<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<rss xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom" xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/" version="2.0" xml:lang="ja">
	<channel>
		<title>スモールサンニュース</title>
		<link>http://www.smallsun.jp/smallsun_news/</link>
		<atom:link href="https://www.smallsun.jp/smallsun_news/rss2.xml/2010/09/" rel="self" type="application/rss+xml" />
		<description></description>
		<language>ja</language>
		<copyright>Copyright (C) 2026 スモールサンニュース All rights reserved.</copyright>
		<lastBuildDate>Thu, 31 Jan 2019 00:41:26 +0900</lastBuildDate>
		<generator>a-blog cms</generator>
		<docs>http://blogs.law.harvard.edu/tech/rss</docs>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>巻頭対談   2010年9月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-2155.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<p><h2>巨象インド経済に目を向けろ！<br />
～病院チェーン経営者が見るインド経済の今後～</h2>C.SREETHAR氏　Apollo Hospitals Enterprise Limited、<br />
ChiefOperating Officer（最高執行責任者）<br />
<br />
聞き手　スモールサン海外進出担当プロデューサー　上原正之（エーアイエスビージャパン株式会社　代表取締役）</p>









































<!-- テキスト -->

<p>「寿司やてんぷらなど、みんな日本の食文化に興味がありますが、何せまだそのような店はほとんどありません」。「インドは間違いなく巨大市場になるでしょう。早く参入し、根気よく商売をしていれば必ず、日本企業の良さをインド人たちが認めると思います」――<br />
<br />
　こう語るのは、インド国内に50以上もの病院を擁する、アジア最大の病院チェーングループ・アポロホスピタルの経営者、スリーサー（SREETHAR）氏である。<br />
<br />
　国際復興開発銀行（世界銀行）は2010年のインド経済の成長率を8%と予測し、中国の7.7%を上回ると発表している。大きな変化を遂げようとしているインド、その実態はあまり多くの人には知られていない。中国経済の息切れが見え隠れする中、インド経済の実態を知っておくことは、中長期的に見て、日本の中小企業にとって大切であることは間違いない。<br />
<br />
　そこで今回は、スリーサー氏からインド経済の現状や今後についてお話を伺い、併せて日本の中小企業へのメッセージをいただくことにした。聞き手は、8月からスモールサン・プロデューサーに仲間入りした上原正之氏である。上原氏は、9月から活動を開始する「スモールサンゼミ海外進出研究会」の担当プロデューサーでもある。</p>









































<!-- テキスト -->

<h4 >以下対談</h4>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/201812/e9106826e63e586ef9dee52e5824dd5e.png" alt="" width="250" height="235">
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>上原　今回は、インドの有望産業セクターである医療産業の経営者として活躍するスリーサーさんから、インド経済の現状や、今後についてお話していただきたいと思います。また、日本の中小企業のビジネスチャンスについてもご意見を頂きます。<br />
<br />
スリーサー　よろしくお願いします。<br />
<br />
上原　早速ですが、今、インドでは「メディカルツーリズム」と呼ばれる、外国人の治療目的の訪問・滞在が大変伸びているようですね。<br />
<br />
スリーサー　そうです。インド経済のけん引役と呼ばれているのは、IT（情報技術）産業や製薬産業と一般的に言われますが、医療産業市場はここ数年で大変伸びています。2004年には15万人程度だった治療目的の外国人訪問者数が、2010年には100万人を超えると言われています。市場の規模としては2000億円程度でしょうか。<br />
<br />
上原　そんなに多くの外国人が治療目的だけでインドを訪れているとは、驚きです。<br />
<br />
スリーサー　そうでしょう。つい数年前までは無料で診療が受けられる公立病院が主でしたが、ここ数年で、うち（アポロ・ホスピタルチェーン）のような高度医療を提供する私立病院が爆発的に増えました。インド政府も医療ビザの発給の大幅緩和を通じて、外国人のインド訪問・滞在を後押しする政策を次々と打ち出しています。<br />
<br />
上原　日本ではあまりインドで手術をしたとか聞きませんが、どのような国から訪れているのですか？<br />
<br />
スリーサー　英語圏のアメリカやイギリスはもちろん、中東やアフリカなど、さまざまなところから来られています。患者の10％は外国人で占められています。今後はもっと増えていくでしょう。<br />
</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >人口の半分は25歳以下の若年層</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>上原　日本も高齢化社会の到来によって、医療産業は成長産業と言われています。インドも高齢化社会の到来など、医療市場が成長する素地があったのでしょうか？<br />
<br />
スリーサー　日本と大きく異なるのは、インドの約13億人と呼ばれる人口の半分は、25歳以下の若年層です。今後も人口は成長し続け、2025年ころには中国を抜いて世界一の人口を達成すると言われています。当分、高齢化社会とは無縁ですよ。<br />
<br />
上原　すごいですね。確かに中国は一人っ子政策を打ち出していますから、そのうち人口構造が変わるとは思っていましたが、あと15年で中国の人口を追い抜いてしまうのですね。<br />
<br />
スリーサー　若くて豊富な労働力がある、これは間違いなくインドの最大の強みです。先ほど冒頭に話があったメディカルツーリズムもそうです。日本では医師不足が言われているようですが、ここでは、先進国の4分の1程度の費用で同等、もしくはそれ以上のサービスを受けることが可能です。<br />
<br />
上原　低コストで同等以上のサービスが手に入る。アメリカがコールセンターをインドに集約したのもそういう観点からでしょうね。<br />
<br />
スリーサー　そうです。いわゆるBPO（Business ProcessOutsourcing）と呼ばれる、IT分野のアウトソーシング事業がインドに集中している理由もその通りです。バンガロールでは、欧米のIT企業のコールセンターが乱立しており、インドの工科大学などの卒業生がこぞって就職をしています。<br />
<br />
上原　日本はアウトソースを海外に出す側です。<br />
<br />
スリーサー　2020年、米国や欧州、日本などが深刻な労働力不足に悩まされるといわれていますが、インドはその時には労働力の輸出国となっていると思います。余剰労働力が数千万になるとも言われています。成長する素地があっても、労働力が無ければ成長はできません。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >爆発的に増える“中間所得層”</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>原　ところで、先ほど病院の入り口で入院料金表を見かけたのですが、思ったより入院費用が高いですよね。<br />
<br />
スリーサー　例えばうちの病院VIPルーム（個室）は1泊15,000ルピー（≒3万円）以上しますが、このような部屋は主に外国人が予約します。では普通の入院施設ではというと、１泊3000ルピー～5000ルピー（≒6千円～１万円）くらいはしますが、このような病室を利用するニューリッチと呼ばれる人が増えています。<br />
<br />
上原　その入院費用だけを聞くと、なんだか日本とそう大差無いですね。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/201812/5522681171de5a2871fe6250bbd6beb0.png" alt="" width="250" height="188">
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>スリーサー　そうでしょう。日本と違うのは国民皆保険制度が無いことですから、負担額はそれ以上かも知れません。各自がそれぞれ個人の所得に合わせて保険に加盟し、それによって通院できる病院が異なるという、アメリカと同じような制度が適用されています。<br />
<br />
上原　なるほど。所得によってかかることができる病院が異なるのですね。<br />
<br />
スリーサー　その通りです。裕福な人は設備の整った病院で受けられるのです。<br />
<br />
上原　インドで1泊3000ルピー（≒6千円）を払える人がいるのは、正直、ピンと来ていません。<br />
<br />
スリーサー　もともとは日給が1ドル以下の貧困層が、全人口の40％弱を占めていました。その人たちの所得がどんどん上昇しています。特に大都市部では顕著です。都市部では仕事の幅が広がり、大学を卒業した若者を中心に、所得レベルの高い仕事に就けるチャンスが延びています。<br />
<br />
上原　中間所得層というのは年収いくらくらいを指すのでしょうか？<br />
<br />
スリーサー　一般的に言われているのは、年収が10万～30万ルピー（≒20万円～60万円）といわれています。この年収層がどんどん拡大しています。車の販売が好調なのも、このような中間所得層がどんどん増え、銀行がこのような中間所得層にローンを貸し出すようになったからです。今後もますます増えていくことが見込まれます。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/201812/d1c95926b79acf0e797774bb797e63f8.png" alt="" width="250" height="188">
</div>


































<!-- テキスト -->

<h3 >インド人の知的パワー</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>上原　IT長者と呼ばれる高所得者層も生まれていると聞きます。<br />
<br />
スリーサー　もともとインドではカースト制度があり、生まれた身分によって就ける職業が決まっていました。IT産業はそのような枠にはとらわれず、優秀でさえあれば、誰でも従事することができます。<br />
<br />
上原　なるほど。IT産業のように新しい産業が育ってきて、古い制度に関係なく優秀な人たちが働き始めると爆発的な成長をする可能性を秘めているわけですね。<br />
<br />
スリーサー　その通りです。結局のところ、IT産業のような業態に就職するにも大学に通わなければならないので、それ相応の所得層の人たちが、高等教育を受けてより所得の高い仕事に就けるようになった、ということです。<br />
<br />
上原　公用語が英語であることも、IT産業のようにアメリカが先端を走る分野では有効に作用しますよね。<br />
<br />
スリーサー　インドは多民族国家です。23の地方言語が存在します。ヒンディー語も公用語として使われますが、教育はもっぱら英語です。特に最近、南部（ムンバイ、バンガロール、チェンナイ）の大都市では英語のほうが通じるほどです。<br />
<br />
上原　英語教育というのは、いつから始まったのでしょうか。<br />
<br />
スリーサー　1830年代に当時の植民地支配をしていたイギリスが英語教育法を施行しました。その結果、英語で教育を行う公立学校が増え、大学にまでそのような流れが普及しました。<br />
<br />
上原　180年間英語との関わりがあるのですから、層が厚いですよね。<br />
<br />
スリーサー　1947年のインド独立後、1950年に英語が正式に公用語として認められました。もともとは多民族国家だったので、民族間の争いが絶えず、お互いに敵国の言語を公用語とすることには抵抗があったのです。<br />
<br />
上原　そこで英語が接着剤のような役割をしたわけですね。<br />
<br />
スリーサー　その通りです。また、英語が公用語になった結果、アメリカやイギリスなど、英語圏で教育を受けるインド人たちを多く輩出しました。例えば、アメリカで医師登録されている数の約30%がインド人です。<br />
<br />
上原　30％とはすごいですね。<br />
<br />
スリーサー　アメリカやイギリスで教育を受けるために積極的に留学をして、先端の技術を学んで帰国し、外国人やインドの高所得者を相手にする私立病院に就職をするというのが、大きな流れになりつつあります。今後もその流れは続いていくでしょう。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >インフラ未整備がインド経済のアキレス腱</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>上原　滞在中インターネットの通信インフラがまだまだ未整備だと感じました。ホテルでも接続が安定しないので、正直、不便さを感じました。<br />
<br />
スリーサー　実はインドはIT立国というイメージが強いですが、インターネット人口は5000万人程度にすぎないと言われています。人口の約4%といったところです。<br />
<br />
上原　先進国は80％以上というデータがあるのでまさにこれからですね。<br />
<br />
スリーサー　そうです。もともと数字などに強い国ですから、インフラが整備され、所得があがれば一気にパソコンが普及して、爆発的に利用者が増えるかも知れません。<br />
<br />
上原　道路もまだまだ未整備ですよね。<br />
<br />
スリーサー　そこがインドの成長のアキレス腱であることは間違いありません。インドでは、90年代から民間に設備投資が解放されましたが、資金調達先は銀行などに依存しています。金融市場がまだまだ未発達で、債券市場などインフラ投資のための資金調達手段がまだ少ないのが現状です。<br />
<br />
上原　なるほど。<br />
<br />
スリーサー　銀行の規模もほかの東アジア諸国と比較すると小さいです。株式市場はそれなりの規模となっていますが、やはり長期のインフラ投資となると、銀行部門や社債市場などの発展が不可欠です。<br />
</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >親日国インド</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>上原　街中を移動中に眺めていると、スズキやホンダ、トヨタなど日本車がとても多いですね。<br />
<br />
スリーサー　韓国のヒュンダイも走っていますが、圧倒的に日本車です。特にスズキのSWIFTを新車で買うのが、今やインド人のステータスです。<br />
※スズキSWIFT 　<a href="http://www.suzuki.co.jp/car/swift/">http://www.suzuki.co.jp/car/swift/</a><br />
<br />
上原　なぜ、ヒュンダイより日本車なのでしょうか。<br />
<br />
スリーサー　インドの自動車会社に次いで現地生産をしたのがスズキでした。スズキは現地で生産することで、インド人でも買える価格で自動車を提供しました。性能も抜群ですので、ヒュンダイとは違い、中古市場で転売する時も高く売ることができます。みんな日本車を買うために頑張って働いています。<br />
<br />
上原　日本の食品なんかはどうでしょう？<br />
<br />
スリーサー　インドでは今、日本茶ブームです。<br />
<br />
上原　インドといえば、紅茶というイメージがありますが。<br />
<br />
スリーサー　その通りですが、私を含めて健康志向の人たちの間では、緑茶がはやっています。ただ、実際にインドのスーパーで買えるのは、リプトンの紅茶のティーパックですが（笑）。<br />
<br />
上原　購買意欲のある層が存在するのに、日本商品がないということですね。<br />
<br />
スリーサー　そうです。寿司やてんぷらなど、みんな日本の食文化に興味がありますが、何せまだそのような店はほとんどありません。まさにこれからの市場だと思いますので、日本企業はチャンスがあると思います。</p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >とにかく最初に市場に入ること</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>上原　インドで商売を始めるコツは何かありますか？<br />
<br />
スリーサー　とにかく最初に市場に入ることです。<br />
<br />
上原　スズキが分かりやすい事例ですね。<br />
<br />
スリーサー　そうです。スズキは1982年から国営企業のマルチ・ウドヨグと合弁企業を開始し、インドで生産を始めました。現在のマーケットシェアは55％以上といわれます。<br />
<br />
上原　最初に入ったからこそ実現できた、マーケットシェアですね。<br />
<br />
スリーサー　パソコンであればインドではHP（ヒューレットパッカード）がメジャーなシェアを取っています。多くの先進国では、このような状況は珍しいと思います。<br />
<br />
上原　確かにそうですね。<br />
<br />
スリーサー　日本の会社の商品は品質が高いですから、市場に入れればチャンスは絶対あります。日本のエレクトロニクス産業は、韓国企業に比べて出遅れていますので、もったいないと思います。<br />
<br />
上原　確かにそうかも知れません。中国に進出している日本企業が2万社あるのですが、それに比べてインドに出ているのは、300社にも満たないんです。<br />
<br />
スリーサー　そんなに違うんですか、驚きです。<br />
<br />
上原　中国では既に過当競争状態にあるとみているので、僕はインドがチャンスだと思っています。私がムンバイに自社の支店をつくったのも、もっとインドを日本の中堅・中小企業の皆さまに身近に感じてほしい、という思いからです。<br />
<br />
スリーサー　それは楽しみですね。日本はユニークな技術、サービスの宝庫と聞きます。これから豊かになるインドは間違いなく巨大市場になるでしょう。早く参入し、根気よく商売をしていれば必ず、日本企業の良さをインド人たちが認めると思います。<br />
<br />
上原　インドは法律が難解だったり、税務上の不透明さがあったりなかなか日本企業にとってはハードルが高いですが、もっと日本企業がインド市場に目を向ける必要があるということですね。今日は貴重な時間有り難うございました。<br />
<br />
スリーサー　こちらこそ、有り難うございました。</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/201812/29fda59534b37a4db73ea065571b343f.png" alt="" width="150" height="130">
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>C.SREETHAR（C・スリーサー）<br />
<br />
アジア最大の病院チェーングループであるアポロホスピタルエンタープライズ（ApolloHospital Enterprise Limited）のCOO（最高執行責任者）を務める。主管掌は薬局部門で、インド国内に1200以上もの薬局チェーンの経営を行っている。 </p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/201812/06db888124359483c092fbaa9c3d93a2.png" alt="" width="150" height="130">
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>C.SREETHAR（C・スリーサー）<br />
<br />
アジア最大の病院チェーングループであるアポロホスピタルエンタープライズ（ApolloHospital Enterprise Limited）のCOO（最高執行責任者）を務める。主管掌は薬局部門で、インド国内に1200以上もの薬局チェーンの経営を行っている。 </p>








































				
				
			]]></description>
			<category>対談</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-2155.html</guid>
			<pubDate>Mon, 20 Sep 2010 18:33:32 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>コラム「山口義行のコレが言いたい」2010年9月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/ronkou/entry-2151.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



<!-- テキスト -->

<h2 >「民意」「世論」「市場の声」って何？<br />
～マスコミが振りかざす言葉の危うさ～ </h2>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-4">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/201901/a1d352a0983c89c1d5452d17e3003cef.jpg" alt="" width="220" height="165">
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>「民意」って何？「世論」って何？「市場の声」って何？――最近の新聞を読んでいると、こんな「つっこみ」を入れたくなるような記事をよく見かける。少々へそが曲がっているのかもしれないが、私はマスコミがこんな言葉を振りかざすたびに、「本当なの？」と、その正当性を疑ってみたくなる。 </p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >朝日新聞「あいた口がふさがらない」社説への疑問 &nbsp;</h3>









































<!-- テキスト -->

<p>　例えば、「小沢氏出馬へ――あいた口がふさがらない」と題した8月27日付朝日新聞の社説。 <br />
<br />
　社説執筆者が「あいた口がふさがらない」と感じたのは、まだ政治資金規正法違反事件が「決着」していないにもかかわらず、小沢一郎氏が民主党代表選に立候補したからだという。しかし、一つの事件について、そもそもどの時点をもって、「決着」と判断すべきかは、国民の間でも意見が分かれてしかるべきものである。 <br />
<br />
　検察特捜部が大掛かりな強制捜査をし、関係者を次々に調べ上げて、それでも「不起訴」の結論を出したのだから、この時点で事件は「決着した」と判断すべきだ――小沢氏のこの主張は、果たして「あいた口がふさがらない」ほどに正当性を欠いたものなのだろうか。 <br />
<br />
　例えば、電車内でチカン行為をはたらいたのではないかと、あなたが警察に疑いを掛けられたとしよう。その後、警察は徹底的に取り調べたが、結局証拠はでてこない。あなたは「不起訴」になったとする。 <br />
<br />
　そこで、この問題は「すでに決着した」と判断して、あなたは休んでいた会社への通勤を再開した。ところが、「まだ『怪しい』と疑っている人もいるのに、のうのうと会社に出て来るなんて、『あいた口がふさがらない』」と仲間から非難される。会社はその非難の声に配慮して、職場復帰を認めようとしない。こんなことになったら、あなたはどう思うだろうか。「これは人権侵害だ、捜査を経て『不起訴』になったのだから、もう『決着』ずみだ」と主張するに違いない。 <br />
<br />
　会社はあなたの説明不足を責める。「職場復帰したかったら、仲間に対し身の潔白をもっと説明すべきだ」と。しかし、説明したらといって、「怪しい」と思っている人がゼロになるとは限らない。ゼロにならなければ、会社に出てきちゃいけないというのは、ちょっとひどすぎる。――小沢氏が「出馬するのはけしからん」と言っているのは、これと同じではないか。そう考える国民がいてもおかしくないはずである。 <br />
<br />
　ところが、朝日新聞は、「どうしてここまで民意とかけはなれたことができるのか。多くの国民が、あぜんとしているに違いない」と断じるのである。 </p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >「世論調査」とは、マスコミの影響力を確認するための調査？ </h3>









































<!-- テキスト -->

<p>　そもそも選挙に出馬すべきかどうかということを、第三者が「民意」を「代表」してアレコレ批判すること自体がおかしい。なぜなら、その「民意」を確かめるために選挙があるのだからである。もし出馬が「民意」に沿うものでなければ、その候補者は選挙で負けることになる。それが民主主義である。朝日新聞が断ずることではない。 <br />
<br />
「選挙なんかしなくても、民意は分かっている」――朝日新聞の論説員たちはそう考えたのかもしれない。では、彼らはどうやって「民意」を知ったのか。「世論調査」だろうか。しかし、今や「世論調査」は、「マスコミの影響力を確認するための調査」と化している。 <br />
<br />
　マスコミがある方向性をもった記事を連日流す。その後しばらくして、「世論調査」を実施すれば、過半が同様の方向性をもった回答になる。当たり前である。しかも、そういう結果を誘導するかのような質問の仕方をすれば、なおさらである。 <br />
<br />
「小沢氏出馬はけしからん」というトーンで記事を流しつづけ、しばらくして、「小沢氏の出馬は納得できるか」と読者に問う。当然のこととして、「納得できない」という答えが大半になる。すると今度は、その「調査」結果をもって、マスコミは「これが民意だ」と主張する。 <br />
<br />
　実際、9月6日付朝日新聞は「世論調査」の結果を、「小沢氏出馬『納得できぬ』75％」と見出しをつけて、「そら見よ！」とばかりに誇らしげに報じている。しかも、この問いは、「（小沢）氏が自らの政治資金問題で幹事長を辞任したことを紹介した上で尋ねた」そうである。これでは、尋ねる前に答えは「読めている」と言ってよい。 <br />
<br />
「なんだか茶番に見えてしまう」と言ったら、言いすぎだろうか。いずれにしても、「茶番」になりかねないことを十分に念頭に置いて、論説員たちは「民意」とか「世論」とかといった言葉を慎重に使うべきである。そういう謙虚な姿勢こそが、マスコミの健全さを維持させるのである。（ちなみに私は、民主党代表選で小沢氏を支持すべきだなどといっているのではない。マスコミの姿勢を論じているにすぎない。誤解のないように。） </p>









































<!-- テキスト -->

<h3 >「市場の声を聞け！」の危うさ </h3>









































<!-- テキスト -->

<p>　日本経済新聞などの経済紙に登場する「市場の声」という言葉、これにも同様の「危うさ」を感じる。例えば、政府や日銀にある政策の実施を要望する際、論説員たちは、「これが市場の声だ」とばかりに正当性を振りかざす。しかし、その「市場の声」とは一体誰の声なのか。さっぱりわからない。 <br />
<br />
「市場」ではさまざまな投機が横行している。とすれば、「市場の声を聞け」とは、「投機筋の要望に従え」と言っているのと同じになるが、それでいいのか。 <br />
<br />
　金利、株価、為替相場などの上がり下がりを、「市場の声」と称すること自体は理解できるが、その相場変動はさまざまな要因を反映しており、その主因をどう理解するかは論者によってまちまちである。「市場の声」というだけでは、まったくわからない。ましてや、経済学でいう「市場の失敗」はいつでも起きていることである。「市場の声」という言葉で、自己の主張の正当性を裏付けたかのような気持ちでいること自体、大いに問題である。<br />
<br />
　マスコミで「民意」「世論」「市場の声」という言葉を見かけたら、要警戒！　私たちはちょっと立ち止まって、その正当性についてきちんと考えてみることが必要なようである。 <br />
<br />
<br />
2010.9.6執筆</p>








































<hr class="clearHidden">





<!-- 画像 -->
<div class="column-image-left">
		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/201812/ebe0cfd47638959adbb6dc418a756619.png" alt="" width="150" height="130">
</div>


































<!-- テキスト -->

<p>山口義行（やまぐち・よしゆき）<br />
1951年名古屋市生まれ。立教大学大学院修了。東邦学園短期大学専任講師、名城大学商学部専任講師を経て、1993年より立教大学経済学部助教授、95～96年経済学科長。専門は金融論。スモールサンでは、エグゼクティブプロデューサーを務める。</p>








































				
				
			]]></description>
			<category>論考</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/ronkou/entry-2151.html</guid>
			<pubDate>Mon, 20 Sep 2010 00:40:35 +0900</pubDate>
		</item>
	</channel>
</rss>
