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		<title>スモールサンニュース</title>
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		<copyright>Copyright (C) 2026 スモールサンニュース All rights reserved.</copyright>
		<lastBuildDate>Tue, 19 Aug 2025 19:53:42 +0900</lastBuildDate>
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			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>対談　2025年7月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-6053.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「社長の教科書(第3章 社長の思考)<br />
～賢い経営者は弁証法的に考える(その第4節[2])～」</h2>









































<!-- テキスト -->

<p>立教大学名誉教授　スモールサン主宰　山口義行　<br />
聞き手　大崎まこと(ライター）</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202503/3d8114770b6e6e95da05284ff0ea5c72d3b1366d901e3f91bbae9902935601e3.png" alt="" width="340" height="258">
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>　社長に就任してまだ日が浅い経営者。今後社長に就任する予定の次世代経営者。社長の右腕として経営の一旦を担う幹部社員。社長としての経験は豊富だが、あらためて社長のあり方について考え方を整理したいと思っている熟練経営者。そんな人たちのために、スモールサンに関わる専門家や経営者の知恵を結集したスモールサン版『社長の教科書』を作りたい。——そんな私の思いに賛同してくださった方々とともに、すでに数回にわたり教科書作りの準備を兼ねて対談形式で「社長学」を論じてきた。<br />
<br />
<br />
　第1章「社長の仕事～社長が絶対にやらなければならない“４つの仕事”～」では栗原正幸氏との対談を掲載した。——<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-5282.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">スモールサンニュース2024年２</a>、<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-5347.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">３</a>、<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-5432.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">４</a>、<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-5469.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">5月号</a><br />
　第2章「社長の心得～社長が知っておくべき“４つの心得”」では新田信行氏との対談を掲載した。——<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-5492.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">スモールサンニュース2024年６</a>、<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-5518.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">７</a>、<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-5567.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">８</a>、<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-5616.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">９月号</a>。<br />
　そして、<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-5756.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">昨年12月号</a>からは第3章「社長の思考～賢い経営者は弁証法的に考える～」として、私(山口)がライターの大崎まことさんを相手に「社長業を遂行するにあたって有意義な“弁証法的思考法”」について語っている。本稿はその第4節「弁証法で企業発展の全体像を捉える」の「その2　分裂と統合」である。</p>









































<!-- テキスト -->

<h2 >Ⅳ 「弁証法で企業発展の全体像を捉える(2)<br />
　　　～“分裂と統合”～」</h2>









































<!-- テキスト -->

<h3 >“分裂”なしに「変化」なし</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口：</b>物事の「変化」を論理的に捉える——ここに弁証法の特徴があることはこれまでも繰り返し述べてきた。今回は「変化」を「“分裂と統合”という視点で捉える」弁証法独特の思考法について話したいと思う。<br />
<br />
<b>大崎：</b>よろしくお願いします。<br />
<br />
<b>山口：</b>そもそも物事が変化する場合には必ず「分裂」という過程が含まれている、言い換えると「分裂」という過程を経ないでは物事は変化できないというのが弁証法的な「変化」の捉え方だ。<br />
<br />
<b>大崎：</b>どういうことですか。<br />
<br />
<b>山口：</b>たとえば、以前「ストレスは成長の証だ」という話をしたよね。 <br />
<br />
<b>大崎：</b>はい、<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-5789.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">第2節「矛盾と変化～成長する企業を目指して～」(スモールサンニュース2025年1月号)</a>のところだったと思います。<br />
<br />
<b>山口：</b>成長というのは“かつての自分”と“新しい自分”とが戦って、“新しい自分”が勝っていくプロセス。だから、その過程でストレスが発生するのは当り前で、それは「成長の証」として前向きに捉えるべきだと言ったんだよね。この「 “かつての自分”と“新しい自分”とが戦っている」状態、これが「分裂」だ。<br />
<br />
<b>大崎：</b> 1人の人間の中で「新旧2人の人間が戦っている」わけですから、たしかに分裂状態ですね。<br />
<br />
<b>山口：</b>子供が大人になる過程も同じ。子供が大人へと成長していく過程では、「子供」の中で「大人」の要素がだんだんと大きくなっていって、「子供としての自分」と「大人としての自分」が戦うようになる。これも第2節で述べたよね。<br />
<br />
<b>大崎：</b>はい、だから子供の発言も矛盾するようになると言われました。たとえば「ちゃんと親らしく面倒みろよ」と言ったかと思うと、「いつまでも子ども扱いするなよ」と文句を言う。前者は「子供」としての発言、後者は「大人」としての発言。2つの発言は明らかに矛盾しているけど、成長というのはそもそもそういう「矛盾」を抱え込んでいることだから、これは当然のことなんだと説明されました。<br />
<br />
<b>山口：</b>1人の人間の中で「子供としての自分」と「大人としての自分」が戦っているんだから、これも「分裂」だよね。そういう「分裂」を経て子供は大人に転化していく。<br />
しつこいようだけど、これは企業が変化・発展していく場合でもいえること。<br />
「既存の企業」が「新しい企業」に生まれ変わっていく過程では、「既存の企業」の中で「新しい企業」の要素がだんだんと大きくなっていって、１つの企業の中で「新旧2つの企業」が衝突する局面がある。そういう「分裂」を経てはじめて、「既存の企業」は「新しい企業」に生まれ変わる。<br />
<br />
<b>大崎：</b>まさに「分裂」なくしては変化も発展もないということですね。以上の説明で、「分裂」については理解できたように思います。では、“分裂と統合”の「統合」というのはどういう意味なんでしょうか。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 > “分裂”から“統合”へ</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口：</b>「子供」は先ほど話した「分裂」の時期を経て、最終的には——「大人としての自分」が「子供としての自分」を打ち負かして——「大人」になる。でも、大人になったからと言って、子供の頃の学びや体験が無に帰してしまうわけじゃないよね。「子供」の時の学びや体験は、「大人」の中でちゃんと生きている。<br />
<br />
<b>大崎：</b>もちろんです。<br />
山口：そういう意味では、「大人」の中にも「子供」が存在しているといえるけど、それは子供の頃のように両者がお互いを否定し合うような「分裂」的な状態ではない。「大人」は「子供」——正確には、子供だった頃の「自分」——を、「今の自分を形成する一部」として肯定的に自分の中に取り込んでいる。この状態が「統合」だ。<br />
<br />
<b>大崎：</b>２つの要素が相互に否定しあうような関係——「分裂」——ではなくて、それらが相互に必要なものとして肯定的につながり合う関係、それが「統合」だと。<br />
<br />
<b>山口：</b>もともと1つであったものが、その中に新しいものが育って一時は「分裂」状態に陥る。でも、やがてはその「分裂」は克服され、新たな「統合」に達する。弁証法では、物事の変化をこのように捉えるんだ。<br />
<br />
<b>大崎：</b>ということは、企業も「分裂」と「統合」の過程を経て発展していくということになりますね。<br />
<br />
<b>山口：</b>そのとおり。今回の対談で一番伝えたいことはまさにそれだ。 <br />
スモールサンを起ち上げて17年になるけど、その間僕は会員諸氏にいろんな提案をしてきた。その中に「５％の新規性」というのがある。「売上ないしは利益の5％程度でいいから、それを新規ビジネスの開拓のために投資しましょう」という提案だ。ちなみに、その際の投資先は現在のビジネスのすぐ近くにあるマーケットを対象にした分野、ただし扱う商品やビジネスのやり方が既存のビジネスとは違う——これを「隣接異業種」という造語で表現して——そういう分野に新展開するのがいいのではないかとも言ってきた。<br />
<br />
<b>大崎：</b>「５％の新規性」と「隣接異業種」、この2つのキーワードは私もスモールサン会員の方々からよく聞かされます。<br />
<br />
<b>山口：</b>この提案を積極的に受け止めて実践した企業の中には、飛躍的な成長を遂げた企業も少なくない。たとえば、スモールサンニュースにもたびたび登壇してもらっている近藤正人氏率いる(株)アートフレンドなどはその典型だ。僕が近藤氏と出会った頃は、同社はトラックのカスタマイズ部品を手掛ける売上1億円強の中小製造業だった。でも、「５％の新規性」、「隣接異業種」を手掛かりに中古トラックの販売に進出し、その後もこの2つのキーワードを実践していって今や売上100億円を射程に収めるグループ企業になっている。<br />
<br />
<b>大崎：</b>すごいですね。<br />
<br />
<b>山口：</b>ここで言いたいのは、企業が新分野、新規ビジネスへと展開していけば、多かれ少なかれ既存分野との間で確執が起きるということ。「５%」にとどまっているうちはそれ程でなくても、その分野が成長するにつれて、たとえば人材の配置とか利益の配分などの点で確執は大きくなる。「隣接」とはいえ「異業種」であれば、ビジネスのやり方も従業員に求められる能力も違うだろうからなお更だね。でも、経営者は冷静にこれを成長の第一段階である「分裂」の局面と受け止めて、第二段階である「統合」へとどう移行していくか、そこに知恵を絞るというのでなければならない。<br />
<br />
<b>大崎：</b>「分裂」を避けていては成長がないし、それを克服して「統合」へと達しないと企業がバラバラになっちゃう。「分裂」と「統合」の道をうまく歩んでいく必要があるわけですが、そのためにはどういうことが大切なのでしょうか。<br />
<br />
<b>山口：</b>僕は少なくとも２つのことが重要だと思っている。１つは「統合」の“要”となる「理念」の確立。もう1つは「統合」を支える仕組みの構築だ。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 > 「統合」の“要”としての「理念」 </h3>









































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<p><b>山口：</b>君は、株式会社タニタは知ってる?<br />
<br />
<b>大崎：</b>もちろんです。「体脂肪計」を開発して有名になった会社ですよね。<br />
<br />
<b>山口：</b>タニタは、もともとは体重計やライターなどを作っていた金属加工の町工場だ。この中小製造業が、前会長である谷田大輔氏が父親から社長業を引き継いでから大きく変貌を遂げた。きっかけは君も知っている「体脂肪計」の開発だ。やがてそれが同社の主力商品になるとともに様々な新製品の開発を進めて、今や押しも押されもしない一大「健康計測器メーカー」になっている。<br />
まさに「既存の企業」の中で「新しい企業」の要素が徐々に大きくなっていって、結果的に会社がまるごと変わってしまったケースだ。<br />
<br />
<b>大崎：</b>その発展過程においては、「分裂」的な状況に陥る局面もあったんでしょうね。<br />
<br />
<b>山口：</b>そのあたりについては谷田氏から詳しい話は聞いていないけど、当然あったと思うよ。<br />
谷田氏によれば体脂肪計のヒントを得てから製品が出来上がるまでに5年かかり、それを家庭用に仕上げるのにさらに2年、そして一般消費者が受け入れられる値段にまでコストダウンするのにもう2年かかったそうだ。つまり、「体脂肪計」が商品としてモノになるのに10年近くかかっている。その間は、この分野への投資は「一方的な支出」となって既存分野の重荷になっていたわけだから、当然不安や不満が社内にくすぶっていたと思う。さらにビジネスとして動き出したら動き出したで、相当数の人材をその新分野に当てなければならなくなる。そこでも多かれ少なかれ既存分野の担当者との間で確執も起きただろうと推測できる。<br />
それでも「分裂」状態を克服し、全社がまとまって発展を遂げていけたのには、谷田氏が打ち立てた「理念」(事業コンセプト)の存在が大きい。しかも、その「理念」が、既存のビジネスの意味を徹底的に掘り下げることで獲得されたものだという点が重要なんだ。<br />
<br />
<b>大崎：</b>その辺り、もう少し詳しくお話しいただけますか。</p>









































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<h3 >“理念との遭遇”</h3>









































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<p><b>山口：</b>谷田氏には<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-121.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">スモールサンニュース2012年6月号</a>の対談でご登壇いただいているんだけど、同氏はその中でこんなことを語っている――</p>









































<!-- テキスト -->

<div class="entry-container"><blockquote>うちはもともと体重計に関しては非常に優れた技術を持っていました。ただ、体重計を生産しているだけでは、ジリ貧が避けられない。そこで、技術者に「体重計は今後どうなっていくと思う？」と問いかけたのですが、答えが返ってこない。もちろん、私も一生懸命考えました。<br />
その時、「そもそも人はなぜ体重計に乗るのか」と問うてみたんです。「健康が気になるから体重計に乗る」。だったら、「体重計は“体重をはかる”機械というよりも、 “健康をはかる”機械であるべきだ」。ここから、「健康をはかる」という自社の事業コンセプトが生まれたんです…<br />
——スモールサンニュース2012年6月号</blockquote></div>









































<!-- テキスト -->

<p><b>大崎：</b>既存の体重計を「体重をはかる」道具ではなく、「健康をはかる」道具として捉え直す。まさに事業コンセプトの転換ですね。<br />
<br />
<b>山口：</b>体重計を「健康をはかる」道具と見做すためには、まずは体重というものを「健康のバロメーター」としてきちんと認識することから始める必要がある。そこで、谷田氏は「ベストウェイトセンター」という名の研究所を設立して、医師、栄養士、インストラクターなどの専門家とともに「体重と健康の関係」を研究することにした。ところが、その研究所で、谷田氏は専門家から「健康か不健康かの判断は、体重をはかっただけではわからない」のだと聞かされる——</p>









































<!-- テキスト -->

<div class="entry-container"><blockquote>「身長や筋肉量は個人差がありますから、体重が重ければ肥満だ、不健　　　康だとは一概に言えない」ということです。「じゃあ、どうすれば健康をはかれるんですか」と聞くと、専門家の皆さんから、「体重と脂肪との関係が重要」なんだという答えが返ってきました。そこで、先生方の病院ではどのように脂肪を測っておられるのか、それを見せてくださいということになりまして、実際に見学に行きました。そこで知った測定法を応用して、体重計にその機能を付け加えることはできないか。そう考えて、早速その研究を技術者に依頼しました。<br />
——同上</blockquote></div>









































<!-- テキスト -->

<p><b>大崎：</b>そういう経緯を経て「体脂肪計」が誕生したんですね。<br />
<br />
<b>山口：</b>「体重をはかる」から「健康をはかる」へという事業コンセプトの転換がすべての出発点なんだけど、その経緯からも明らかなように、社長がどこかから「新しいコンセプト」を持ち込んできて事業コンセプトの転換がなされたわけではない。ここが重要な点だ。<br />
谷田氏が「体重計とは何か」という問いを深掘りして、「体重計測」という機能の奥にある、「より普遍的な本質」つまり「健康計測」という「理念」にたどり着いた。僕はこういうのを“理念との遭遇”と呼んでいるんだけど、この「理念との遭遇」の帰結として事業コンセプトの転換が果たされた。<br />
だから、「体脂肪計」はたしかに新商品ではあるんだけど、それは旧来の製品と横並び的に追加される性質のものではなく、旧来の体重計をその理念に基づいて“進化”させたものだということになる。ここに既存のビジネスと新規のビジネスをつなぐ統一性が存在する。<br />
<br />
<b>大崎：</b>なるほど。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >新旧をつなぐ“統一性” </h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口：</b>「体脂肪計」の開発やそれをビジネスの俎上に載せる試みは、従業員からすれば「新しい異質な試み」ではなく、自分たちが取り組んできた既存のビジネスを「より進化させていく試み」にほかならない。だから、既存ビシネスに愛着やエネルギーを注いできた人たちも、「体脂肪計」という「新しい製品」を世に送り出すことに共感し、情熱を注ぐことができた。<br />
<br />
<b>大崎：</b>だから全社的な一体感を維持しながら、会社が大きく変化を遂げて行くことができたわけですね。<br />
<br />
<b>山口：</b>既存ビシネスの意味を深掘りすることで獲得された「理念」によって、既存のビジネスと新しいビジネスが一貫性をもって、統一的につながっている。そのおかけで、「体脂肪計」という新しいビジネスの試みが、会社の不可欠な一部として、社員の皆さんによって「肯定的」に受け入れられることができたわけだ。<br />
<br />
<b>大崎：</b>「理念」の確立が「統合」の“要”だというのはそういう意味なんですね。<br />
<br />
<b>山口：</b>タニタは「体脂肪計」で成功した後も、次々に新しい「健康計測機器」を生み出しているよね。<br />
<br />
<b>大崎：</b>そうですね。タニタの製品の中には、「ベッドに敷いてその上で寝ると、どれくらい深い睡眠ができたかがわかる計測器」もありました。<br />
<br />
<b>山口：</b>僕もそれを使ったことがあって、いかに自分が浅い眠りしかできていないかを知らされて愕然としたことがあった。これなどはもはや「体重計」とは完全に切り離されたものだよね。でも、「健康をはかる」という「理念」の下では、両者はちゃんとつながっている。「理念」が新旧をつなぐ“統一性”として、「統合」の要になる役割を果しているわけだ。<br />
<br />
<b>大崎：</b>なるほど。<br />
<br />
<b>山口：</b>先ほど、子供が大人になると、「大人としての自分」が「子供としての自分」を、「自分自身を形成する不可欠な一部」として取り込むようになる、これが「統合」だと言ったんだけど、そういうことが可能なのはそもそも「子供としての自分」も「大人としての自分」もどちらも「自分」だという点で、一貫性、統一性があるからだよね。会社の場合には、その「一貫性、統一性」が「理念」にほかならない。ヘーゲルは「分裂」から「統合」への過程を「理念への回帰」という意味を含めて説明していることが多いんだけど、タニタの歩みを見ていると、そういうヘーゲルの考え方に説得力を感じるね。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >「統合」を促す“仕組み”をつくる</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>大崎：</b>先生は先ほど、企業が「分裂」を乗り越えて「統合」へと歩んでいくためには2つのことが重要だと言われました。１つは「統合」の“要”となる「理念」の確立。これについてはご解説を頂いたんですが、もう1つの「統合」を支える仕組みの構築、このことについてまだお話しいただけていません。最後にこの点について、お話しくださいますか。<br />
<br />
<b>山口：</b>その点についてもタニタを事例にして解説したいと思うんだけど、残念ながらこの「仕組みづくり」については谷田氏に正面切って質問したことがないんだ。ただ『対談』ではこの問題にも関わる極めて興味深いお話を聞けたので、まずはそれを紹介したいと思う。少々長くなるけど、僕の質問の部分も含めて引用するね。</p>









































<!-- テキスト -->

<div class="entry-container"><blockquote><b>山口</b>　谷田さんは常に市場創造に挑戦してこられたわけですが、会社が新しいことに挑戦しようとしても、その担い手となる人がいない。あるいは、新分野に人を充てれば、既存の分野が手薄になってガタガタしてしまう。そんなことを心配されている経営者も少なくないと思います。この点について、何かアドバイスはありませんか。<br />
<br />
<b>谷田</b>　例えば、100人の社員が所属している部署があったら、私はそこから「優秀な上位の１割」を引き抜いて新規の部署に配置します。<br />
<br />
<b>山口</b>　そんなことをしたら、新規分野は強くなれますが、既存分野の業績がダウンしてしまいませんか。<br />
<br />
<b>谷田</b>　ですから、その「上位の1割」の社員に、「自分たちが抜けた後も大丈夫なように、残される人たちをちゃんと責任を持って指導しておくように」と前もって指示しておきます。「もし、既存分野の業績がダウンしたら、それは新規分野に移ったあなたたちの責任ですよ」とクギを刺しておきます。<br />
<br />
<b>山口</b>　それでうまくいきますか。<br />
<br />
<b>谷田</b>　不思議なもので、残された人たちの中から「人が育つ」んです。新規分野に移動したら、もう元の部署で自分が動くわけにはいかないので、その人たちは「早目に、自分が蓄積したノウハウを後継者に伝えておこう」とします。それに、残された側は頼りにしていた人たちがごっそりいなくなるわけですから、「これからは自分たちがしっかりしなければならない」という自覚が出てくる。結果として、会社全体が強くなります。…ちょっと勇気のいることかもしれませんが、これをしないと技術やいろいろなノウハウが次世代に伝わっていかないし、新しいことにチャレンジする人材も育ちません。</blockquote></div>









































<!-- テキスト -->

<p><b>大崎：</b>新規分野への展開を前提に、その担当になりそうな社員が「自分たちが抜けた後」のことも考えて既存分野で人育てなどをしっかりやっておく——そういうことが常態化しているなんて、タニタはやっぱりすごい会社ですね。<br />
<br />
<b>山口：</b>文字に起こさなかったけど、実際の「対談」では谷田氏は新分野へ担当替えになった社員のボーナス査定についても話してくれた。谷田氏によれば、「かつて在籍していた部署がその社員が抜けた後にどうなったか」ということを、その社員のボーナス査定の評価対象に含めるということだった。<br />
<br />
<b>大崎：</b>「『もし、既存分野の業績がダウンしたら、それは新規分野に移ったあなたたちの責任ですよ』とクギを刺しておきます」と語っていらっしゃいましたが、ただ「クギを刺しておく」だけじゃなかったんですね。もしそうなったら、そのことが異動後のボーナス査定でマイナスの評価になる「仕組み」まで作ってある。<br />
<br />
<b>山口：</b>そうだね。わかりやすく単純化して言うと、新規分野に異動した人たちがその分野で成果を出しても、以前いた部署の業績がそれと同じくらいダウンしたら、その人たちのボーナスは上がらない。反対に、以前いた部署の業績が伸びてくれれば、移動後もそのことがボーナス査定でプラスに評価される。<br />
<br />
<b>大崎：</b>たしかにそういう仕組みになっていれば、異動の前から「しっかり部下を育てておかなきゃあ」という気持ちになりますね。<br />
<br />
<b>山口：</b>タニタは新製品の開発、新規分野への進出を積極果敢に展開している会社だけど、新しいところばかりに目が向かないように配慮して、常に既存・新規含めて会社が“全体として”伸びていけるような「仕組み」が作られているといっていい。<br />
<br />
<b>大崎：</b>理念としての「統合」だけじゃなく、その「統合」を支える仕組みが構築されている、この事例はたしかにそう読み解くことができますね。<br />
<br />
<b>山口：</b>実際には、「統合」を支える仕組みは各社各様といっていいほど多様だ。先ほど少し触れた近藤正人氏のアートフレンド・グループなどもこの点に関係するいろいろな仕組みが構築されている。これについては<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-5155.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">スモールサンニュース2023年11月号</a>、<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-5186.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">12月号</a>の「対談」で近藤氏が詳しく語っているので、読者諸氏はぜひそれも参考にしてもらいたい。<br />
<br />
<b>大崎：</b>「分裂」と「統合」という視点から企業の発展を見る——この弁証法的な思考法は自社を大きく成長させようと考えている社長さんには欠かせないものですね。今回も興味深いお話、ありがとうございました。</p>








































				
				
			]]></description>
			<category>対談</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-6053.html</guid>
			<pubDate>Tue, 22 Jul 2025 12:00:59 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>遠山教授の中小企業コラム　2025年7月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/column/entry-6054.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「クラフトビールが映し出すもう一つの社会 ─「つくること」の再発見」</h2>









































<!-- テキスト -->

<p>立教大学経済学部教授　遠山恭司氏（中小企業論担当）<br />
</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-center">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/4830d485e1807261f61f13dde725207743a36815918d54359022a30f0db0507a.png" alt="" width="1582" height="831">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p>この10年ほどで、日本でも「クラフトビール」という言葉がすっかり定着しました。駅ビルや商店街の一角に、地元の素材を使った個性豊かなビールを出す小さな醸造所が次々と登場し、わたしたちのビール体験はずいぶんと変わりました。わたしの住む街でも、自動車修理工場の廃業跡がクラフトビールのブリューパブ（ビールを製造して食事も提供）になり、それなりに賑わっています。<br />
<br />
クラフトビールをめぐる動きは、単なる味やデザインの多様化にとどまりません。それは、不確実で不安定な現代において、わたしたちが「どう働き、どう生き、どうつながるか」を問う、もう一つの社会の兆しでもありそうです。このことが大きなスケールで先行しているアメリカを例に考えてみます（図1）。</p>








































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<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/698dbc56cbad0287715ce6dca55ad1da3b8d2fffbb1b671924b02ba793daa3da.png" alt="" width="1358" height="937">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >マイクロブルワリーの大きな問い</h3>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p>一見すると、アメリカでも巨大企業の有名ブランド銘柄ビールが市場を支配している構造が長らく続いています。1980年以降、全米ビール生産量は約2億バレル程度で長らく推移していましたが、最近は減少傾向にあります（図2）。そのようななか、小規模なクラフトビール工房（マイクロブルワリー）が増加し始めたことに社会学者が着目して分析しました。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/24d32e2ef97322dbc028dd5160575595650a0354ef9cad3de45aa7cffb3f0082.png" alt="" width="1362" height="933">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p>大企業が市場の主流を独占すればするほど、逆に「周辺ニーズ」を満たすニッチ市場が空白になります。そこに登場したのが、個性を求める消費者と、それに応えるマイクロブルワリーたちだったというのが結論でした（2000年）。つまり、クラフトビールは単なる趣味の延長ではなく、産業構造そのものの再編の中で必然的に生まれてきた存在といえそうです。<br />
<br />
クラフトとは単に手作業や古風な工芸品、ノスタルジーを意味するのではなく、大量生産やグローバル資本主義に対するもう一つの経済のあり方や、ローカルにあって人の知識や感覚に根ざした持続可能なものづくりの形態と捉え直されつつあるのです。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >新しい地域主義（ネオ・ローカリズム）</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>さらに全米で増殖するクラフトビールについて、地理学者はマイクロブルワリーが地域に根ざしたアイデンティティの構築に果たす役割に注目しました（2014年）。たとえば、地元の山や川の名前を冠したビール、郷土の伝承をラベルに描いたデザイン。こうした表現は単なるブランディングではなく、「ここにしかない価値」を再構築する実践とみなされます。<br />
<br />
それは、「ネオ・ローカリズム」と呼ばれる考え方と結びついています。つまり、グローバル経済のなかで同質化していく世界に抗い、自分たちの場所やつながりを再発見しようとする文化的運動といえます。このような働き方やライフスタイル、価値観への向き合い方は、リーマンショック後のポスト成長社会に、クラフト志向と地域が結びついた局面を描き出しています。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >協力という規範</h3>









































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<p>都市部ではマイクロブルワリーも多く、競合するはずですが、教科書通りの市場競争原理とは様相が異なることを法学者が論じました（2019年）。シアトルの22件にもおよぶ醸造業者へのインタビュー調査から、かれらが機材を貸し借りしたり、新しいレシピを共有したり、一緒にビールイベントを開いたり「日常的に協力し合っている」事実を突き止めました。それは正式な契約などではなく、協力・信頼関係という規範にもとづき、知的所有権や商業倫理のあり方を再定義していると説いています。</p>








































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<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/29e071688dc123b56f12271ef775a21249b184f233a9acc821a85dc8db628f13.png" alt="" width="2209" height="1331">
</div>

































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<!-- テキスト -->

<p>アメリカのことわざ「a rising tide lifts all boats（潮が満ちればすべての船が浮かぶ）」という精神に根ざした、ローカルで協調的な経済文化ではないかと。</p>








































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<h3 >クラフト（つくること）の意味の再発見</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>一見すると、クラフトビール造りは職人のこだわりやユニークな味づくりに見えますが、その背後には経済構造、地域との関係、働き方、倫理、協力、共有の文化といった、多層的な意味が隠れていることを以上3つの研究は示唆しています。クラフトブルワリーは、ローカルであろうとしながら、グローバルかつポスト成長時代の観点から重要な問題提起をしている存在なのかもしれません。<br />
<br />
筆者は日本の地場産業の一部にこの「クラフト思考」の概念を応用しようと考えていますが、米国や欧州諸国の研究ではここで取り上げたクラフトビールを筆頭に、香水製造業、シェフやバーテンダー、はたまた食肉解体業や理髪師といった分野に広がりをみせています。かつてならホワイトカラー職に従事した大卒者らがブルシット・ジョブに見切りを付け、「つくること」を通じて素材や技術、知識、顧客との認知的関わりをもつことに意義を感じて参入者となっています。<br />
<br />
もし次にクラフトビールを手に取る機会があれば、その味や香りの向こうに、「つくること」への誇りや「ともに生きる」経済のヒントが込められていることを、少し思い出してみてください。最後に、わたしは下戸なので、楽しむことができません。</p>









































<!-- テキスト -->

<p><b>【参考文献（取り上げた順）】</b><br />
1 &nbsp; &nbsp;Glenn, C.R., &amp; Swaminathan, A. (2000) Why Microbrewery Movement? Organizational Dynamics Resource Partitioning in the U.S. Brewery Industry, American Journal of Sociology, 106(3).<br />
2 &nbsp; &nbsp;Schnell, S. M., &amp; Reese, J. F. (2014) Microbreweries, Place, and Identity in the United States, in Patterson, M., &amp; Hoalst-Pullen, N.(eds.) “Geography of Beer: Regions, Environment, and Society”, Springer.<br />
3 &nbsp; &nbsp;Said, Z. K. (2019) Craft Beer and the Rising Tide Effect: An Empirical Study of Sharing and Collaboration among Seattle’s Craft Breweries, Lewis &amp; Clark Law Review, 23(1).</p>









































<!-- テキスト -->

<p><b>参考資料</b><br />
参考文献2（書籍）の別の論考に、19世紀末から21世紀におよぶ全米クラフトビール醸造業者数の推移を描いた興味深いイラストがありましたので掲載します。2025年現在、その数は1万件を超えたと巷間言われています。</p>








































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<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/89f19679c3d3d1690d27d8356179dc8d0892c971da342e9bda9962de4118efc7.png" alt="" width="776" height="480">
</div>

































				
				
			]]></description>
			<category>中小企業コラム</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/column/entry-6054.html</guid>
			<pubDate>Tue, 22 Jul 2025 12:00:58 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>インタビュー／景気を読む　2025年7月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6055.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「消費は改善傾向も、トランプ関税の影響深刻化」</h2>









































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<p><div align="right">聞き手　北嶋詩穂（スモールサン事務局）</div></p>









































<!-- テキスト -->

<p>8月1日に予定通り「相互関税」の上乗せが実施されれば、その影響で日本の景気が押し下げられるだろうことは覚悟せざるをえない。それから、これまで値引きで対応していた自動車メーカーもアメリカでの販売価格を引き上げ始めている。そうなるとアメリカでの売れ行きが落ちてくるから、国内の自動車生産も縮小を余儀なくされる可能性がある。…/<b>北嶋</b>　いずれはトランプさんが“chicken out”する可能性は高いけれど、当面は日本の製造業の景気は厳しいし、これからその厳しさが増すことになりそうだということですね。製造業以外についてはどうですか。……(以上、本文より抜粋)</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >トランプが「相互関税」の発動を8月1日まで延期 ! </h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　日本景気の現状についてお話をお聞きする前に、今回もトランプ関税についてお伺いする必要がありそうです。トランプ政権は4月に決定した「相互関税」の発動を3カ月間延期——発動延期の期限を7月9日に設定——したんですが、これを1か月弱再延期して8月1日に発動することにしたと発表しました。高率な関税の発動が1か月弱にしても再延期されたのはよかったのですが、トランプさんは「もうこれ以上延期することはない」と明言しています。果たしてこれからどうなるんでしょうか。</p>








































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<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/large-216c78d3df0bcdfae91b62f4f2abe6c8dfed86885982cbe5da1a7c0af2471688.png" data-rel="SmartPhoto[6055]" data-caption="">
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	</a>
</div>


































<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　表1はその「相互関税」の比率を記したもの。日本の場合は4月に発表されたものよりどういうわけか1%増えてしまっていて、関税率は25%になっている。「相互関税」の基礎部分とされる10％の関税はすでに発動されているので、このままだと8月1日以降の対米輸出品には関税がさらに15%上乗せされることになる。<br />
発動までまだ10日間あるにはあるけど、この短い期間ではたして劇的に日米が合意に達するなんてことがありえるのか。これまで交渉を繰り返したにもかかわらず実質的な進展がなかったのだから、それは難しいだろうと考える方が普通の感覚だよね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　そうですよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　ただ、日本政府も参議院選挙が終わってようやく有権者の目をあまり意識しないで米国との交渉にあたることができるようになったから、アメリカ側にかなり思い切った譲歩案を示してなんらかの合意に漕ぎつける可能性もないわけじゃない。あるいは、これはかなりひねくれた見方だけど、日本政府はもうとっくにアメリカ側に譲歩案を提示していて日米はすでに合意に近いところまで来ているんだけど、選挙への影響を配慮して公表しないでいたという可能性もある。仮にそれが実際だとすれば、10日間という残された期間でスピード合意に達して、関税率の引き下げ、あるいはそこまでいかなくても関税発動の再々延期くらいは実現するかもしれない。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　なるほど。<br />
<br />
<b>山口</b>　いろんなケースを考えることはできるけど、いずれにしてもこれは交渉事だからあれこれ予想してみてもしょうがない。むしろ重要なのは、8月1日にどうなるかということよりも、トランプ政権を取り巻く環境を客観的に分析してもう少し長い目でみて今後どういう展開がありうるかを考えてみることの方が有意義だと思う。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　その際、重要だと思われるポイントは?</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >トランプのタコ(TACO)ぶり</h3>









































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<p><b>山口</b>　やっぱり注目すべきは、最近目立つトランプのタコ(TACO)ぶりだね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　「タコぶり」って、なんだか寿司ネタみたいですが、その「タコ」というのは?<br />
<br />
<b>山口</b>　TACOというのは、「Trump Always &nbsp;Chickens Out」の頭文字をとったもの。トランプは「最初は強気でも、いつも途中で (鶏みたいに)怖気づいてやめちゃう」という意味。たしかに最近はこの言葉がぴったりするような言動が増えてきている。それで、トランプの「タコTACOぶり」が目立っていると言ったんだけど…。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　たとえばどんな言動ですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　そもそも4月9日に「相互関税」を発動しておきながら、その13時間後にそれを急停止して発動を3カ月も延期したというのはその典型だよね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　この時は、トランプさんは何に怖気づいて“chicken out”したんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　金融市場の反応だ。世界中に高率の関税をかけるという政策だから、そんなことをすれば世界経済が急速に冷え込んでしまうと市場関係者は考えた。そのためまず株価が急落した。そこまでは想定内だったんだけど、それに連動してアメリカ国債の価格までも急落しはじめたんだ。ファンドが株価急落で負った損失を補おうとして、手持ちの国債を売り始めたからだ。「銀行は大量の国債を保有しているから、国債価格の暴落で銀行の経営も危うくなるかもしれない。そうなると、金融パニックが起きて大混乱に陥る」——ベッセント財務長官がトランプにこんなことを言ったらしい。トランプはそれに怖気づいて、「じゃあ、やめよう」ということになって、たった13時間で「相互関税」の発動が急停止された。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　まさに“chicken out”ですね。<br />
<br />
<b>山口</b>　それから5月21日に実現した米中合意も典型的なTACOといえる。トランプ政権が中国に課していた145％の関税を、この合意でほとんど何の交渉成果も得られないまま115%も引き下げて30%にしちゃったんだからね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　この時は、何に“怖気づいた”んですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　一言で言えば、中国の強気の姿勢だ。特に決定的だったのは、中国がトランプの高関税に反発して、レアアースの輸出を規制しはじめたこと。アメリカのレアアース輸入の7割は中国からのものだ。レアアースがなかったら半導体がつくれない。半導体がなければ、スマホも自動車も家電製品も軍需品も作れない。トランプが関税によって「アメリカ国内の製造業を元気にするのだ」といくら叫んでも、その意図とは反対にその関税が中国の反発を誘発して結局はアメリカのモノづくりは壊滅的状態に陥ってしまう。そのことに怖気づいて、「関税を引き下げなければ、協議には一切応じない」と言明していた中国に「白旗」を上げて、115%の関税引き下げを実施した。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　たしかにこれも“chicken out”ですね。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >不法移民の強制送還でも「TACOぶり」を発揮</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　ちなみにトランプの「TACOぶり」は、関税関係だけに見られる現象ではないんだ。「鳴り物入り」で強行してきた不法移民の強制送還でも起きている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　えっ、そうなんですか。トランプさんは大統領になってからかなり強引なやり方で不法移民の強制送還を実施してきましたよね。そのため反発が強くなって、6月には全米で反対デモが起きました。それに対してもトランプさんは「一歩も引かないぞ」という感じで、たとえばロサンゼルスのデモに対して州兵を派遣して抑え込むなど「強気の姿勢」を堅持してきました。そしてまた、そういうところをトランプ支持者は「さすがトランプだ」と拍手喝采するという状況だったように思うんですが。<br />
<br />
<b>山口</b>　そのとおりだ。ところが、そのトランプが7月になって農業部門やホテルで働いている不法移民については摘発から除外するという方針を打ち出したんだ。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　不法移民の多くが働いている分野が農業とかホテルなんでしょ。そういう分野の人たちを除外するとなったら、移民排除政策は相当大きく縮小されることになると思うんでが。トランプさん、今度は一体何に“怖気づいた”んですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　業界からの反発だ。米経済政策研究所によると農業労働者のうちの4割が不法移民。ホテルでも従業員のおよそ1割が不法移民だ。ところが、トランプ政権の強権的な排除政策のために、そういう人たちが怖がって職場に来なくなっちゃっている。今農場は収穫期なんだけど、野菜や果物は手つかずのまま放置され、畑で腐り始めている。「いいかげんにしてくれ」と農業経営者の間でトランプへの反発がすごく強まっている。<br />
<br />
<b> 北嶋</b>　そりゃあ怒りますよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　農業関係者にはもともと共和党支持者が多くて、そのうちの多くがトランプ支持だ。そういう人たちを怒らせるのは「ヤバイ」とトランプも思うよね。そこで、「アメリカ人農家が働き手として身元を保証する場合」には、その不法移民を取り締まりの対象から外すとトランプが表明した。その際、ホテル業界へも同様の配慮をするような発言をしている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　やっぱり“chicken out”だ。先生はトランプ流移民排斥政策はいずれ行き詰ると、かねてより指摘されていましたよね。<br />
<br />
<b>山口</b>　今は農業部門とかホテル業界が「除外」対象になっているけど、不法移民が労働者の14%ほどを占めると言われている建設業界でも同様の措置を求める声が強まってくるだろう。仮にそこも「除外」対象にしたら、トランプ政権が構想した移民排斥政策は事実上崩壊してしまいかねない。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　たしかに。<br />
<br />
<b>山口</b>　さらにいうと、この数カ月の強引な強制送還の影響で、新規の移民が合法・非合法を問わず入って来なくなってきている。去年アメリカの人口は前年比300万人増えているのだけど、そのうちのどれくらいの割合が移民流入による増加だと思う。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　2～3割くらいですか?<br />
<br />
<b>山口</b>　いやいや、実は“8割”にあたる280万人が移民による増加だ。移民を本気で排斥してしまったら、アメリカの活力は大きく削がれてしまうのは間違いない。人手不足で物価も上がるだろう。そうなれば、遅かれ早かれ産業界からも国民からも反発も強まる。トランプ流移民排斥政策が今後さらに行き詰まりをみせるのは目に見えているといってもいいんじゃないかな。</p>









































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<h3 >始まった関税転嫁による物価上昇</h3>









































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<p><b>北嶋</b>　これまでのお話を伺っていると、トランプの「TACOぶり」はトランプさんが「弱い」からではなくて、もともと「無理な政策」を強引に推し進めるから、進めれば進めるほど反発が強くなって結局は撤回や修正を余儀なくされることになる——そういうところに本質があるように思えてきます。<br />
<br />
<b>山口</b>　まさにそのとおりだね。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　そうだとすると、8月1日から発動される「相互関税」もはたしていつまで続けられるか、ちょっと怪しい感じがしますね。いずれ修正されて、またまた“chicken out”ということになりかねない気がします。<br />
<br />
<b>山口</b>　僕はそういうことになる可能性が高いと思っているけど、今のところはまだまだトランプはかなり強気だね。EUに対する相互関税も、4月に発表されたものより10%高い30%の関税 を8月1日から課すとしているし、すでに実施している自動車、鉄鋼、アルミに対する50％の分野別課税も新たに「銅」にまで拡大して8月1日から実施するとしている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　トランプさんが強気でいられるのには、何か理由があるんですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　関税政策を強引に推し進めているトランプ政権にとって、一番恐いのは関税の所為で国内物価が上がってアメリカ国民が「いいかげんにしてくれ」と怒り始めること。来年秋には中間選挙もあるし、この怒りが大きくなって選挙に影響が出そうだということになれば、トランプは“chicken out”を余儀なくされる。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　ということは、トランプさんが今も強気姿勢を維持できているのは、まだ物価があまり上がって来てないからだということですか。</p>








































<hr class="clearHidden">





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<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/ea0e8ff838938269010d83a8822a536b674da9dad0e75187f3e0a2d68cbed471.png" alt="" width="2349" height="1436">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>山口</b>　先日6月のアメリカの消費者物価指数が発表されたんだけど、いよいよ「関税の価格転嫁によって物価が上昇する」動きが始まったことを示すものだった。図1をみてもわかるように、5月には0.１％だった前月比上昇率が6月には3倍の0.3％になった。前年同月比で見ても、伸び率は5月の2.4％から2.７%にまで上昇している。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　でも、日本の6月の消費者物価上昇率が年率3.3％ですから、それと比べてもアメリカの物価上昇率の水準は国民が「怒り出す」ほどのレベルではありませんね。<br />
<b><br />
山口</b>　そうなんだ。まさにそのことが、トランプが強気でいられる大きな理由だ。でも、来月以降物価上昇が加速していくことは間違いない。というのは、先月のこのコーナーでも言ったけど、関税前に仕入れた在庫がもはやほぼ枯渇しているし、輸出業者の側が値引きによって関税の影響を抑えようとする動きもいよいよ限界にきているからだ。 </p>








































<hr class="clearHidden">





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<div class="column-image-center">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/246dc1910d29b81c4dc68b235961287788e117fa92fc0c858c32bfdf14d1d8e4.png" alt="" width="500" height="586">
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>図２を見てごらん。日本の自動車メーカーがいかに値引きしてきたか一目瞭然だよね。年初と比較して20％くらいアメリカ向け自動車の価格は下がっている。日本の自動車に対して課された関税が25％だから、その大部分は日本のメーカーの値引きで吸収されたことになる。これでは、アメリカの自動車価格が上がってこないのも当然だ。でも、表２をみてごらん。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/5cc7a622a438d11b643bc75ab95ee1b362120e45915703bd199feac771483f09.png" alt="" width="500" height="625">
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　とうとう日本の自動車メーカーが値上げに踏み切り出していますね。<br />
<br />
<b>山口</b>　この動きは今後じりじりと広がって行くと思われる。さらに、8月からほとんどの輸入品に一斉に相互関税がプラスされる可能性が高いし、多くの部品の材料になっている銅までも50%の関税がかけられる。そうなってくると、企業が関税分を吸収して値上げを抑えるのにも限界がくる。はたしていつまでトランプが強気でいられるか。関税について、トランプが秋、遅くとも年末までに“chicken out”する可能性は高いと思う。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >当面の日本の景気<br />
～消費は改善傾向も、トランプ関税の影響が深刻化～</h3>









































<!-- テキスト -->

<p><b>北嶋</b>　最後になっちゃいましたが、トランプ関税の動向を踏まえて、当面の日本の景気動向についてお話しいただけますか。<br />
<br />
<b>山口</b>　先ほど話したようにトランプは今のところまだ強気だ。8月1日に予定通り「相互関税」の上乗せが実施されれば、その影響で日本の景気が押し下げられるだろうことは覚悟せざるをえない。それから、これまで値引きで対応していた自動車メーカーもアメリカでの販売価格を引き上げ始めている。そうなるとアメリカでの売れ行きが落ちてくるから、国内の自動車生産も縮小を余儀なくされる可能性がある。結果として下請企業の仕事が減って、経営難に陥る中小企業も出てくるかもしれない。さらに言えば、こんな風に先行き不安が増してくると、設備投資を控える傾向が強まる。実際、そういう分野では注文減という形ですでに影響が出てきている。<br />
<br />
<b>北嶋</b>　いずれはトランプさんが“chicken out”する可能性は高いけれど、当面は日本の製造業の景気は厳しいし、これからその厳しさが増すことになりそうだということですね。製造業以外についてはどうですか。<br />
<br />
<b>山口</b>　個人消費を対象にしている内需の分野では、今は少し回復傾向にある。その背後には、春の賃上げの影響が出てきて消費者の「財布のヒモ」が緩んできていることがある。これからボーナスの影響も出てくるから、この傾向は若干強まると予想される。それから、消費者にとって最大の懸念材料だったお米の価格がピークアウトしたことも、消費者心理に影響していると思う。<br />
ただ、トランプ関税の影響で今後日本の景気が悪くなるという見通しから、現在為替市場で円売りが進んで円安傾向が強まっている。円安が進めば、日本の輸入物価が上がり、消費者物価が一段と上がってくる。それが、せっかく回復傾向を示し始めた消費に冷や水をかけてしまう可能性もある。しんどいけど、まだまだ中小企業経営者としては油断できない状況が続く——そう言わざるをえないのが現状だ。</p>









































<!-- テキスト -->

<p><div align="right">———インタビュー2025.7.19<br />
※7/23一部修正</div></p>








































				
				
			]]></description>
			<category>インタビュー　景気を読む！</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6055.html</guid>
			<pubDate>Tue, 22 Jul 2025 12:00:57 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>社長のためのメンタルヘルスニュース2025年7月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/extra/series_mental-health/entry-6056.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「令和6年度 過労死等の労災補償状況」</h2>








































<hr class="clearHidden">





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<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/large-a740e595fbf15fce70fdbc3e70e7737e2f6ee6499779bbeb57fe466dd16d03bf.png" data-rel="SmartPhoto[6056]" data-caption="">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/a740e595fbf15fce70fdbc3e70e7737e2f6ee6499779bbeb57fe466dd16d03bf.png" alt="" width="340" height="340">
	</a>
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>2025年6月、厚生労働省が発表した「令和6年度 過労死等の労災補償状況」によれば、精神障害を理由とする労災の支給決定件数が過去最多の1,055件となりました（※1）。この「1,055件」という数字は、単なる統計ではありません。仕事を理由に心のバランスを崩し、苦しみ悩んだ末に、なんとか声を上げ労災として認められた人たちの数なのです。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >働く現場で、いま何が起きているのか</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>労災認定された精神障害の背景には、さまざまな要因があります。最も多かったのは「上司からのパワハラ（224件）」、続いて「業務内容や量の急な変化（119件）」、そして「お客様からの理不尽なクレーム対応（カスハラ）（108件）」という結果でした（※1）。<br />
<br />
こうした出来事は、どれも職場で「よくある」ものかもしれません。でも、その“日常”が積み重なることで、心の疲れは見えないうちに深まっていきます。一方で、これらの要因は私たちの取り組み次第で改善できる部分でもあるかもしれません。たとえば、上司と部下のコミュニケーションを見直したり、業務設計を柔軟にしたりすることで、職場の風通しは確実に変わります。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >働きすぎは、誰のためにもならない</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>また、長時間労働との関係も見逃せません。支給が認められた事例の中には、1か月あたり100時間以上の時間外労働があったケースもありました。80時間を超える“過労死ライン”を今も越えて働く人が多くいるという現実があります（※1）。<br />
<br />
最近の人手不足はもちろん長時間労働の要因の一つかもしれませんが、それ以外でも「がんばっている人」「仕事ができる人」の所には仕事が集まってきていませんか？そして、その人は責任感が強く、頼まれた仕事をなかなか自分から断ることをしていないということはありませんか？その結果、知らず知らずに一人の人に仕事が集中しすぎ無理をしているのに言い出せず、心身が疲弊しくことになります。<br />
休むことが悪ではない、パフォーマンスを保つために必要なこと──そんな考え方が、これからの企業に求められています。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >若年層を中心に変化しつつある“働き方の価値観”</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>ここ数年、働くことに対する価値観が静かに変化し始めています。特に20〜30代の若い世代では、「自分らしく働きたい」「精神的に無理のない職場で長く働きたい」といった声が、これまで以上に多く聞かれるようになってきました。<br />
<br />
2022年に厚生労働省が実施した「こども・若者の意識と生活に関する調査」では、20代の約6割が「日常的にストレスを感じている」と回答しており、その背景には「仕事の忙しさ」「職場の人間関係」といった要因が挙げられています（※2）。<br />
<br />
一方で、そうしたストレスに対し、「誰かに相談したい」「休息を大切にしたい」と考える傾向も高まっているようです。つまり、働き方に「心のゆとり」や「支え合える環境」を求める声が、少しずつ確実に広がっているのです。このような背景からメンタルヘルスに配慮した職場環境は、安心して働き続けられる場所として評価されやすくなっているといえるでしょう。<br />
<br />
メンタル不調は、見た目にはわかりにくいことが多いです。でも、「最近ちょっと元気がないな」「報連相が減ってきたかも」そんな小さな変化に気づける職場であれば、早めに支えることができます。そのちょっとした変化に気づき、声をかけてあげることで、メンタルヘルス不調を未然に防ぐ、組織全体で支え合う仕組みへと繋がります。それを実現していくのは、決して難しいことではありません。日頃から周囲の人にも目を向けるだけなのです。<br />
<br />
まずは、「最近どう？」「無理してない？」という一言から。<br />
その積み重ねが、心にゆとりを生み、働きやすさや心理的安全を育てていくのです。</p>









































<!-- テキスト -->

<p><b>【出典】</b><br />
※1：厚生労働省「令和6年度 過労死等の労災補償状況」（2025年6月25日公表）<br />
<a href="https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59039.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59039.html</a><br />
<br />
※2：厚生労働省「こども・若者の意識と生活に関する調査報告（令和4年度）<br />
<a href="https://www.cfa.go.jp/resources/research/chilren-attitudes" target="_blank" rel="noopener noreferrer">https://www.cfa.go.jp/resources/research/chilren-attitudes</a></p>








































<hr class="clearHidden">



<!-- テーブル -->
<div class="column-table-">
	<div class="entry-container">
	<table class="table-">
	<tr>
		<td>咲江プロフィール
<div>公認心理士（国家資格）、産業カウンセラー、キャリアコンサルティング2級技能士（国家資格）
</div><div>厚生労働省委託事業　東京産業保健総合支援センター促進員、（社）日本産業カウンセラー協会　認定講師、タッピングタッチインストラクター
</div><div>総合不動産会社、外資系ラグジュアリーブランドで人事総務庶務として、健康診断・給与・人事考課・社会保険・休復職・就業規則・メンタルヘルスなどに16年携わり、その後　独立。
</div><div>現在はカウンセラー、キャリアコンサルタントとして様々な企業でメンタルヘルス・ストレス対策・リラクセーション・コミュニケーションなどの研修や、メンタルヘルスの相談業務、メンタルヘルス制度構築などを行っている。また、小・中学校で不登校児童の支援、震災後に心のケアとして注目を集めているタッピングタッチのインストラクターとしても活動中。
<a href="mailto:sakie_zaki@yahoo.co.jp" target="_blank" rel="noopener noreferrer">sakie_zaki@yahoo.co.jp </a></div></td>
	</tr>
</table>

	</div>
</div>



































				
				
			]]></description>
			<category>社長のためのメンタルヘルスニュース</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/extra/series_mental-health/entry-6056.html</guid>
			<pubDate>Tue, 22 Jul 2025 12:00:56 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>金融マンのひとり言　2025年7月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/extra/series_hitorigoto/entry-6057.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「ゼミ横浜の神髄　～経営者の覚悟～」</h2>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left js_notStyle acms-col-sm-12">
	<a href="https://www.shinx-corp.co.jp/company/profile/" data-caption="">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/9831a9a13004082a178bed8db3ea4f92d7f1a36920e317c9e061654315734a37.png" alt="" width="700" height="378">
	</a>
</div>

































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<p>ゼミ横浜企画で会員の『株式会社シンクスコーポレーション』を訪問しました。<br />
4名で会社を立ち上げ、25年で年商150億円規模まで成長しました。<br />
市場の変化による一時的な落ち込み時期もありますが、今もなお成長を続けています。<br />
その謎に迫るべく、同社関東工場見学とゼミメンバーであり同社前相談役の石坂敬氏（6月退任）からお話を伺いました。<br />
中小企業経営者の神髄に迫ります。</p>








































<hr class="clearHidden">

<!-- テキスト -->

<h3 >市場創造　という着眼点</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>石坂氏は　ビジネスには<br />
<br />
『市場を育成する』<br />
<br />
着眼点が必要であり<br />
<br />
市場を　育て　発展させるために<br />
<br />
顧客の『次の手の手助け』<br />
<br />
ができる事業とは何か　を軸に考え<br />
<br />
『製造業』から『製造加工業』へ<br />
<br />
そして『製造サービス業』という業態へ<br />
<br />
進化　発展してきた<br />
<br />
と言います<br />
<br />
<br />
ピーターFドラッカーは<br />
<br />
企業の目的は『顧客創造』<br />
<br />
ひとつかしかない<br />
<br />
と断言しています<br />
<br />
<br />
顧客の手助けを行うことで<br />
<br />
顧客は成長します<br />
<br />
顧客の業態が発展することで<br />
<br />
新たな　市場が広がり<br />
<br />
それが顧客創造へとつながります</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >適正価格とは納得価格</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>『高品質』『短納期』<br />
<br />
を貫き<br />
<br />
『価格競争からの脱却』　<br />
<br />
を掲げてきた　<br />
と石坂氏は言います<br />
<br />
『短納期』は　顧客の<br />
<br />
『時間』を創造する　ことであり<br />
<br />
そこに『高品質』を付加することで<br />
<br />
『時間価値』になり<br />
<br />
『価値』が見える化し<br />
<br />
顧客は『納得価格』を支払うことになります<br />
<br />
『納得価格』は<br />
<br />
販売単価の増加となり<br />
<br />
新たな設備投資の原資となり<br />
<br />
職員の報酬増にもつながります</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >素材は生き物</h3>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/large-07948db914e046f048468289894632bab56acaff03c30bf26c856e39a61d303d.png" data-rel="SmartPhoto[6057]" data-caption="">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/07948db914e046f048468289894632bab56acaff03c30bf26c856e39a61d303d.png" alt="" width="340" height="256">
	</a>
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>金属は　同じ塊であっても<br />
<br />
使用箇所によって<br />
<br />
性格が異なり<br />
<br />
気温などの外部環境によっても<br />
<br />
変化するため<br />
<br />
素材と　いかに向き合うか<br />
<br />
が大事である　といいます<br />
<br />
切削するのは機械であり<br />
<br />
司るのは　システムです<br />
<br />
素材や環境の変化に向き合うため<br />
<br />
生産設備への的確な投資<br />
<br />
積極的に行ってきた<br />
<br />
といいます<br />
<br />
『設備投資への的確な投資が売り上げを創る』<br />
<br />
という考えに基づかれています<br />
<br />
機械やシステムという　道具の<br />
<br />
最良化を求めるとともに<br />
<br />
その道具を司るのは<br />
<br />
<b>人</b>　であり<br />
<br />
人の最良化を求め<br />
<br />
人への投資も積極的に行った<br />
<br />
と石坂氏は言います<br />
<br />
<br />
機械やシステムが発展しても<br />
<br />
環境変化の　微差は読み取れません<br />
<br />
微差を読み取るのは<br />
<br />
人　であり<br />
<br />
感性です<br />
<br />
感性は経験によって<br />
<br />
育まれます<br />
<br />
生き物の機微を読み取れるのは<br />
<br />
同じ生き物の　人しかできません</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >人事は信頼</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>『いい会社』とは<br />
<br />
『いい人が集まって　いい仕事をする会社』<br />
<br />
であり<br />
<br />
『いい人』とは<br />
<br />
『自立自律し、自身の成長に努力できる人』であり<br />
<br />
『いい会社』とは<br />
<br />
『社会に貢献し続ける会社』であると<br />
<br />
石坂氏は言います<br />
<br />
『いい人』が集まるには<br />
<br />
『いい人』のいる<br />
<br />
組織でなければなりません<br />
<br />
『いい人』を育むには<br />
<br />
『いい人』の定義づけが必要です<br />
<br />
人事評価制度は　『人』をはかる　道具となります<br />
<br />
しかしながら　『制度』は<br />
<br />
あくまでも『道具』であり<br />
<br />
使うのも　使われるのも<br />
<br />
<b>人</b>　であり<br />
<br />
使う側　使われる側によって<br />
<br />
変化し　万人に共通の『正解』は出せません<br />
<br />
<br />
人事評価の目的は<br />
<br />
『信頼関係』の構築であると<br />
<br />
石坂氏は言います<br />
<br />
評価者と被評価者の間に<br />
<br />
信頼関係が生まれれば<br />
<br />
双方に<br />
<br />
『納得感』が生まれ<br />
<br />
納得は『肯定』につながります<br />
<br />
肯定的に　物事を捉えられるようになると<br />
<br />
必然的に　『いい仕事』に取り組むようになり<br />
<br />
『いい仕事』は『いい人』を呼び込みます<br />
<br />
工場で働く『いい人』たちには<br />
<br />
自然の笑顔が溢れていました</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/large-83635d47ec774b51fb1833059305e7da695c11e65a054d25fae5a290a1b75adc.png" data-rel="SmartPhoto[6057]" data-caption="">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/83635d47ec774b51fb1833059305e7da695c11e65a054d25fae5a290a1b75adc.png" alt="" width="340" height="255">
	</a>
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>石坂氏は　6６才となる6月に退任されました<br />
<br />
経営者の仕事は<br />
<br />
『後継者を育成すること』<br />
<br />
後継者が　いないのは<br />
<br />
後継者を　育てていないから<br />
<br />
だと石坂氏は言います<br />
<br />
<br />
後継者問題は<br />
<br />
中小企業の永年の課題です<br />
<br />
組織はゴーイングコンサーン<br />
<br />
継続させる使命が<br />
<br />
あります<br />
<br />
企業がその生命を継続させるには<br />
<br />
流れが必要です<br />
<br />
流れが止まると　淀み<br />
<br />
やがて腐敗してしまいます<br />
<br />
『人』　『もの』　『金』<br />
<br />
が流れることで<br />
<br />
『いい人』『いいもの』『いい金』<br />
<br />
が育まれます<br />
<br />
<br />
石坂氏の語りには<br />
<br />
特別な言葉はありません<br />
<br />
しかし　その言葉は<br />
<br />
強く　心に響いてきます<br />
<br />
そこには<br />
<br />
経営者としての　<br />
<br />
『覚悟』と『矜持』が<br />
<br />
垣間見えます<br />
<br />
<br />
かっこ　いい　経営者は<br />
<br />
いい　経営者を導きます</p>








































<hr class="clearHidden">



<!-- テーブル -->
<div class="column-table-">
	<div class="entry-container">
	<table class="table-">
	<tr>
		<td><div><img src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202309/f3e535314e58334fc1f5cca9488366f5.png" class="alignright" width="200">
川島和仁（かねかす　ガイ）
</div><div>ゼミ横浜プロデューサー
</div><div><br></div><div>東京都内信用金庫で支店長、企画部、融資部などを歴任（勤続30年超）
</div><div>高校卒業後、外食産業・フレンチレストラン勤務の後、大学を経て信用金庫に入庫
</div><div>中小企業経営者向け講演会で山口名誉教授と出会い、金融論を再学習する。
</div><div>2011年10月から『金融マンの独り言』を執筆中。
</div><div>現在は金融機関勤務傍らゼミ横浜プロデューサーとして、『哲学とアート』をテーマに経営者の学びを追究するとともに中小企業と金融機関の在り方を模索してる。</div></td>
	</tr>
</table>

	</div>
</div>



































				
				
			]]></description>
			<category>金融マンのひとり言</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/extra/series_hitorigoto/entry-6057.html</guid>
			<pubDate>Tue, 22 Jul 2025 12:00:55 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>瀧本智恵のシネマ・ノート　2025年7月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/extra/series_takimoto/entry-6058.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >『F1／エフワン』</h2>









































<!-- テキスト -->

<p><h1>何のために走る？</h1></p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >弱小チーム、勝利までの道のり</h3>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/large-7ce209f4bea326509f36ea78455e55d2bc7dc432c4afa2d1696eb7a611c8e6a4.jpg" data-rel="SmartPhoto[6058]" data-caption="">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/7ce209f4bea326509f36ea78455e55d2bc7dc432c4afa2d1696eb7a611c8e6a4.jpg" alt="" width="340" height="255">
	</a>
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>フロリダで「デイトナ24時間レース」を走るソニー・ヘイズ（ブラッド・ピット）。ミニバンを寝床に各地を転々としながらレースに出ては小金を稼ぐ。30年前にクラッシュで大怪我を負い表舞台から去った伝説のドライバーだ。そんな彼を訪ねたのはかつてのチームメイト、今はF1チーム「エイペックス」のオーナー、ルーベン（ハビエル・バルデム）。目下最下位、このままではチーム売却も避けられない。ソニーに助けを求めてきたのだ。<br />
<br />
ロンドンのエイペックス本拠地。突然現れたソニーにチームの面々の反応は冷ややか。自信家の若手ドライバー、ジョシュア・ピアス（ダムソン・イドリス）やテクニカルディレクターのケイト（ケリー・コンドン）の態度は反抗的。だが、ベテランならではのソニーの豊富な経験と知識による的確な助言、その実力。チームは徐々にまとまりを見せ、成績を上げていく。<br />
<br />
しかし順風に思えたのもつかの間、車の改造が違法であるとの警告が届く。改良車を使えなくなったチームは再び低迷。<br />
だがそんなハプニングもチーム一丸となって乗り越え、ついに最終戦アブダビGPの日を迎える。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >ブラッド・ピットの魅力全開</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>記憶に新しい「トップガン マーヴェリック」（22）のジョセフ・コシンスキー監督ら製作スタッフが再集結。F1の全面協力を得、本物のサーキットコースを使って撮影。大迫力の音と映像は映画館で観ないともったいない。そして何よりブラッド・ピットのカッコよさ。酸いも甘いも知り、鷹揚で、人知れず努力を重ね、我が道を行く孤高の男。年齢を重ねてきたブラピならではの説得力。<br />
<br />
腕利きの風来坊がやってきてピンチを救い、また去っていく。あの西部劇、アラン・ラッドの再来だ。疾走するレースカーの爆音に身を任せ、レース展開にハラハラドキドキ。まさにドラマの王道。エンターテインメントの極致。猛暑にはうってつけである。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >憧れを追い続ける</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>それにしても、レースの裏側では膨大な数の人々が働き、ハイテクが導入され莫大なお金が動いていることに改めて驚く。ただ走るだけでなく、チームの勝利のために駆け引きが繰り広げられる。少しでも速く―それはスピードを求めるという純粋な動機だけではなく、様々な欲望や思惑が絡む大いなるビジネスの世界でもあった。<br />
<br />
だからこそ、ソニーだ。「何のために走るの？」「金のためじゃない」「じゃあなぜ？」究極の問い。腐らず、諦めず、責任を果たし、次世代に未来を託した後は自分だけの憧れを追い続ける。孤独が絶対条件。そんなのファンタジー？そうかもしれない。それこそ映画の醍醐味である。もちろん見どころはブラピだけでなく、集団で何かを成し遂げる姿にも胸が熱くなるスポーツ映画。<br />
<br />
レースにクラッシュは付き物だが誰も死ななくてホッとした。　</p>








































<hr class="clearHidden">



<!-- テーブル -->
<div class="column-table-">
	<div class="entry-container">
	<table class="table-">
	<tr>
		<td>評者：瀧本智恵（シネマエンジェル代表）
<div>映画好きな中小企業のおじさんたちが設立した小さな映画会社を譲り受け、個人商店主として独立。奮闘中。デイプロモーター。
</div><div>映画上映会をしませんかを合言葉に「ホーム・スイートホーム」シリーズ、「休暇」BOK袴田事件～命とは」等々フィクションからドキュメンタリーまで、秀作・佳作を非劇場配給。応援よろしくお願いいたします。
</div><div>スモールサン会員、東京中小企業家同友会会員。</div></td>
	</tr>
</table>

	</div>
</div>



































				
				
			]]></description>
			<category>瀧本智恵のシネマノート</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/extra/series_takimoto/entry-6058.html</guid>
			<pubDate>Tue, 22 Jul 2025 12:00:54 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>山口恵里の“現場に行く！”2025年7月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/yamaguchi/entry-6045.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「第６８回：<br />
　松阪市中小企業ハンズオン支援事業　最終報告会レポート」</h2>









































<!-- テキスト -->

<p>皆さん、こんにちは！スモールサン事務局の山口恵里です。<br />
去る5月15日、松阪市が実施する令和6年度中小企業ハンズオン支援事業の最終報告会が行われ、スモールサンも共に支援をさせて頂いた株式会社柳屋奉善の岡一世氏が発表をされました。<br />
<br />
また、同日に開催された令和7年度の支援事業公開審査会では、５事業者の応募からスモールサン・ゼミMATSUSAKAメンバーである株式会社ミツイバウ・マテリアル（代表取締役社長　三井陽介氏）が選出されました！<br />
<br />
そこで今回は、最終報告会と公開審査会のレポートをお届けします！</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >450年の歴史と「御茶席用 老伴」復刻の軌跡</h3>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/large-6c203452d7f3c3d5c7753d84959260420aab1dd21d8d6c27340963073dc78c3f.png" data-rel="SmartPhoto[6045]" data-caption="">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/6c203452d7f3c3d5c7753d84959260420aab1dd21d8d6c27340963073dc78c3f.png" alt="" width="340" height="221">
	</a>
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>天正3年（1575年）創業の柳屋奉善は、三重県松阪市で450年の歴史ある老舗の和菓子屋さん。特に代表銘菓「老伴（おいのとも）」は、天下人の織田信長や豊臣秀吉からも高く評価され、松阪の礎を築いた戦国武将である蒲生氏郷公に献上された由緒を持ち、長年地域に愛されてきました。<br />
<br />
2023年度、同社は松阪市の「中小企業ハンズオン支援事業」に採択され、自社のルーツを改めて見直し、その中核商品である「老伴」の復刻に取り組みました。もともとの「老伴」は、お土産菓子として紅麹と手亡豆を使った現在の製法ではなく、戦国期には献上菓子として当時とても高価だった白小豆や本紅を使用し、味わいも見た目も現在とは異なるものでした。今回の取り組みでは、松阪市の協力のもと古い文献を紐解き、当時の素材や製法に可能な限り忠実に再現するかたちで「御茶席用 老伴」の開発が行われました。<br />
<br />
本紅や白小豆、伊勢米など、当時の製法に近づけるための素材探しは困難を極めましたが、千利休の高弟「利休七哲」にその名を連ねる氏郷公を「戦国茶人」と表現し、その戦国茶人自らが改良に携わったという高級茶菓子としてのこだわり、そういった「物語のあるお菓子」づくりを通して、老伴というブランドの再定義に挑みました。完成した復刻版「御茶席用 老伴」は初釜式で披露されました。なんと京都にある千利休が建てたという国宝「待庵」でのお茶席でも使用され、カラフルな最中から自分の好きな色を選び、客自ら最中に羊羹を乗せて食べるという演出のもと提供されたそうです。店頭販売では、あえて販売期間や数量を限定にし、一期一会の特別な体験性を演出することで、大きな反響がありました。<br />
<br />
岡さんは「長く続いてきたものに意味があると信じるだけでなく、なぜ続いたのか、なぜ今の時代にも通じるのかを伝えることが大切」と語ります。老舗の“伝統のアップデート”ともいえるこの取り組みが、松阪という地域の歴史と未来をつなぐ橋渡し役となるのではないでしょうか。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >地域連携の広がりと海外展開</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>ハンズオン支援を通じて、地域との連携や海外展開への試みにも積極的に踏み出しました。<br />
<br />
まず地域連携の一環として行われたのが、晦日市という柳屋奉善が毎月開催しているマルシェでの限定コラボ商品「さわもなか」の開発。<br />
江戸時代、松阪の商店街は「餅街道」と言われ、伊勢参りの旅人達は様々な名物餅を楽しみ、餅百珍には数々の名物餅がリストアップされています。そんなお伊勢参りで賑わっていた頃のように松阪をもう一度盛り上げたいという構想のもと、「さわ餅」という銘菓を製造している老舗の山作とコラボレート。山作の「さわ餅」と柳屋奉善の「鈴最中」を組み合わせた、限定コラボ商品を開発しました。<br />
当日はあいにくの雨にもかかわらず、多くの来場者が足を運び、予定数30個が即完売。その後20個を追加し、計50個を完売する盛況ぶりを見せました。<br />
<br />
続いて、海外展開では、柴沼醤油インターナショナルの支援を受け、柳屋奉善がトルコ・イスタンブールへ赴いた取り組みが報告されました。2024年は日土国交100周年という記念の年にあたり、現地でのイベントやプロモーション活動に絶好の機会となりました。<br />
視察の一環で訪れたのは、現地の人気寿司チェーン「Sushico」のイベント。ここでは、日本らしい抹茶や柚子に加えて、トルコの食材である無花果（いちじく）と柘榴（ざくろ）を使った羊羹をあわせた老伴を提供しました。特に無花果の味はトルコの人々に馴染み深く、現地来場者から好評を博しました。<br />
その他にも複数の商社を回り、現地市場における輸出展開の課題も浮き彫りになりました。賞味期限が1年未満では扱いが難しいことや、遺伝子組換えに関する検査など、まだまだ同社にはハードルが高い部分があることも分かり、今後は取り組み方も工夫して変えながら挑戦していきたいと語りました。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >今後の課題と展開</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>御茶席用老伴については、現時点では郵送の対応ができていないことから、今後は発送体制を整えることが課題となります。<br />
この課題をクリアすることで、今後は百貨店の銘菓コーナーや京都の茶道関係店舗への販路拡大を目指すことができるようになります。また、地域コラボについても、今後も餅に限らず様々な地域の特産品とのコラボレーションを積極的に行っていくことで、話題性をつくり、同社はもちろん地域のブランド価値を高めていく意向が語られました。<br />
<br />
また、海外展開についても、海外出張の多い日本企業へ向けて、老伴とその発生商品を「日本のお土産の代表」として展開できるようにPRしていきたいと語りました。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >講評と質疑応答を通じた未来への問い</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>成果報告の後には、審査委員による講評や質疑応答が行われました。その一部を抜粋してご紹介したいと思います。<br />
<br />
<b>審査委員</b>「昨年の審査では“あまりわたわたしないように、ちゃんと歴史を他の人にも伝えられるように”というコメントをさせていただきましたが、今年はその歴史をしっかり活かした活動になっていて本当に感心しています。特に、ものづくりの視点から見ても、今回の製品は非常に良い出来だと思います。今の製造ラインでは難しい形だと思うので、人気が出た場合には製造方法や工程を改めて考えてもらえればと思います。」<br />
<br />
<b>審査委員</b>「450年を経て、次の500年に向かっていくタイミングとして、このハンズオン支援は非常に意味のあるものでした。何よりも18代目の意識改革が大きかったと感じます。この1年で、どれほど自分自身が変われたと感じているのか、改めてお聞きしたいです。」<br />
<br />
<b>岡氏</b>「実際、意識が変わってきたという実感は大きくありまして、やはり今回自社の起源や歴史と向き合ったことによって、当社が掲げてきた『柳屋奉善』という社名を自分の中でストンと落とし込めたというのが一番大きな変化かなと思います。柳屋というのは“柳の葉のように時代に順応する”、奉善というのは“善を奉る”という意味があります。社名の意味を改めて考え、これからはお茶の文化やお菓子の意味をもっと真剣に捉えて学び、伝えていきたいと思っています。」<br />
<br />
<b>審査委員</b>「素晴らしいなと思ったのは、やはり老伴の歴史を調べるというところから入れられたこと。この支援の内容が非常に素晴らしいなと思ったんですけども、今回この全ての支援の中で、最も時間をかけて取り組んだのは何だったのでしょうか？」<br />
<br />
<b>岡氏</b>「やはり『御茶席用　老伴』の開発です。まず本紅という素材のことを調べるところから始まり、東京の紅ミュージアムまで足を運び、昔ながらの製法を持つ企業から素材を入手しました。その調査と準備にもかなりの時間が必要で、ハンズオン支援のおかげでじっくり時間を使って取り組むことができたと思います。」<br />
<br />
<b>審査委員</b>「なぜ御社が450年も残ってきたのか。その理由をまだまだ解き明かす必要があると思います。ただ味や食感だけでなく、“なぜこの味が残ったのか”“なぜ続けることができたのか”という本質的な問いに、感覚だけでなく言葉で答えられるようになっていってほしいなと思います。」<br />
<br />
講評と質疑を通じて、老舗の歩みをどう次代に繋げていくか、そしてそれをどう伝え、実行していくかについて多角的な意見が交わされました。</p>









































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<h3 >令和7年度 松阪市ハンズオン支援 <br />
〜建設業の人手不足に挑むミツイバウ・マテリアルの挑戦〜</h3>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/large-d4a9db037342e7ea2d72129cd2422b33870f7279b0a829664433bf241743f3ec.png" data-rel="SmartPhoto[6045]" data-caption="">
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	</a>
</div>


































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<p>さて、同日に公開審査が行われた2025年度松阪市ハンズオン支援事業に選ばれたのは、建築資材の製造・卸を手がける株式会社ミツイバウ・マテリアルでした。同社が掲げたのは「外国人労働者の受け入れ体制整備」を中核に据えた、建設業界における海外人材育成と定着支援の包括的な仕組みづくりです。<br />
<br />
プレゼンでは、10年前に設立された地域の職人団体「安全衛生協力会」に始まり、すでに68社が加盟する地域施工ネットワークが紹介されました。人手不足が深刻化する中、同社は外国人実習生・特定技能者・留学生の雇用と育成に先進的に取り組み、技術教育、日本語教育、保険対応など、現場に即した支援体制を整備してきました。<br />
<br />
実習生への待遇改善や、役職登用制度の整備、日本人社員と同等の待遇導入など、“安い労働力”としてではなく人材の“専門職化”を進めた結果、社員の定着率も向上し、採用も安定して続いているそうです。また、ベトナムに現地法人を設立し、日本で培った技術を現地に還元する循環型の国際人材モデルを目指していることも報告されました。<br />
<br />
プレゼン後の質疑応答では、委員から「全国展開可能なビジネスモデル」として高い関心が示されました。特に「建築現場を支える多国籍人材ネットワーク」の実現性と、それを下支えするマニュアル・教育体制の整備に注目が集まりました。他企業へのノウハウ還元や、外国人雇用に関する仕組みのモデル化といった社会的波及効果への期待も高いです。</p>









































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<h3 >コミュニティと雇用をつなぐ“人材インフラ”へ</h3>








































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	<a href="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/large-079edafa642f94289863ce33a155bab8b73af035ac61d4f535ea035a22c8d207.png" data-rel="SmartPhoto[6045]" data-caption="">
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	</a>
</div>


































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<p>ミツイバウ・マテリアルの挑戦は、単なる人材確保を超えて、地域社会と企業をつなぐ“人材インフラ”構築の取り組みでもあります。<br />
<br />
社長は「外国人雇用の実態は、まだ多くの中小企業がノウハウ不足で足踏みしている」と指摘。だからこそ、同社が率先して実績を積み上げることで、地域に“雇用の自信”を伝播させたいと語りました。<br />
<br />
支援の具体的な展開としては、①職人と建材を統合した施工チームのモデル化、②ベトナムでの職業訓練校・工場建設構想、③多国籍人材の社内マネジメント支援制度の整備、④留学生の新卒採用とキャリア定着支援、などが挙げられます。<br />
<br />
「社員面談を通じて“毎年ひとつ、自分に宣言を課す”という制度も導入した」と社長は語りました。社員一人ひとりが自発的に学び、成長できる仕組みが、組織の持続力を高めている。その結果、社員紹介による入社が増加し、直近3年の定着率は100%を維持しているといいます。<br />
審査委員長・西村氏は、「日本の建設業界における人材モデルの転換点になる可能性がある」「上場を見据えるレベルの挑戦だ」と評価され、今後の展開に大きな期待を寄せられました。<br />
<br />
そこで次回の別刊ニュースでは、ミツイバウ・マテリアル代表取締役社長の三井陽介さんに取材し、同社の人材育成・人材活用の取り組みについて詳しく取り上げたいと思います！</p>








































				
				
			]]></description>
			<category>山口恵里の”現場に行く！”</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/yamaguchi/entry-6045.html</guid>
			<pubDate>Mon, 07 Jul 2025 12:00:59 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>知っとこNEWS・2025年7月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/know_news/entry-6044.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



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<p>メディアが流す情報から「中小企業に関わるニュース」を選び出し、スモールサンで若干のコメントを付して紹介するコーナー。中小企業経営者であれば、せめてこれくらいのニュースは「知っておこう!」という意味を込めて、このコーナーを「知っとこニュース」と名づけました。<br />
　<br />
今月は下記のニュースです。</p>









































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<h2 >日本車の米国販売価格引き上げへ<br />
～関税の影響は7月から本格化!?～</h2>









































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<p>6月号スモールサンニュースの<a href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/interview/entry-6036.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「景気を読む」</a>で、私は以下のように述べていた。</p>









































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<div class="entry-container"><blockquote>関税分を上乗せして販売価格を高くすることで消費者の購買意欲を削いでしまうことが怖い。「関税分は自社の損失として飲み込んで、しばらく様子を見ていよう」――少なくとも5月時点では、多くの企業がそういう段階だったんじゃないかと考えられる。…でも、これも「いつまでも」というわけにはいかないから、やがては企業も漸次価格転嫁を進めていかざるをえなくなる。そうなれば消費者物価も上がり始めるだろうけど、それがいつになるか、言いかえると企業がいつまで耐えられるかはまだはっきりとはわからない。</blockquote></div>









































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<p>下記の記事はまさにその漸次的な「価格転嫁」を7月から始動すると、多くの日本の自動車メーカーが決定したことを報じたものである。今後、こうして生じる物価上昇によってトランプ政権に政策変更を迫るアメリカ国民からの圧力が高まっていくことを期待したい。　</p>









































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<p><div align="right">2025.7.2.山口義行筆</div></p>









































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<div class="entry-container"><blockquote><h3>日本車メーカー、関税コスト吸収限界　6社中4社が米で値上げ表明</h3>日本経済新聞2025.7.2<br />
<br />
トランプ米政権が4月に発動した自動車に対する25%の追加関税によって、日本車メーカーが厳しい状況に置かれている。関税発動後も米国での価格を維持してきたが限界を迎え、主要6社のうち4社が値上げ方針を表明した。関税率引き下げを巡る日米交渉も暗礁に乗り上げている。販売減が懸念されるなか、現地生産拡大などの対策も求められている。<br />
<br />
<h4>トヨタ、7月から値上げへ</h4><br />
<img src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/e2df6377a98cf5ad6bff95e2b3c7fc0a5ddd62f3eddae2300f5c7a5e5e669485.png" class="alignright" width="300">トヨタ自動車は7月1日から米国で車両販売価格を平均270ドル（約4万円）引き上げた。関税発動以降、米国で他社による値上げ表明が相次ぐなか「競合他社の相次ぐ値上げの発表や市場動向などを踏まえて判断した」と説明している。<br />
<br />
日本勢は関税発動後もしばらくは価格を据え置いてきた。だがトヨタ、SUBARU（スバル）、三菱自動車が既に値上げをし、マツダも値上げを検討すると表明した。関税や物価上昇などの市場環境を踏まえ、主要6社のうち4社が値上げ方針を表明したことになる。<br />
<br />
<h4>車大手がコスト吸収も限界</h4><br />
日本勢が相次いで値上げを決めたのは関税で上昇するコストを企業努力だけでは吸収できなくなっているためだ。<br />
財務省によると日本の米国向け自動車輸出単価は5月に前年同月比で2割下がった。日本勢は米国市場での販売価格を維持するため関税コストを日本側で吸収してきた。<br />
<br />
<img src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/50d7473c5597740018f1a1c3847cecb3cdea83cb1638eafb0c6828998bae8c70.png" class="alignright" width="300">日本の自動車メーカーと取引が多いNIPPON EXPRESSホールディングス（HD）米国法人の石中康平氏は「6月中旬時点で日本発米国向け貨物は4〜5月と比べて減っていない」と話す。日本でしか生産できない製品も多く、コストがかかっても輸送継続を優先している企業が多いためとみる。<br />
<br />
供給網を分解すると、体力のある車メーカー大手がコストを吸収している構図がさらに見えてくる。素材や部品など取引先の多くが既に値上げを表明しているためだ。<br />
<br />
DICは6月出荷分から米国で生産する顔料を値上げした。顔料は自動車塗装などにも使う。中国などから輸入する原材料が値上がりし、基本料金と別に追加料金「サーチャージ」を適用した。産業機器を手掛ける安川電機もサーチャージを適用している。<br />
<br />
自動車メーカーの取引先の裾野は広い。取引先への影響を最小限に抑えるため車大手がコストを吸収してきた。しかし、関税が長引く中でこの構図も限界を迎えている。<br />
<br />
<h4>米新車販売は鈍化　値上げも「続かず」</h4><br />
<img src="https://www.smallsun.jp/archives/002/202507/d525acd1505baf9faea08a63466e401cc913674fdc754ec4433d6533fe968ab4.png" class="alignright" width="300">各社とも値上げをせざるを得なくなってきているが、一方で価格引き上げは販売にマイナスになりかねない。既に関税前の駆け込み需要で増えていた新車販売は鈍化している。トヨタなど日本車4社が1日発表した6月の米新車販売台数は前年同月比2%減り、4カ月ぶりのマイナスだった。<br />
<br />
関税発動前に輸入した在庫は底を突きつつある。米調査会社コックス・オートモーティブによると5月の米新車在庫は247万台と前年同月比で12%減った。<br />
<br />
短期的には値上げでコスト上昇を乗り切るが「持続的な取り組みではない」（日系車大手）のも現実だ。日米関税交渉は難航ぎみでトランプ政権が日本だけ自動車関税を免除する可能性も現時点では低い。<br />
<br />
<h4>スバルなど現地生産拡大　構造見直しへ</h4><br />
関税が当面続くことを見据え、長期戦略として各社は現地生産を増やすなどコスト構造を抜本的に見直す必要が出てくる。米国販売車の半分を日本から輸入するスバルは今後、主力車「フォレスター」の米国生産を増やす。米インディアナ州にあるスバルの北米唯一の完成車工場では増産を見据えた体制構築が進む。<br />
<br />
マツダも高関税政策の影響を和らげるため、米国工場の稼働率を高めている。5月から米アラバマ州の工場ではカナダ向けの生産を停止し、米国向け生産に切り替えた。トヨタも米国の生産体制は長期的に現地化を進める方針だ。</blockquote></div>








































				
				
			]]></description>
			<category>知っとこNews</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/other/know_news/entry-6044.html</guid>
			<pubDate>Mon, 07 Jul 2025 12:00:58 +0900</pubDate>
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