われてきた「高市リスク」の1つですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。ここまで円安が進むと、さすがに日銀も高市政権に遠慮してばかりいられなくなる。10月の政策決定会合の次は12月だ。そこで、12月の会合で利上げに踏み切ったというわけだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　今回の利上げは、円安を止める効果はあるんでしょうか。<br />
<br />
<b>山口</b>　<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6241.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">前月号</a>でも言ったけど、もし今月も日銀が利上げを先送りにしていたなら、ドル円相場は即刻160円を突破していた可能性が高い。そのかぎりでは、利上げは円安進行の抑制に寄与したと言えなくはないけど、図3を見てくれるかな。これは12月19日早朝から20日未明にかけてのドル円相場の動きを見たものだ。</p>








































<hr class="clearHidden">





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<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202512/94de678215e412335df8f26507e540a6ffa4b8c6e33af8fdb0bbe2e56bda2d7b.png" alt="" width="1060" height="732">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　16時(図の⑯)前後から円安が急に進んでいますね。<br />
<br />
<b>山口</b>　植田総裁が利上げについて記者会見を始めたのが15時30分。終了したのが16時30分。つまり、記者会見を開始してから円安が進み、その後一時円高方向に戻したものの終了が近づくとまた円安が進み、終了後はほぼ一直線に円安が進んで結局1ドル157円50銭近辺の水準に至っている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　まるで日銀総裁の会見がきっかけで円安が進行したみたいですね、<br />
<br />
<b>山口</b>　実はまさにそうなんだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　どういうことですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　円安への圧力は現在かなり高まってきている。政策金利を0.25%引き上げただけで円安が止まるとは多くの人は考えていない。そこで、市場関係者が注目していたのが会見で植田総裁が今後の利上げについてどれくらい意欲的な発言をするかという点だった。ところが、会見では期待したほどの発言を得られなかった。そこで、「こりゃあ、円安が続くぞ」と判断して、投機筋がドル売り円安を仕掛けた。それで、植田総裁の会見を機に円安が進むという展開になったわけだ。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >高市政権の「積極財政」という“円安圧力” </h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　先生は今「円安への圧力は現在かなり高まってきている」と言われましたが、先日FRBは利下げを決定しました。それだけでも日米金利差は縮まったわけだから、円安圧力は低下してきているのではないでしょうか。そこにきての日銀の利上げですから、日米金利差はさらに縮まったはずです。とすれば、利上げを機に為替がかなり円高に戻してもいいのではないかと思うんですが。<br />
<br />
<b>山口</b>　たしかに君が今言ったのとまったく同じ理由で、「今後は円高に戻す」と予測している専門家もいる。実際の為替相場はいろんな要因で動くのでその動向を予測するのは非常に難しいんだけど、1つ忘れてならないことがある。それは、高市政権が実行しようとしている「積極財政」そのものが「円安圧力」になっていること。正確に言うと、そう認識する市場関係者が最近増えてきていること。「円安への圧力は現在かなり高まってきている」と言ったのはことなんだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　「積極財政」がなぜ円安圧力になるんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　先日国会を通過した高市政権の「補正予算」は21兆円。積極財政論者の高市氏としては面目躍如というところだけど、この支出の6割が国債発行で賄われることになっている。国債の大量増発となれば、国債価格が下がって利回りは上昇する。つまり、長期金利の上昇だよね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　そこまではよく分かります。<br />
<br />
<b>山口</b>　長期金利が国民生活や企業活動にマイナスの影響を与えるレベルにまで上昇すれば、日銀も放置できなくなる。そこで、増発された国債を日銀が買い取って国債価格の下落を抑え込む——利回りが一定以上に上がらないようにする——必要が出てくる。でも、それによって金利上昇を抑えることができても、そのかわり日銀の国債購入が増えて通貨が増発され、インフレが促進されてしまう。「円」への信任は低下し、為替も円安に振れることになる。要するに、国債増発を引き起こす高市政権の「積極財政」が行き着く先は「円安」だというわけだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　なるほど。<br />
<br />
<b>山口</b>　こういう“円安圧力”の下で、それに逆らって為替相場を“円高方向”に切り換えようとするなら、日銀の“連続的”な利上げが必要だ。そう考える市場関係者からすれは、今回の植田総裁の会見はいかにも頼りなかった。そこで会見の最中から円安が進んでしまうという事態が起きたわけだ。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >長短金利の上昇が中小企業を襲う</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　次に、利上げの影響についてお伺いしたいのですが、政策金利というのはコール市場と呼ばれる銀行間市場の「翌日物コールレート」のことですよね。これが引き上げられると、まず「短期プライムレート」——大企業に1年未満の貸出をする際に基準となる金利——が引き上げられ、それに連動して中小企業が銀行から短期で借り入れる際の金利も上がるということでよろしいでしょうか。<br />
<br />
<b>山口</b>　そのとおりだね。さらに重要なのは、「短期プライムレート」が上がると、すでに変動金利で借り入れている場合の金利が——長期で借りたものか短期で借りたものかに関係なく—— 一斉に引き上げられるという点。<br />
銀行によっては、変動金利の基準を「短期プライムレート」ではなくて、「TIBOＲ(タイボー)」——銀行間で資金を短期で貸し借りする際の平均的な金利——にしているケースもあるけど、これも政策金利に連動して上昇するから同じこと。<br />
変動金利の上昇は中小企業にとって一方的なコスト増だから、小さな変化でも影響は大きい。なお、住宅ローンの変動金利も同様の仕組みで上がるから、住宅関係の仕事をされている方々はその影響をしっかり見て行く必要があるね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　たしかに。<br />
<br />
<b>山口</b>　さらにもう一つ、今回の日銀の利上げは長期金利である国債利回りにも直接的な影響を与えた。利上げを機に10年物国債の利回りが2％を超え、26年4か月ぶりの水準に達した。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　“26年4か月ぶり”ということは、私たちが4半世紀以上経験したことのない高い水準だということですよね。これは多くの中小企業経営者の皆さんにとって、金利水準が「未体験ゾーン」に入ったことを意味します。</p>








































<hr class="clearHidden">





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<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202512/33f37edfa5643d110a61f91c49dca03c147874f307edea175c9e3919a94fea22.png" alt="" width="1454" height="633">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　この長期金利の上昇そのものは日銀の利上げではなく、高市政権の「積極財政」に基本的な原因がある。それは今回の上昇局面が、高市政権が財政政策を発表した11月17日(図4の⑰)から始まっていることからも明白だよね。同日を起点に国債利回りは急上昇して日銀の利上げ発表前にすでに1.97%くらいにまで上がっていた。それが利上げ発表ともに若干追加的に上昇して2%台に到達したにすぎない。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　これも「高市リスク」の現実化の１つだということですね。<br />
<br />
<b> 山口</b>　10年物国債の利回りに0.9%上乗せして算出されるのが「長期プライムレート」——大手銀行が大企業に1年を超える貸出をする時の基準金利——だ。これは12月初頭にすでに2.6%まで引き上げられている。国債利回りの2.0%超えが今後も続けば、来年1月には長期プライムレートが2.8%を上回る可能性もある。中小企業向け新規貸出や更新貸出の金利は長期プライムレートに個々の企業の「信用リスク」を上乗せして決められる。中小企業にとっていよいよ厳しい金融環境になったと言わざるをえない。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　当面は国債利回りが低下する可能性は低いのでしょうか。<br />
<br />
<b>山口</b>　高市政権が打ち出した「補正予算」は基本的に来年3月までに使い切らなければならないものだから、これから国債増発が本格化していくことになる。そう考えると、少なくとも当面は国債利回りが低下する可能性は極めて小さいと考えざるを得ない。新規の借入れを考えている企業や既存借入れの更新期が近々やって来るという企業はとくに要注意だね。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >高市政権の成立で一時高まった景気の強気見通しも急速に“後退” </h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　長短金利の上昇が中小企業に襲い掛かって来る。高市政権の積極財政がさらなる金利上昇や円安を引き起こしかねない。そうなると、やっぱり気になるのが景気の先行きですよね。その辺りについて判断の参考になる指標はありますか。<br />
<br />
<b>山口</b>　表1はお馴染みの「景気ウォッチャー調査」なんだけど、いつも見ている「現状判断DI」ではなく、「先行き判断DI」の推移を示したものだ。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202512/ba14a89effe5e192b649aad19cfa940b04b3cf9cd6c084102df29f67485b69ae.png" alt="" width="944" height="521">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　「先行き判断DI」というのは?<br />
<br />
<b>山口</b>　現在と比べて2-3か月後の景気が「良くなっていると思うか」「悪くなっていると思うか」を聞いて指数化したもの。<br />
注目してほしいのは、10月(図の<font color="red">⑩</font>)のDI値が9月と比べて4.6ポイントと大幅に改善して、53.1にまで上がっていること。なかでも家計動向関連はなんと5.1ポイントも改善して、53.６にまで達している。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　10月になって先行きの見通しが急に明るくなったということですよね。強気見通しが増えた理由はなんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　この「景気ウォッチャー調査」を取り上げたニッセイ基礎研究所のレポートではこんな分析をしている——</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<div class="entry-container"><blockquote>景況感が改善すると判断した回答者のコメントには、期待、政権、首相、株価、年末年始といった単語が多く含まれていることが読み取れる。「新首相による政策への期待、過去にない株高が消費力へプラスに働き、一段と良くなるとみている。期待感も含んでいるが、現状に鑑みて、良い方向へ伸びる要素は大いにある（甲信越・都市型ホテル）」や「我が国の首相が新しく決まり、物価高は継続しつつも、ガソリンの暫定税率廃止の方向など日本が少しずつ変わるというマインドがある（北陸・一般レストラン）」など、高市政権への期待のコメントがみられた。………「ニッセイ基礎研究所レポート」2025.11.12　</blockquote></div>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　高市政権に対する高い期待度が10月の「強気の景気見通し」を生んだ要因だったというわけですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうなんだ。ところが翌11月には、「強気の景気見通し」は一気に後退。「先行き判断DI」は前月比2.8ポイントも下落して50.3——家計動向関連は50.8——と、「好転・悪化の分かれ目である50」スレスレのところまで低下してしまっている。10月には52.4と久々に50を上回った企業動向関連の「先行き判断DI」も、11月には再び49.2と50を下回ってしまっている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　高市政権への高い期待も1カ月程度で急速にしぼみ始めたということなんですかね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そういうことだね。注意が必要なのは、長期金利の急騰は11月半ば以降だし、日銀の利上げは12月だから、これらが景気指標に現われて来るのはこれからの先だということ。さらに、「想定外の高市リスク」だった日中摩擦の景気押し下げ効果が本格化するのもむしろこれから。そう考えると、全体の「先行き判断DI」が50を下回るのは時間の問題だということになる。世論調査によると国民の政権支持率はまだ高いようだけど、経営者諸氏は根拠の乏しい期待によって目を曇らされることなく、冷静に景気の先行きを見るように心掛けてもらいたいね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　今回の「景気を読む」は年末でしたので来年の経済予想を主要テーマにしたかったんですが、日銀の利上げがあったためにそれは叶いませんでした。そのあたりは来年早々のこのコーナーで話題にしたいと思います。今回はこれで失礼します。読者の皆様、そして先生、1年間大変お世話になりました。そして、良いお年をお迎えください!</p>









































<!-- テキスト -->

<p><div align="right">——インタビュー2025.12.21</div></p>








































				
				
			]]></description>
			<category>インタビュー　景気を読む！</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6265.html</guid>
			<pubDate>Mon, 22 Dec 2025 12:00:57 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>インタビュー／景気を読む　2025年11月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6241.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「“高市リスク”の顕在化で景気の先行きが不透明に!」</h2>









































<!-- テキスト -->

<p><div align="right">聞き手　北嶋詩穂（スモールサン事務局）</div></p>









































<!-- テキスト -->

<p>多くの国民や中小企業が景気回復を実感できるところまで「改善」が続くことを期待したいけど、金利が上がったり、円安によってコストが上昇したり、さらには日中関係悪化の影響で経済が冷え込む可能性が出てきたことなど、様々な“高市リスク”が顕在化してきている状況では先行きを楽観視することはとても許されない。 &nbsp;……(以上、本文より抜粋)</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >長期金利が1.77%越え <br />
～顕在化する“高市リスク”～</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　「経済対策は17兆円を超える」——片山財務大臣がこんなことを声高に発表するなど、高市政権の積極財政政策がいよいよ動き出した感じがします。でも、それとともに先生が前号で指摘された「高市リスク」も表面化してきているようです。本号ではまずはその辺りからお話しいただけますか。<br />
<br />
<b>山口</b>　片山大臣の発言は11月17日午後だったんだけど、この発言に誘発されて前日まで1.70%あたりで推移していた10年物国債の利回りがスルスルと上昇し、同日引け値は1.73%。その後も上がり続け、19日には一時1.774%まで上昇した(図１)。これは17年半ぶりの水準だ。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202511/73e34034ce455f0e4cde6a42e7a53f7241c4183b6919c555f755f36bac718a67.png" alt="" width="2713" height="1237">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　先生は<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6201.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">前月号</a>でこんな風に言われていました。「高市氏はいわゆる積極財政論者で…その高市氏が総理になれば、国債の発行が増える。そうなれば、国債の価格が下がるだろうと市場関係者は予測する」と。国債の価格が下がれば、同じ国債の利子をより少ない投資金額で手に入れることができるわけだから、「利回り」が上昇する。だから、高市政権の誕生で国債利回りが上昇して、中小企業の借入れ金利が上昇するリスクがあると。今や事態はその通りに動いています。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。前月号でも言ったけど、銀行は10年物国債の利回りを基準にして貸出金利を決める。「大手銀行が大企業に1年を超える貸出をする時の基準金利」を「長期プライムレート」というけど、これはすでに2.45％にまで上昇している。長期プライムレートは10年物国債の利回りに0.9%上乗せして算出されるから、この調子で行くと、来月は2.５%ないしは2.55%、再来月には2.6％くらいまで上昇する可能性がある。中小企業向け貸出の金利は長期プライムレートに個々の企業の「信用リスク」を上乗せして決めるから、中小企業の金利負担はさらに大きくなる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　今のところ高市政権の支持率は高くて、中小企業経営者の中にも支持者は多いのですが、そういう人たちは高市政権の誕生で銀行借入の金利がこんな風に上昇することを覚悟しているんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　いや、そんなこと何も考えていないんじゃないかなあ。たとえば今や5年前の借入を更新しようとすれば、当時の2.5倍の金利を払わないと駄目になっている。今後それがさらに上昇しそうだという話なんだけど、銀行から利上げを提示されて「頭にくる」経営者は多くても、そのことが自分の支持する高市政権の誕生と関係があるとは気づいていない。もちろん、スモールサン会員はそんなことないと思うけどね。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >円安が急進し、1ドル155円台に<br />
～高市氏総裁選勝利以降8円の円安～</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　先生が前月号で“高市リスク”として指摘された“円安”というリスクも顕在化してきています。<br />
<br />
<b>山口</b>　図2に明らかなように、高市氏が総裁選で勝利した10月4日以降急速に円安が進んでいる。今や155円台。総裁選勝利前は147円程度だったから1か月余りで8円近く円安が進んだことになる。これも高市氏が以前から日銀の利上げを牽制してきたことの結果だ。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202511/8697bdba7558dd861c614783c2ac4ed984626667bbeece5acecb45ef148e4ae1.png" alt="" width="1092" height="741">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　円安が進むと、輸入物価が上がってしまいますよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　それは避けられないね。高市氏が総裁選で勝利したことで円安が進んだ10月の輸入物価は前月比2.6％も上昇した。7月0.5%、8月0.3%と比べれば、円安の影響は一目瞭然だ。ちなみに「契約通貨ベース」(ドル)でみた10月の輸入物価は0.7%の上昇にとどまっている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　輸入物価が上がれば、遅かれ早かれ中小企業の仕入コストが上がります。先生の指摘された“高市リスク”はこの点についても現実のものとなりつつあります。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　11月18日に高市首相と植田日銀総裁とが会談したんですよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　この会談の直前に時事通信社が報じた記事が興味深い。ちょっと引用するね。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<div class="entry-container"><blockquote>市場関係者は、「高市首相から利上げをけん制する発言があれば円売りが進む」（邦銀）と話す。一方、「円安進行で輸入物価の上昇が懸念される中、高市首相から利上げけん制を緩めるような発言が出る可能性もある」（FX会社）との声も聞かれた。<br />
——時事通信2025.11.8</blockquote></div>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　市場関係者も円安は高市首相の姿勢次第だと考えているということですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうなんだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　それで、会談後の発言はどうだったんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　高市首相の発言は報じられていないんだけど、植田総裁が会談後「首相から金融政策で要望はなかった」と発言している。この発言後に円レートは0.3円程度円高方向に戻したけど、その後また円安方向に戻して結局155円台半ばの状態が続いている。高市首相が金融正常化を「黙認」や「了解」するだけでなく、「賛同」する発言をしていれば円安是正も進んだかもしれないね。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >「30年の壁」が破られる<br />
～政策金利引上げの可能性高まる～</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　18日の会談で高市首相が植田総裁に対して利上げを牽制する発言をしなかったとなると、日銀が12月にも利上げする可能性は高まったんじゃないですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　なかなか鋭いね。その点を指摘する市場関係者も多い。これだけ円安が進んできていると、高市首相もさすがに利上げを牽制するような発言はできなかったんだと思う。これは言い換えると、日銀の利上げに「正当性」があるという証左でもある。逆に言うと、もし日銀が12月に利上げをしなければ、これを機に円安が進んでしまって1ドル160円に到達するかもしれない。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　仮に利上げするとすれば、現在の政策金利が0.5％ですから、0.25%引き上げて0.75%になるんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだろうね。ここで読者諸氏に知っておいてもらいたいのは、政策金利が0.5％を上回ることは「この30年間なかった」ということ。0.5%は「30年の壁」と呼ばれているんだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　来月にはいよいよ「30年の壁」が破られる可能性があるということですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　重要なのは、金利の上げ幅はこれまで同様0.25％であっても、その持つインパクトはこれまでとは違うということ。「壁」を突破したことで、「一つの時代が終わった」という感覚を多くの人が持つ可能性がある。そうなると、いろいろな変化が起きてくるかもしれない。たとえば低金利を前提にして不動産などに積極投資してきた投資家の姿勢にも変化が起きる可能性がある。その結果、銀行が融資の際に担保とする不動産の価値が下がれば、融資もしにくくなる。そうなると、中小企業にも影響が及ぶ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　要注意ですね。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >需要拡張策がさらなる人手不足とコスト高につながるリスク</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　ここで“高市リスク”についてあと2点追加しておきたいと思うんだけど、いいかな。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　はい、お願いします。<br />
<br />
<b>山口</b>　その1つは需要拡張政策のリスクだ。供給過剰で物価も下がってモノが余り気味だとか、失業率が結構高くて人手に余裕があるような状態であれば、政府が財政支出によって需要を作り出せばそれを機にモノや人が動き出して景気が良くなるということがある。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　それがケインズ政策と呼ばれるものですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。財政スペンディング政策とも言われてきた。ところが、供給が不足気味でモノの値段が上がっている時とか、失業率が低くて人手が不足しているような時には、政府が財政支出によって需要を新たに作り出したらモノの値段がさらに上がってしまうし、人手不足も一層深刻化してしまう。結局は、経済が悪化することになる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　現在は後者の方に近いということですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　そのとおり。高市政権の経済政策に期待している中小企業の方々の中には建設業関係の人が多いという話を聞いたことがあるけど、もしそうだとすると、それはそういう人たちが今話した点を理解していないからなのではないかと思う。<br />
建設業界こそ人手不足が深刻だし、建設資材の値上がりも大きい。そんな中で、もし高市政権がさらに建設需要を創り出すような政策を実行したら、多くの中小建設業者はさらなるコスト高と一層深刻な人手不足に悩まされることになる。大手ならコスト増を価格に転嫁することもできるけど、中小工務店などは難しい。例えばそれを住宅の販売価格に転化したら、ますます消費者の手が届かなくなって住宅業界の不況が深刻になる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　なるほど。<br />
<br />
<b>山口</b>　政府は経済状況をきちんと理解した上で、さまざまな意見に耳を傾けながら慎重に経済政策を進めていくことが必要なんだけど、高市首相は経済財政諮問会議や日本成長戦略会議の民間メンバーに高市首相の持論を後押しするような積極財政派の人たちばかりを揃えた。それを見て、僕は「危ないなあ」と感じた。「積極財政政策」に期待している経営者や国民はたしかに多いけれど、この「危うさ」を理解してもらいたいね。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >懸念される高市発言による日中関係悪化の影響</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　最後にもう一つ、これは想定外の“高市リスク”だったんだけど、先日の「台湾有事」に関する高市首相の国会答弁が原因で日中関係が悪化、今や大変なことになっている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　中国側は中国国民に日本への渡航自粛を呼び掛けていますね。<br />
<br />
<b>山口</b>　すでにキャンセルが相次いでいる。沖縄で外国客船が入港した際に税関手続きなどの事務を請け負うシップ・エージェンシーの会社を経営している人に聞いたら、寄港予定だった船のキャンセルがどんどん来ていて、もしこの状態が1年続いたら売り上げは例年の3分の１になってしまうと言っていた。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　大変深刻ですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　野村総合研究所の木内登英(たかひで)氏は、日中関係の悪化が1年続いたら日本の損失は1兆7900億円にのぼり、GDPを0.29％押し下げることになると試算している。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　そんなに大きな影響があるんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　こういう経済的影響や安全保障上の問題を考慮して、歴代首相は台湾有事に関する具体的言及は避けてきた。集団的自衛権に関する法律を通した安倍元首相でさえ、具体的な事態を想定してあれこれ総理が発言することはよくないとして、国会で質問を受けても答弁を「控えたい」と言明してきた。総理としては当然の判断だと思うね。<br />
ところが、高市首相はなんの戦略的配慮もないまま、質問者とのやり取りの中で自分の考えをついペロッとしゃべっちゃった。「強気の発言」をすれば反射的に喜ぶ一部の保守層からは歓迎されるかもしれないけど、外交や防衛を担う一国の総理大臣としてはあってはならないことだと思う。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　高市首相にはこの事態を治める責任がありますよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そう思うね。外交官を中国に一度派遣したくらいでは解決には程遠い。解決が長引けば長引くほど経済的損失は膨らんでいく。まったく想定外の“高市リスク”だけど、このまま放置すれば経営が行き詰る中小企業も出かねない。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >改善進む景気の現状と先行き懸念の高まり</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　金利、コスト高、日中関係など“リスク”は山積みですが、こういうことを考えると景気の先行きも心配になりますね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。表１の「景気ウォッチャー調査」の結果を見ると、足元の景気はかなり改善してきている。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202511/343a57cfdf4db2b0f7153b7d265b87df1f1b03fb334aa8690f7f620eddc8bdb8.png" alt="" width="1496" height="854">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　10月のDIが49.1にまで上がってきていますね。<br />
<br />
<b>山口</b>　この調査は3カ月前と比べて景気が「良くなったか」「悪くなったか」を聞いて指数化したもので、「上昇・下降」の分かれ目が5０。その5０に「手が届きそうな」ところにまで「改善」が進んで来たということだ。<br />
多くの国民や中小企業が景気回復を実感できるところまで「改善」が続くことを期待したいけど、金利が上がったり、円安によってコストが上昇したり、さらには日中関係悪化の影響で経済が冷え込む可能性が出てきたことなど、様々な“高市リスク”が顕在化してきている状況では、先行きを楽観視することはとても許されない。会員諸氏と共に、今後も景気動向をしっかりウォッチしていかないとね。　　<br />
<br />
<b>北嶋</b>　そうですね。今後ともよろしくお願いします。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><div align="right">——インタビュー2025.11.19<br />
一部修正しました。2025.12.24</div></p>








































				
				
			]]></description>
			<category>インタビュー　景気を読む！</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6241.html</guid>
			<pubDate>Thu, 20 Nov 2025 12:00:57 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>インタビュー／景気を読む　2025年10月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6201.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「懸念される『円安と金利高の共存』<br />
～“高市政権というリスク”～」</h2>









































<!-- テキスト -->

<p><div align="right">聞き手　北嶋詩穂（スモールサン事務局）</div></p>









































<!-- テキスト -->

<p>なぜ高市政権の誕生が中小企業にとって“リスク”なのかと言えば、それは高市氏の経済政策が——これまでの同氏の発言にもとづくかぎりでは——基本的にアベノミクスの踏襲であって、アベノミクスを客観的、批判的に総括した上で自身の経済政策を打ち出すという姿勢が同氏にはまったくみられないからだ。 &nbsp;……(以上、本文より抜粋)</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >パッとしない景気～改善続くも、依然回復力弱い～</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　なんだかんだといろいろありましたが、結局は自民党が維新の協力を取り付けたことで高市政権が成立しました。首班指名国会(10月21日)を見届けてからということで、このコーナーの配信が2日遅れてしまいましたこと、読者の皆さんにはご容赦願いたいと思います。<br />
さて、今回は中小企業にとって高市政権の誕生がどういう意味をもつのかという点についてもお話いただきたいのですが、その前にまずは景気の現状について確認しておきたいと思います。<br />
<br />
<b>山口</b>　いつものように「景気ウォッチャー調査」(表1)で確認してみよう。会員諸氏にはもはやお馴染みだと思うけど、この調査は3カ月前と比べて景気が「良くなったか」「悪くなったか」を聞いて指数化したもの。DI値の推移を見ると、4月に底を打って以降少しずつ改善してきている。でも、9月になっても未だ47.1と「上昇・下降」の分かれ目である5０を下回っている。つまり、景気が「良くなった」という回答より「悪くなった」という回答の方が多い状態が続いている。それに9月は前月比0.4ポイントの改善にとどまっていて、8月の前月比1.5ポイント改善に比べる回復力が大幅に落ちている。これも心配な点だ。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202510/f0b3bb3be2761e122fe714c79a513312399008d6beb8f189fc9707092d24f9f5.png" alt="" width="2267" height="1342">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　一言でいうと、「パッとしない景気」状況と言えそうですね。ところで、表1を見ていて2点気になったところがあります。1つは「住宅関連」が9月に前月比5.3ポイントも回復していること。これは何か理由があるんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　それがよくわからないんだ。文書回答をみても納得できる理由は見つからなかった。本年4月から「省エネ」関係の規制が厳しくなるというので駆け込みの需要があって、その反動でこのところ住宅着工件数が落ちていたんだけど、9月になってこの「反動減」がようやく終わったということなのかもしれない。住宅関係についてはスモールサン会員の方々からの情報提供を期待したいね。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >製造業の景況感が4カ月ぶりに悪化<br />
～輸出数量の減少が影響か～</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　もう1点、気になったのが製造業です。9月の「製造業」DIが46.８と、8月と比べて1.4ポイントも低下しています。製造業の景況感の悪化は4か月ぶりです。この背景にはやっぱりトランプ関税があるんでしょうか。<br />
<br />
<b>山口</b>　表２を見てほしいんだけど、これは日本からの輸出を円建ての「金額」で見たものと、「数量」で見たものを並べて示している。輸出の前年比伸び率は「金額」でみると、トランプが相互関税を打ち出して以降4カ月連続のマイナス｡でも「数量」でみると、7月まではプラスを維持していた。ところが、8月には前年比3.9％のマイナスに陥っている。米国向けに限定すると、12.0％という大幅なマイナスだ。関税の引き上げに対して、輸出企業が値引きで吸収することに限界が来ていることを示している。<br />
輸出「数量」が減れば、遅かれ早かれ輸出品の生産活動も減退することになる。実際、鉱工業生産指数は7月、8月と2カ月連続で低下している。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　トランプ関税がじりじりと生産現場に影響を及ぼしてきているということですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。ただ、トランプ関税については8月から日米合意が適用されている。その影響が指標に現われてくるのはむしろこれからなので、今後の推移を注視していく必要があるね。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202510/e7eae2c1a222285d7b054d7d1fdb9923748144087b7c6c72228c36c0a4cd08e5.png" alt="" width="1348" height="810">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >高市政権という“リスク” <br />
～インフレ時代にアベノミクスを踏襲しようとすることの危険性～</h3>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　ざっと景気の現状をみたところで、いよいよ話題を「高市早苗政権の誕生」に移したいのですが、先生はこの政権の誕生をどう見ていらっしゃいますか。<br />
<br />
<b>山口</b>　いわゆるイデオロギー的な問題を別にして、中小企業への経済的影響という点に限定した上での話だけど、高市政権の誕生は一言でいえば「中小企業にとっては大いなるリスクだ」と思っている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　どうして“リスク”なんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　もちろん今はまだ高市早苗氏が総理大臣として指名されたというだけで今後具体的にどういう政策を実際にやっていくかも未知数なんだから、この段階で“リスク”だというのはかなり失礼ではあるよね。高市支持者の読者からは文句が出るかもしれない。<br />
僕が“リスク”だと言っているのは、あくまでも「これまでの高市氏の発言にもとづいて判断すれば」ということなので、まずこの点を押さえたうえで聞いてもらいたいと思う。<br />
その上で、なぜ高市政権の誕生が中小企業にとって“リスク”なのかと言えば、それは高市氏の経済政策が——これまでの同氏の発言にもとづくかぎりでは——基本的にアベノミクスの踏襲であって、アベノミクスを客観的、批判的に総括した上で自身の経済政策を打ち出すという姿勢が同氏にはまったくみられないからだ。<br />
そもそも安倍政権下の時代と現在とでは経済事情がまったく違っている。それを無視して過去の政策をまた持ち出してきてそれを推進するようなことをしたら、結果は悲惨なことになる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　安倍政権時代には日本経済はデフレの真っ只中でした。だから政策課題は「デフレの克服」、言い換えると「インフレ推進」でした。でも、今は反対。庶民はインフレに悩まされています。だから、今はインフレの進行を抑えて上手に物価をコントロールするというのが政策課題です。<br />
<br />
<b>山口</b>　そのとおり。時代状況が全く違うのにアベノミクスを継承するような発言をしていると、それ自体がリスクになる。その兆候はすでに表れてきている。その1つが円安の急進だ。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >仕入コスト上昇という“リスク” <br />
～高市氏の総裁就任とともに急進した円安～</h3>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202510/large-bbad5abfcfde201d9bf1bafc40a390b3dea7e979c3168dd1df9a7c6025c8d456.png" data-rel="SmartPhoto[6201]" data-caption="">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202510/bbad5abfcfde201d9bf1bafc40a390b3dea7e979c3168dd1df9a7c6025c8d456.png" alt="" width="340" height="321">
	</a>
</div>


































<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　図１はドル円レートの推移を見たものだけど、高市氏が自民党の総裁選で勝利した途端に一気に円安が進んだことが一目瞭然でわかる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　たしかに。でも、どうしてこんなことになるんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　それは高市氏の過去の発言に起因している。たとえば高市氏は石破氏らと闘った前回の総裁選の際に「金利を今上げるのはあほやと思う」と発言して、日銀の金融正常化策を牽制した。アベノミクスの一丁目一番地は「超金融緩和政策」なんだけど、植田日銀はそこからの脱却を目指して金利を徐々に上げていこうとしていた。高市氏はそれを「あほや」と牽制した。そんな人が総理になれば、今後日銀は金利を上げにくくなるにちがいないと少なくとも市場関係者は認識する。そうなれば日銀が金利を引き上げて円高方向に為替を誘導することも難しくなると考えて、投機筋はチャンスとばかりに円安に投機を仕掛けることになる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　その結果が円安の急進だったわけですね。円安が進行すると輸入物価が上昇するから、中小企業にとっては仕入コストが上がってしまう危険性がありますよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　僕が高市政権を中小企業にとって「リスクだ」と評価した第1の理由はまさにそれ。さらに、消費者にとっても食料品など輸入に大きく依存している商品の価格が上昇してしまうというリスクがある。これは消費者の購買力を低下させることになるから、BtoCを仕事にしている中小企業は売上げの面からも打撃を受けることになる。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >いまだに「円安で輸出が伸びる」と信じている高市氏</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　高市氏は「金利を上げるのはあほや」という発言をされた時、そうした発言が円安を誘導してしまうかもしれないと心配しなかったのでしょうか。<br />
<br />
<b>山口</b>　心配どころか、高市氏は「円安になれば、輸出が伸びるからいいじゃないか」と考えていたみたいだ。実際、「金利を上げるのはあほや」と発言した際、円安についても言及し、円安になれば「輸出産業はどんどん輸出できるチャンスだ」(日本経済新聞2024年9月23日)と語っている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　円安になると、本当に輸出は伸びるんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　いや、そんなことはまったくない。図2を見てごらん。緑の折れ線グラフがドル円レート、赤い棒グラフが輸出数量指数を示している。安倍政権が誕生した2014年、15年と円安が進んだけど、輸出数量はまったく増えていない。それから2023年、24年と著しく円安が進んだけど、この時は逆に輸出数量が減少している。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202510/55fe7dac17aade0271f2a771791b5b520470175dce885b2f0d60bc37e6f15fd9.png" alt="" width="1747" height="1197">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　「円安になると輸出が伸びる」と中学や高校の社会科の教科書に書いてあったように記憶していますが、これはまったく非現実的だということですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　1ドル=100円の時、1万ドルの自動車を輸出したら売上げは100万円。でも、1ドル=150円に円安が進めば、売上げは150万円に膨らむ。だから、円安が進めば金額的には輸出は増える。でも、だからといって輸出数量が増えるかどうかはまったく別問題だということだね。この場合、輸出業者は同じ1台の自動車を売って50万円も売上げが増えるから大いに儲かる。でも輸出台数が増えたわけではないので、自動車メーカーの下請中小企業の仕事は増えない。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　たしかに。<br />
<br />
<b>山口</b>　アベノミクスは超金融緩和によって円安を進めれば、輸出が増えて景気が良くなるといって円安を推進したけど、輸出業者が為替利得で儲かるだけで国内景気を引き上げる効果はなかった。だから、アベノミクスでデフレ脱却もできなかったわけだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　大企業が儲かれば、やがては中小企業にも波及する——いわゆる「トリクルダウン」が起きるのだと当時言われていましたが、輸出数量が増えなければ下請の仕事は増えないわけだから「トリクルダウン」も起きませんよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうそう。当時はあたかも「トリクルダウン」が起きるかのように喧伝されていたけど、そうならないことが実証された。だから僕は、アベノミクスの客観的、批判的な総括が必要だと言ったんだけど、高市氏にはそういう姿勢はまったく見られない。そこが問題なんだ。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >円安と金利高の“共存”というリスク</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　高市政権の誕生で日銀が金利引上げをしにくくなる——少なくともそう市場関係者は見ている——と先ほど先生は言われました。中小企業にとって円安は仕入れコスト増になるからたしかに困りますが、金利引上げが抑制されるというのは中小企業にとってありがたいんじゃないですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　そう考えて高市政権の誕生を歓迎している中小企業経営者もいると思うけど、これはあまりにも“あまい”見方だね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　どうしてですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　日銀がかりに金利引き上げを先送りしたとしよう。その結果どんどん円安が進んで、これが国内物価の上昇を引き起こしたらどうなると思う?<br />
<br />
<b>北嶋</b>　そうなったら、日銀は放置できなくなっていずれは金利を引き上げるでしょうね。<br />
<br />
<b>山口</b>　だよね。結局金利を引き上げることになる。予防的に早めに金利を引き上げて円安の進行を抑えるというのではなく、円安が進んじゃってから慌てて金利を引上げることになる。そうなると、金利を引き上げても為替が元の水準に戻らず、結局円安と金利高が共存することになりかねない。そうならないためには、金利を大幅に引き上げて為替水準を円高方向に強引に引き戻すしかない。それはそれで中小企業にとっては大きなリスクだよね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　なるほど。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >長期金利上昇というリスク</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　高市政権の“リスク”にはもう一つある。それは長期金利が上昇してしまうというリスクだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6150.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">前月</a>のこのコーナーで、先生は最近長期プライムレートが上昇してきていると指摘されていました。9月には2.3％まで上昇したと。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202510/large-0a3258b231887e9a3d5e82f43be1f041696780fc900aae9049082585e423cce6.png" data-rel="SmartPhoto[6201]" data-caption="">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202510/0a3258b231887e9a3d5e82f43be1f041696780fc900aae9049082585e423cce6.png" alt="" width="340" height="613">
	</a>
</div>


































<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　10月にはそれがさらに2.4%引き上げられた(表3)。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　前回そうなるだろうと言われていましたが、やっぱり上がっちゃったんですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　長期プライムレートが上昇してきている背後には、10年物国債の利回りが上がってきていることがあると前回話したよね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　はい。長期プライムレートというのは「大手銀行が大企業に1年を超える貸出をする時に基準にする金利」で、これが上がると地方銀行や信用金庫など中小金融機関の新規貸出の金利も一斉に上がる。そして、その長期プライムレートは10年物国債の利回りに0.9%上乗せして算出されると言われていました。<br />
<br />
<b>山口</b>　高市政権の誕生はこの10年物国債の利回りをさらに上昇させるリスクがある。<br />
<br />
<b> 北嶋</b>　どうしてですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　高市氏はいわゆる積極財政論者で、今回の総裁選でも候補者の中では一人だけ赤字国債を発行しても財政支出を増やすべきだというような発言していた。その高市氏が総理になれば、国債の発行が増える。そうなれば、国債の価格が下がるだろうと市場関係者は予測するよね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　国債の価格が下がれば、同じ国債の利子をより少ない投資金額で手に入れることができるから「利回り」が上昇することになります。だから、高市政権の誕生で国債利回りが上昇して、中小企業の借入れ金利が上昇するリスクがあるというわけですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　安倍政権の頃には国債を発行しても日銀がそれを翌日にはすべて買い上げていた。だから国債を増発しても、国債価格が低下(利回りは上昇)する心配はなかった。でも、それは当時デフレだからできたこと。インフレ基調の現在、そんなことをすればインフレを促進しかねない。だから、日銀も政府が発行した国債をすべて即買い上げるなんてことはしない。そのため、現在は安倍政権の頃とは違って、積極財政が長期金利の上昇に直結する可能性がある。<br />
高市氏は果たしてそういうことを理解しているのだろうか。これまでの言動をみているかぎりではどうも怪しい。アベノミクスの継承で高市氏の頭が一杯だとすると、その政策によって長期金利(国債利回り)が上昇し、結局中小企業が苦しむことになりかねない。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　総裁選で高市氏を支持した中小企業経営者の皆さんは、今回お話いただいた“リスク”についてちゃんと認識されていたのでしょうか。<br />
<br />
<b>山口</b>　いや、そんなことあまり考えていなかったんじゃないかなあ。でも、これからは「知らなかった」では済まされない。支持者も非支持者も、以上話した“リスク”を踏まえて高市政権の今後の政策運営をしっかり注視していく必要があるね。</p>









































<!-- テキスト -->

<p><div align="right">——インタビュー2025.10.21</div></p>








































				
				
			]]></description>
			<category>インタビュー　景気を読む！</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6201.html</guid>
			<pubDate>Wed, 22 Oct 2025 12:00:00 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>インタビュー／景気を読む　2025年9月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6150.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「長期金利の上昇に要警戒!<br />
～『米価』と『関税』、内憂外患の景気先行き～」</h2>









































<!-- テキスト -->

<p><div align="right">聞き手　北嶋詩穂（スモールサン事務局）</div></p>









































<!-- テキスト -->

<p>10年物国債の利回りは現在1.64%まで上がってきている。この水準がしばらく続けば、10月には「長期プライムレート」が2.4%とか2.5%に引き上げられる可能性は高い。…ということは、5年前に銀行から借り入れをして今年「更新」するとなったら、支払わなければならない金利は一気に2.5倍くらいに膨らむことになる &nbsp; &nbsp;……(以上、本文より抜粋)</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >長期金利17年ぶりの高水準</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　景気動向にも大きく影響すると思うのですが、このところ国債利回りの上昇がすごくて17年ぶりの高水準に達しています。<br />
<b><br />
山口</b>　そうだね。図1は10年物国債の利回りの推移を見たもの。8月に入ってから上がり始めて8月末には16年ぶりの高い水準に達した。そして9月に入って、一時1.64%と17年ぶりの高さをつけた。その後少し下がったんだけど、直近で再び上昇して今はまた1.64％の水準に戻っている。<br />
スモールサンの会員諸氏はすでにご存じの方も多いと思うけど、銀行は10年物国債の利回りを参考にして「新規」や「更新」の際の企業向け貸出の金利を設定している。だから10年物国債の利回りがどう動くかは、中小企業経営に直結する問題だ。経営者は無関心ではいられない。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202509/25a7a1c09f73294bf04320b4f45ee5661a6b0784d1c59efdf4c4a6bf64c6fd55.png" alt="" width="3241" height="1463">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　8月に入って国債利回りが急騰したのはなぜなんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　7月に参議院選挙があったよね。その際野党は消費税率の引き下げや廃止を主張したし、与党も給付金の支給を公約に掲げた。いずれにしても、国債の発行を増やして財源を確保しなければならないような施策が並んだ。しかも、結果は与党が大敗。今後野党に押される形でさらに財政支出が増えるかもしれない。そうなれば、ますます国債発行が増えることになりかねない。だったら、手持ちの国債を今のうちに売っておこうということになる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　なるほど、それで国債価格が下がり始めたんですね。国債の価格が下がれば、同じ国債の利子をより少ない投資金額で手に入れることができるから「利回り」が上昇する。こうして8月に入ってから国債利回りが上昇し始めたというわけなんですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そのとおり。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >「FRBの利下げ」を機にアメリカの長期金利が上昇</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　9月に入ってその利回りがピークアウトしてその後少し下がったのに、直近になって再び上昇してきたのはなぜなんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　図2は同じ10年物国債の利回りを5日間という短いタームで見たものなんだけど、これを見てわかるように「直近の利回り上昇」と言っても、それは19日になってからのことだ。<br />
<br />
<b> 北嶋</b>　たしかにそうですね。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202509/d94b87221280b6c09b8fc37f4406f6af5b7773c72dc530320af5baa449e4ccfa.png" alt="" width="3486" height="1565">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　そこでだけど、引き続き図３を見てくれるかな。これはアメリカの10年物国債の利回りをみたもの。9月18日から利回りが上昇に転じ、19日には大きく上昇している。19日になって日本の国債の利回りが急上昇したのには、このアメリカ国債の利回り上昇が波及したのではないかと推測できる。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202509/15fa1207e7d8e530e39dd0f529be0a7021e56336edf6c60319f330d583839152.png" alt="" width="3425" height="1567">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　たしかアメリカのFRBは9月17日に政策金利を0.25％引き下げたんですよね。中央銀行であるFRBが利下げしたのに、その翌日から長期金利が反対に上がりはじめるというのは奇妙です。どうしてそうなっちゃうんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　そこが今のアメリカ経済を象徴しているんだけど、FRBが今回利下げに踏み切ったのは、最近になって雇用情勢が相当悪化してきたから。でも、他方でトランプ関税の影響で5月以降物価上昇率が高まってきている (図4)。もしかしたら、今回の利下げがきっかけで物価上昇がさらに加速するかもしれない。物価上昇率が高まれば、やがて金利も上昇してくるし、FRBだって物価の上がり具合によっては“利上げ”に転換しなければならなくなる。そういうことを考えると、中長期的な見通しとしては、FRBの「利下げ」はむしろ「金利上昇要因」だと判断できる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　なるほど。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202509/71bc1106ff86bc0fd236e15942a971d786b897e63997c7145b40fd697a1380a3.png" alt="" width="1032" height="682">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　長期金利はFRBが操作する短期金利――政策金利――とは違って、こうした中長期的な見通しを織り込んで動くものなんだ。だから、FRBの利下げを機に10年物国債の利回りが逆に上がり始めたというのは、今のアメリカの状況を鑑みれば、けっして不思議なことではない。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >要警戒! &nbsp;銀行の貸出金利はさらに上がる可能性大</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　トランプ関税の価格への転嫁はまだ始まったばかりで、これからが本番だという見方もあります。そうだとすると、今後物価上昇率の高まりを反映して、アメリカの国債利回りがさらに上昇する可能性もあります。そうなると、日本の国債利回りもこれに吊られて上昇していくかもしれませんね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうなんだ。君は「長期プライムレート」というのを知っているよね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　はい。「大手銀行が大企業に1年を超える貸出をする時に基準にする金利」です。これが上がると、地方銀行や信用金庫など中小金融機関の金利も一斉に上がるんですよね。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202509/large-b3d3dc95e231ed8c4785d4ba10ff104b1eb3294de58e81420a01fc3805727fed.png" data-rel="SmartPhoto[6150]" data-caption="">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202509/b3d3dc95e231ed8c4785d4ba10ff104b1eb3294de58e81420a01fc3805727fed.png" alt="" width="340" height="568">
	</a>
</div>


































<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　表1は、その長期プライムレートの推移を見たもの。トランプが相互関税の導入を言い出して世界経済が大きく落ち込むのではないかと懸念されていた4月には長期プライムレートも少し下がったけど、以後じりじりと上昇して9月には2.3%にまで上昇している。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　以前、先生から「長期プライムレート」は10年物国債の利回りに0.9％上乗せしたものだということを教わりました。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうなんだ。先ほどみたように10年物国債の利回りは現在1.64%まで上がってきている。この水準がしばらく続けば、10月には「長期プライムレート」が2.4%とか2.5%に引き上げられる可能性は高い。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　中小企業の場合、借り入れを5年で更新している企業が少なくないと思うんですが、5年前の「長期プライムレート」はどれくらいだったんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　2020年の8月は1.０％だった。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　ということは、5年前に銀行から借り入れをして今年「更新」するとなったら、支払わなければならない金利は一気に2.5倍くらいに膨らむことになるわけですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうなんだ。中小企業の経営には大きな打撃になる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　経営者としては、今後とも金利動向をしっかり注視していく必要がありますね。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >“内憂外患”の景気先行き</h3>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202509/large-c4fb2d05342333fc3022442190ab94a6571755f234cb88cef7af9d8c826c1f83.png" data-rel="SmartPhoto[6150]" data-caption="">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202509/c4fb2d05342333fc3022442190ab94a6571755f234cb88cef7af9d8c826c1f83.png" alt="" width="340" height="463">
	</a>
</div>


































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　景気の先行きを見て行く上で、金利動向以外に心配なことというとどんなことがありますか。<br />
<br />
<b>山口</b>　1つはいうまでもなくトランプ関税の影響だよね。輸出の落ち込みがいよいよ生産活動に影響し始めている(図5)。日本の対米自動車輸出が6月までは——金額的には大きく減ったけど——、台数はプラスを維持していた。でも、7月には台数もマイナスになったんだ。そうなると、生産を落ち込ませることになる。8月になってようやく自動車の関税率が27.5％から15%に引き下げられたけれど、それでも関税がかなりの重石であることは違わない。今後の製造業への影響が懸念される。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　たしかにそうですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　もう一つの懸念は、最近また米価が上がり始めていること。日本経済としては今後輸出の落ち込みを「内需」で補っていく必要があるんだけど、その点で重要なのが個人消費。でも、米価の上昇がその足を引っ張りかねない。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202509/large-c2f9eb3ba2bce36732d52643f49c007b09e8024267a0ea484b9026b8bbeabd24.png" data-rel="SmartPhoto[6150]" data-caption="">
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	</a>
</div>


































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　育ち盛りの子供を抱えた家庭ではお米の値段が上がってくると、先行きが心配になって、主婦はなるべく支出を抑えようとしますものね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。米価の動向は個人消費に大きく影響すると思う。新政権がどんな対策を打ち出すか注目だね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　内は「米価」、外は「関税」——まさに内憂外患ですね。金利も上昇傾向だし、当分の間経営者としては気を緩めることができませんね。</p>









































<!-- テキスト -->

<p><div align="right">——インタビュー2025.9.21</div></p>








































				
				
			]]></description>
			<category>インタビュー　景気を読む！</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6150.html</guid>
			<pubDate>Mon, 22 Sep 2025 12:00:57 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>インタビュー／景気を読む　2025年8月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6102.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「浮揚力欠く景気<br />
～いまだ履行されない日米合意～」</h2>









































<!-- テキスト -->

<p><div align="right">聞き手　北嶋詩穂（スモールサン事務局）</div></p>









































<!-- テキスト -->

<p>家計動向関連のDI値をみれば一目瞭然だけど、景気の「善し悪し」の分かれ目である5０を大きく下回った状態が続いている。4月に底を打って以降少しずつ改善はしてきているものの、7月になっても44.８どまり。個人消費の回復力が著しく乏しいことがわかるよね。これが浮揚力に欠く日本の景気局面を生んでいる。……(以上、本文より抜粋)</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >4-6月期GDPプラス成長をどう読むか </h3>









































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<p><b>北嶋</b>　内閣府が15日に4～6月期の国内総生産（GDP）速報値を発表しました。物価変動の影響を除いた実質の季節調整値が前期比0.3%増、年率換算で1.0%増ということです。こういう結果だけをみていると、日本景気は「大丈夫だ!」と思ってしまうのですが、どうなんでしょうか。</p>








































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	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202508/large-a9cd142201c18f4cfecaf99c6e737fc6c3e36a7ad1a8b81a39d2d014265743d4.png" data-rel="SmartPhoto[6102]" data-caption="">
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	</a>
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<p><b>山口</b>　図1をみてもわかるように、実質GDPは5期連続のプラス。その点ではたしかに日本の景気はまあまあ大丈夫だということになるんだけど、よく見ると、いろいろ心配な点が見えてくる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　といいますと。<br />
<br />
<b>山口</b>　図1を見たらすぐに気づくと思うけど、4－6月期の成長率の内訳を見ると、民間需要を示す「グレー」の部分がすっかり消えちゃっていて、ただただ「外需」だけでプラス成長を維持している構造になっている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　たしかに。<br />
<br />
<b>山口</b>　表1で、需要の内訳をもう少し詳しく見てみよう。個人消費を表す「家計最終消費支出」は前期比0.1%増で前期の0.2%増より伸びが鈍化している。この結果からは消費の力強さを見て取ることはできないよね。それから「民間住宅」、これも前期の1.4%増より減少して0.8%増にとどまっている。「設備投資」は1.3%増で前期の1.0%増より伸びたけど、他方「在庫投資」が減っている。ということで、総合して内需の伸びは“ゼロ”だったというのが、今回の結果だ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　GDP成長率はプラスでも、景気の堅調ぶりを示すような結果とは言えそうにないですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　4－6月期のGDPがプラスを維持できたのは、さっきも言ったけど外需(輸出－輸入)が増加したからだ。表1で輸出のところを見ると、前期比2.0%増。これがGDPをプラスに押し上げた。</p>








































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<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　4月からはトランプ政権が相互関税10％を発動したし、自動車には25%の分野別課税を課しました。そんな中で、日本の輸出が伸びたというのはちょっと信じられないんですが。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだよね。実はこれにはちょっとしたカラクリがあるんだ。4－6月期の輸出額は、君が言うように1－3月期よりも実際に減っている。ただ、この時期トランプが相互関税を打ち出した影響でドルに対する信頼が低下したために為替がドル安円高方向に振れた。そのために日銀が発表している輸出物価指数が低下した。GDP統計上の「実質輸出」は輸出金額を輸出物価指数で割って算出しているので、輸出金額が減ってもそれ以上に輸出物価指数が低下すれば実質輸出はプラスになる。こうして、今期の輸出が2.0%増になったというわけ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　ということは、為替が円高に振れていなかったら、4－6月期のGDP成長率はマイナスになっていたということになりますよね。なんだか統計数字にごまかされたような気分になります。<br />
<br />
<b>山口</b>　そんな感じはするけど、実質輸出がプラスだったということは「価格ベースでは輸出は減ったけど、数量ベースでみたら増加した」ということでもあるから、実質輸出の増加が実際に景気に良い方向に作用したことはまちがいない。まんざら統計数字のマジックというわけでもない。ただ、7月以降はふたたび為替が円安方向に戻しているから、価格ベースで輸出が減れば、そのまま実質輸出が減少することになる可能性が高い。そうなれば、輸出によるGDPの押し上げ効果はなくなる。内需に元気がない状況で果して今後プラス成長が維持できるかどうか、危なっかしい状況であることは間違いないね。</p>








































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<h3 >日米合意は反故にされたのか?!</h3>









































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<p><b>北嶋</b>　輸出の話が出たのであわせてお伺いしようと思うのですが、<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6055.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">前月号</a>のスモールサンニュースが配信された翌日、「トランプ関税について日米合意が成立した」というニュースが流れました。内容については、すでにスモールサンの<a href="https://youtu.be/9AWI9JdyXtY" target="_blank" rel="noopener noreferrer">動画「ワンポイント・スタディー」</a>で先生がわかりやすく解説されていますからそれを見ていただきたいのですが、関税そのものに関する合意事項は２つでしたよね。<br />
１つは「8月1日から25％にするとしていた相互関税を15％に引き下げる」というもの。その際政府は、従来の税率に相互関税が追加されても上限は15％にとどまると説明していました。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうだね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　それからもう１つは自動車関税に関するもの。自動車はもともと2.5%の関税がかけられていたのですが、4月からはそれに25%の分野別追加関税が加えられたために27.5%になっていました。これについても、日米合意では全部ひっくるめて「15％にまで引き下げる」ということでした。<br />
<br />
<b>山口</b>　そのとおり。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　この2つの合意事項が発表されたことで“一安心”という感じだったんですが、あれからもうひと月経つというのに、アメリカ政府は未だにこの合意を実行に移していないんですよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そうなんだ。たとえばもともと6%の関税が課されていたものであれば、それに15%の相互関税が上乗せされて今は21％になっている。上限を15％にとどめるとした日米合意はまったく守られていない。自動車についても、関税は未だに27.5%のままだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　今回の合意については、トランプさん自身もOKしたんですよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　もちろん。そうでなければ、そもそも合意には達しないからね。ところが、そのトランプがその後日米合意をまったく無視したかのような大統領令を発出したんだ。そこで、赤澤経済再生担当大臣がすぐにアメリカに飛んでラトニック商務長官らと会談した。そうしたら、大統領令は事務的なミスによるものだから適時「修正する」と。そして8月7日以降日米合意を上回って徴収された関税については「返還する」とアメリカ側は説明した。そこまで言ったんだから、日米合意はすぐにでも実行に移されるだろうと思うよね。ところが、未だに音沙汰なし。トランプ政権というのは、本当にもう無茶苦茶だね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　政府間で合意したことをこんな風に平気で無視しているんだから、日本の政府や国民はトランプ政権に怒ってしかるべきですよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　もちろんだよ。このままじゃあ、合意事項は反故にされかねない。「保守系」と呼ばれ、ナショナリストを自称しているような国会議員たちはアメリカに行って文句の一つも言ってきたらいいと思うけど、みんなダンマリ。トランプにムチャクチャにされて経済の現場は随分困っていると思うけど、政治家たちはそんなことはお構いなしで「石破おろし」という名の権力闘争に明け暮れている。日本は「大丈夫か」と思っちゃうよね。石破総理には再度日米交渉に本腰を入れて局面打開をはかる義務がある。「こんな状況で辞任なんて言わせないぞ。責任を果せ!」というのが、経済の現場の声じゃないかと思うけどね。</p>









































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<h3 >アメリカの生産者物価指数が3年ぶりの大幅上昇</h3>









































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<p><b>北嶋</b>　そんなトランプさんの暴走ぶりを止められるのは、やっぱりアメリカの国民しかいないみたいですが、その国民が関税政策にノーを突き付けるのは関税で物価が上昇してきた時だと先生は繰り返し強調されてきました。その可能性は高まってきているんでしょうか。</p>








































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	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202508/large-85ea82948047e778f73f8aee2793ecfa49e907d1e2299e4a3c689ce9f7ddd0c8.png" data-rel="SmartPhoto[6102]" data-caption="">
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<p><b>山口</b>　かなり高まってきているように思う。先日7月の生産者物価指数(PPI)が発表されたんだけど、その前月比上昇率が0.9%だった (図2)。22年6月以来の3年ぶりの高い伸びだ。前年同月比でみても3.3%と、6月の2.4％から上昇率が大幅に高まっている。この急上昇は、企業がいよいよ関税分を価格に転嫁し始めたことを示している。ロイターは「今後数カ月間でインフレが広範に加速する可能性が示唆された」(2025.814)として、「関税措置で国内価格は影響を受けないと考えていた人にとって大きな打撃だった」(同上)という専門家の声を紹介している。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　消費者物価の方はどうだったんですか。</p>








































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<p><b>山口</b>　7月の消費者物価(CPI)上昇率は前年同月比2.7%、6月と同じ水準だった。ただ、これはエネルギー価格が前年同月比1.1%下落したことが影響したからで、エネルギーと食品を除くコア指数の上昇率は3.1%と、6月の2.9%から0.2ポイント高まっている(図3)。その限りでは、関税の価格転嫁は徐々に進んできていると言えそうだけど、今後は生産者物価の急上昇が消費者物価に反映されていくだろうから、物価上昇の加速はいよいよこれからが本番だといえる。<br />
<br />
<b> 北嶋</b>　トランプ政権に日米合意をきちんと履行させるだけでなく、関税率のもう一段の引下げに向けて日本政府が粘り強く交渉を続ければ、アメリカの物価環境と相まってトランプさんが関税政策を転換する可能性もないわけじゃないということですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　そういう交渉を粘り強く重ねることこそが、日米合意を取り結んだ石破政権の責任だと思うね。</p>









































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<h3 >浮揚力欠く国内景気</h3>









































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<p><b>北嶋</b>　さて、足もとの日本の景気とその先行きについてですが、まず今回注目した輸出について現状はどうなんでしょう。<br />
<br />
<b>山口</b>　先日7月上中旬の貿易統計が発表されたんだけど、それをみると円ベースの金額は前年同月比で2.8％も減少している。6月には同0.5％減だったから、これと比較してもかなりの落ち込みだよね。この時期の輸出物価指数は前年比では低下しているけど、5月や6月の低下幅と比べると小さいから、まだ統計は出ていないけど7月については数量ベースでも輸出が減っている可能性が高い。そうだとすると、輸出の鈍化が国内の生産活動にマイナスの影響を与えていることになる。　<br />
<br />
<b>北嶋</b>　個人消費の状況はどうですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　これについては、いつものように「景気ウォッチャー調査」(表2)で確認してみよう。家計動向関連のDI値をみれば一目瞭然だけど、景気の「善し悪し」の分かれ目である5０を大きく下回った状態が続いている。4月に底を打って以降少しずつ改善はしてきているものの、7月になっても44.８どまり。個人消費の回復力が著しく乏しいことがわかるよね。これが浮揚力に欠く日本の景気局面を生んでいる。</p>








































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		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202508/75a6fe879074e7f532904b6e0d81da7c5ad6c9fecd55180b47fdffa8795a49b3.png" alt="" width="2481" height="1481">
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<p><b>北嶋</b>　個人消費に力強さがないことは先ほどの4—6月期GDP統計からも確認できましたが、その状態が7月になっても続いているということですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　気になるのは、この暑さだ。7月は例年にない酷暑続きだったけど、その影響で人手が減って商店街などの売上げが減少しているという声が「景気ウォッチャー調査」でも上がっている。実際、表2を見ても、7月の小売関連のDI値が悪化しているよね。もちろん暑さで売り上げが増えたという声もあるけど、こうしたマイナスの影響の方が大きいとすれば、酷暑が続く8月も消費の回復はあまり期待ではないことになる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　中小企業には消費者向けの仕事をしているところが多いですから、ちょっと心配ですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　最後に一言、この調査の「製造業」のDIが7月に若干改善しているけど、この背景には日米合意の成立で少し安堵感が広がったことがあるのではないかという指摘がある。もしそうだとすれば、日米合意がちっとも実行に移されない状態が続いていることで、再び景況感が悪化してしまう可能性もある。いずれにしても、「トランプよ、いい加減にしろ」と言いたいね。　　　　　　　　</p>








































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<p><div align="right">———インタビュー2025.8.19</div></p>








































				
				
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			<category>インタビュー　景気を読む！</category>
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			<pubDate>Wed, 20 Aug 2025 12:00:57 +0900</pubDate>
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