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		<title>スモールサンニュース</title>
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			<dc:creator>山口恵里</dc:creator>
			<title>巻頭対談  2010年7月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-2131.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



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<p><h2>中小企業の国際化を考える ～バイドゥ(百度)からの提案～</h2>陳 海騰(ちん　かいとう)氏／バイドゥ(Baidu、百度) 駐日首席代表 <br />
聞き手　山口義行／立教大学教授 </p>









































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<p>　去る6月23日、バイドゥ（Baidu、百度）駐日首席代表である陳 海騰（ちんかいとう）氏を招いて、スモールサン主催の講演会、「中小企業の国際化を考える～バイドゥの提案～」を開催した。<br />
<br />
バイドゥとは、グーグル、ヤフー、に続く世界第3位のシェアをもつ、インターネット検索エンジンである。漢字表記は「百度」。インターネット人口が4億人に達するという中国で、すでに７割以上のユーザーに活用されている。 <br />
<br />
　当日、講演会の出席者は170名にも上り、講演後は出席者との質疑応答も活発に行われた。出席者からは、「おかげで中小企業の国際化というテーマが、リアルに、そして身近に感じられた」といった声が、スモールサン事務局に多数寄せられた。今回は、その陳氏とともに、中国ビジネスを中心に、あらためて「中小企業の国際化」について考えてみたい。</p>









































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<h2 >中国市場の重要性を知りながらも、 「中国語のホームページを作ろう！」とはならない日本の中小企業！？ </h2>








































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<div class="column-image-right">
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</div>


































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<p>山口　講演お疲れさまでした。大変、好評でした。今日は講演でお話しいただいたことも含めて、陳さんの「思うところ」を存分に語っていただいて、あらためて「中小企業の国際化」ということについて考えてみたいと思います。よろしくお願いします。<br />
<br />
陳　はい。よろしくお願いします。<br />
<br />
山口　リーマンショック後、アメリカは住宅バブル・金融資産バブルの崩壊を体験して、本格的な停滞期に突入しました。最近の株価下落にも示されているように、今回のアメリカの景気低迷が決して「短期的・一時的な不況」でないことが、いよいよ鮮明になってきています。そんな中、新たな成長センターとして、中国への期待が世界中でますます高まっていますし、その期待に応えるかのように中国経済もハイスピードで成長を続けています。<br />
<br />
　単純化して言えば、「アメリカから中国へ」と世界市場の構造が相当なスピードで変化しつつあるわけで、今日本の中小企業は、こうした構造変化にどう対応していくのかが問われています。そういう問題意識で日本の中小企業の現状を見た時、陳さんはどのような印象をお持ちになりますか？</p>









































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<p>陳　私は中国から日本に留学生としてやって来て、学生時代を沖縄国際大学で過ごしました。その後は神戸大学の大学院で勉強しました。だから、日本への思い入れはかなり強いのですが、そんな私から見て、日本の中小企業の現状は、やはり少々心配だと言わざるをえません。<br />
<br />
山口　と、言いますと？<br />
<br />
陳　現在、大企業も中小企業も、世界中の企業が中国市場の獲得を目指して、積極的にアプローチしてきています。そんな中、日本の中小企業はどうかというと、明らかに出遅れています。その証拠に、例えば日本の中小企業の多くが「中国語のホームページ」さえ、持っていません。<br />
<br />
　あまり知られていない企業の商品を購入しようと思ったり、あまり知らない企業と取引関係を結ぶことを思いついたら、日本でも最初にやることと言えば、「とりあえず、その会社のホームページを見てみること」ですよね。これは、中国でも同じです。ですから、自社のホームページを作っておくことは、現代のビジネスでは、最低限の条件です。<br />
<br />
　ところが、中国人が日本の中小企業やその製品について調べたいと思っても、そもそも中国語のホームページがない。これでは、中国とのビジネスを日本の中小企業が自ら「拒絶している」のと同じです。</p>









































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<h3 >「世界の工場」から「世界の市場」へ、<br />
だから、中国へのアプローチの仕方も変わらなければならない</h3>









































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<p>山口　中国市場の重要性が増しつつあること、また今後ますます中国市場が重要な位置づけになるであろうことは、多くの中小企業経営者が認識しています。でも、そのことが頭では理解できても、もう一つ「リアリティー」を持って受け止められていない。私もそんな気がしています。<br />
<br />
　先日も、ある講演会で「最近、中国語のホームページを作った会社は？」と質問したのですが、ゼロでした。100人を超える出席者がいたのですが、それでもゼロでした。こういう現状について、陳さんは「なぜ」だとお考えですか？<br />
<br />
陳　「中国進出」というと、「安い労働力を当てにして、中国に工場を作ること」というイメージから、いまだに抜け出せないでいる。これが1つの理由ではないかと思います。<br />
<br />
　ご承知のように、中国は「世界の工場」から「世界の市場」へと、大きく変貌をとげようとしています。すさまじい勢いで中産階級が育ち、巨大な消費市場が成長してきています。<br />
<br />
　かつては「中国進出」というと「中国高官との人脈づくり」、これが重視されていました。中国で工場を設立して、安い労働力を手に入れるには、行政の許可が必要だったからです。<br />
<br />
　でも、今は違う。今重要なのは、中国の高官にではなく、消費者に受け入れられることなのです。高官との人脈がいくらあっても、消費者に受け入れられなければ、ビジネスは成功しません。仮に中国に工場を設立するにしても、最終的な売り先は、かつてのようにアメリカや日本ではなく、中国の消費市場なのです。<br />
<br />
　となると、中国進出といっても、かつてとはアプローチの仕方も違ってきます。中国の高官ではなく、中国の市民たちに、いかに知ってもらうかが重要になるわけです。そこで、ホームページを充実させたり、インターネット上のモールに出店したりということが必要になります。でも、そういう変化について、まだまだ日本の中小企業の認識が追いついてきていない。これが出遅れの1つの原因だと思います。</p>









































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<h3 >「小資（シャオズ）」が求める“いい商品”、中国企業が必要とする“高い技術”<br />
～そこに日本の中小企業のビジネスチャンスがある！～</h3>








































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		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/201812/a9cc92439492b36e792ea0ac59f147e6.png" alt="" width="250" height="240">
</div>


































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<p>山口　なるほど。ということは、日本の中小企業が「中国の市場」についてもっと研究しなければならないということでもありますね。<br />
<br />
陳　そうです。私は2つのことを知ってもらいたいと思っています。1つは、現在、中国では、「小資（シャオズ）」と呼ばれる中産階級が急成長しており、これが日本の中小企業にとっての顧客層を形成しつつあるということです。<br />
<br />
山口　「シャオズ」ですか。<br />
<br />
陳　「小資（シャオズ）」とは、小資産階級の略で、「プチブルジョア＝中流富裕層」のことです。外資系企業などに勤務して、金銭的に少々の余裕を持ち、物質的にも精神的にも豊かな生活を送っている人々で、欧米文化にも通じています。とりわけ、日本へのあこがれも強く、「日本をファッションやライフスタイルの先進国」と受け止めています。私は拙著で、彼らをこんな風に紹介しました。<br />
<br />
　「大卒でホワイトカラー、村上春樹の小説と外国映画のDVDが好き、そして最新のヒットチャートに詳しい。ブランド志向でルイ・ヴィトンのバッグを持ち歩き、スターバックスでお茶をする。マンションのインテリアには、イケアの家具。恋愛至上主義で、夜遊び上手――」。（注）</p>









































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<p>山口　なるほど。日本の中小企業にとっても恰好の顧客になりそうな人々ですね。<br />
<br />
陳　それから、もう1つは、今こそ中国の企業は、日本の中小企業の高い技術を必要としているということです。<br />
<br />
山口　安い労働力を強みにして、労働集約的な行程だけを中国の工場が担うというのではなく、中国市場で販売するために、中国でモノ作りを進める。そういうことになると、生産性の向上や高付加価値化ということが必要になってくる。そこで、日本の中小企業が持っている高い技術が必要になるということですか。<br />
<br />
陳　そうです。「安い労働力」を求めて日本の中小企業が中国へ進出するというのではなく、「高い技術」を求められて、日本の中小企業が中国に引き寄せられる、そんな時代になったのではないかと思います。<br />
<br />
山口　日本の中小企業も、技術者の派遣とか、生産工程のコンサルティングによって技術料を得るとか、従来とは違った中国企業とのかかわり方を考える必要があるのかもしれません。</p>









































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<h3 >テスト・マーケティングとしてのインターネットの活用<br />
<br />
</h3>








































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		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/201812/c402f5ab4514cdb54d6b2ddc9a586afc.png" alt="" width="250" height="150">
</div>


































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<p>陳　こういうビジネスチャンスを生かすためには、中小企業は何よりも、自分たちのことを中国の人たちに知ってもらうことが必要です。<br />
<br />
山口　その際有効なのが、インターネットの活用というわけですね。<br />
<br />
陳　そうです。先ほど、「小資（シャオズ）」についてお話しましたが、まさに彼らこそ、中国でインターネットを活用している人々です。彼らはネット上で買い物も活発に行っています。日本の中小企業は、インターネットを通して、彼らと直接ビジネスが行えるのです。<br />
<br />
山口　インターネット通販ですね。 <br />
<br />
陳　そうです。中国のインターネット人口はすでに4億人に達しており、その数は年々急増しています。一方、「支付宝（アリペイ）」や「銀聯（ぎんれん）」など、決済の方法も充実してきていますし、中国では宅配便も普及しています。日本から中国への配送はEMS（国際スピード郵便）が使えます。 <br />
<br />
山口　インターネット通販を行うためのコストはどれくらいですか？ <br />
<br />
陳　初期投資はおおむね50万円程度と考えていいと思います。ですから、これをテスト・マーケティングに使ったらいいのではないか、と提案しているんです。 <br />
<br />
山口　たしかに、中国に限らず、海外進出にはリスクが伴います。まずは、インターネットを通して試験的な販売から始めて、うまく行きそうなら、本格的な進出を考える。こうしてできるだけリスクを低く抑えるというのは、たしかにいい方法かもしれません。 </p>









































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<h3 >海外から見た自分たちの“価値”、それを知ることが「国際化」 <br />
～例えば、「日本のサービス業のすごさ」に気付け！～ </h3>









































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<p>山口　中小企業が「国際化」を進めようという場合、もっとも大切なことは何だと陳さんはお考えですか？ <br />
<br />
陳　それは、自分の国や自分の会社の「良さ」や「強み」を、海外からの目線でしっかり捉えなおすことではないかと思います。 <br />
<br />
山口　なるほど。 <br />
<br />
陳　例えば、日本人に日本産業の優位性はどこかと聞くと、ほとんどの人が「ものづくり」、「技術力」と答えます。でも、本当にそれだけでしょうか。私はむしろサービス業こそ、日本の強みだと思っています。 <br />
<br />
山口　と、言いますと？ <br />
<br />
陳　中国人が日本に旅行に来て、まず驚くのはレストランでのサービスです。日本では、客が席に着くと、おしぼりが渡されます。これは、まず中国にはないサービスです。おしぼりどころか、水も出さない店もありますし、昨日は水を出してくれたが、今日は出してくれなかった、ということも珍しくありません。<br />
<br />
　靴屋さんに行ってもびっくりします。客の足元にひざまずいて、靴を合わせたりしてくれます。こんなことは中国で考えられません。今はやりのネイル・サロンなどでも、日本のネイルアーティストが示す客への気遣いや丁寧さは、中国人にはおどろきです。<br />
<br />
山口　日本人の「おもてなし」の精神、これは海外から見た場合、相当な「価値」だということですね。<br />
<br />
陳　これまで「中国進出」というと、話題になるのはいつも日本の製造業でした。でもこれからは、日本のサービス業がその「価値」を生かして、中国に進出する時代がやって来るのではないかと思うのです。<br />
<br />
山口　私は、日本の製造業を支えてきたものも、実はその「サービス業的」精神ではなかったかと思っています。顧客の要望にきめ細かく応えようとする姿勢、これが日本の「ものづくり」を支えてきたように思うからです。こうした日本の「良さ」や「強み」をきちんと認識すること、これが「国際化」の出発点でなければならない。私もまったく同感です。 </p>









































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<h3 >「箱根温泉、別府温泉、有馬温泉…中国人には違いがわかりません」<br />
～海外の人でもわかる「差別化」がなければ、「国際化」は難しい！～</h3>









































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<p>陳　中小企業が「国際化」を進めるにあたっては、もう1つ重要なことがあります。それは、海外から見てもわかるような、「差別化」が不可欠だということです。<br />
<br />
　例えば、私が九州に行った時に感じたことですが、「別府温泉」は九州ではたしかに有名だけど、箱根温泉や有馬温泉と、どこが違うのかわからない。日本人はいろいろ行って比較することができるけれど、中国人には無理。名前も難しいし、地名を言われてもピンとこない。だから、違いを分かりやすく示してくれないと困るのです。<br />
<br />
　あるいは、宮崎牛がナンバーワンだと九州の人は言っているけど、中国人のイメージでは、神戸牛がナンバーワンなんですね。だから宮崎牛と神戸牛の違いがわかるように示してくれないと、中国人の購買意欲を刺激することはできません。<br />
<br />
山口　ホームページを作っても、単に日本語のものを中国語に翻訳しただけでは、中国人にはアピールできない。中国人でもわかるように「違い」を明確に示さないと、競争には勝てないということですね。<br />
<br />
陳　その通りです。観光の場合は、主に他地域との差別化ということになりますが、中小企業でいえば、他社との差別化、他社製品との差別化ということになります。特に、中小企業の場合は数が多いですから、よほど明確に差別化しないと、海外の人間には、なぜこの会社と取引するべきかという理由がみつかりません。<br />
<br />
山口　その点をうまくアピールできて初めて、「国際化」を進めることができるということですね。<br />
<br />
陳　とくに現在の中国は、世界でもっとも競争のはげしい地域です。たしかに、市場は急速に拡大していますが、それだけに世界中の企業がひしめいていて、猛烈な競争戦が展開されています。そこで、勝つことは簡単ではありません。これはインターネットを活用する場合でも同じです。<br />
<br />
山口　日本が不景気でダメだから中国ビジネスへ、といった「甘い」考えでは失敗するということですね。たしかに、日本の中小企業は、このこともしっかり頭に入れた上で、「国際化」を進める必要があります。陳さん、今日はどうもありがとうございました。 <br />
<br />
<br />
――「中小企業の国際化」、厳しい指摘で対談を終えますが、この対談を読んで、スモールサン会員の方々は、どんな感想をもたれたでしょうか。いずれにしても、この対談を自社の今後を考える、一つのきっかけにしていただければ幸いです。 <br />
<br />
（注）講談社「50万円でインターネットから中国3億人富裕層と商売する方法」より引用。<br />
<br />
<br />
 </p>








































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		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/201812/99e56cfb83214e6c33d839770bbcc25a.png" alt="" width="150" height="130">
</div>


































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<p>陳 海騰（ちんかいとう）<br />
<br />
Baidu，Inc．日本駐在首席代表。バイドゥ株式会社取締役。1992年に来日、神戸大学大学院で経済学修士を取得。その後、NTT西日本、株式会社インデックス中国、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社北京現地法人COOを経て、2006年12月、百度株式会社（現バイドゥ株式会社）の取締役、Baidu，Inc．日本駐在首席代表に就任。 </p>








































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		<img class="columnImage" src="https://www.smallsun.jp/archives/002/201812/22cd83e5c722a9b24d3b2252cb6f0d12.png" alt="" width="150" height="130">
</div>


































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<p>山口義行（やまぐち・よしゆき）<br />
<br />
立教大学経済学部教授<br />
1951年名古屋市生まれ。立教大学大学院修了。東邦学園短期大学専任講師、名城大学商学部専任講師を経て、1993年より立教大学経済学部助教授、95～96年経済学科長。専門は金融論。スモールサンでは、エグゼクティブプロデューサーを務める。</p>








































				
				
			]]></description>
			<category>対談</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/taidan/entry-2131.html</guid>
			<pubDate>Tue, 20 Jul 2010 01:13:37 +0900</pubDate>
		</item>
		<item>
			<dc:creator>smallsun2</dc:creator>
			<title>コラム「山口義行のコレが言いたい」2010年7月号</title>
			<link>https://www.smallsun.jp/smallsun_news/ronkou/entry-2127.html</link>
			<description><![CDATA[
				
				



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<h2 >唐突な「消費税増税論議」の奇妙 <br />
～選挙で一体何を「問うた」のか？～ </h2>








































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<div class="column-image-right js_notStyle acms-col-sm-6">
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	</a>
</div>


































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<p>　菅首相が「消費税10％」を口にしてから、消費税増税が突如、参議院選挙の争点として、浮上することとなった。「税を問うことは国の形を問う」ことでもある。したがって、増税論議が堂々と選挙の争点になること自体は、民主主義の証しとして歓迎されてしかるべきことである。 <br />
<br />
　しかし、そうであればなおさら、選挙に突入する相当以前から、このテーマに関する各党の考え方が鮮明に国民に提示され、国会の場などを通して、国民の目の前で活発な論議が交わされていなければならなかったはずである。 <br />
<br />
　そうであって初めて、国民はその投票行動で、自身の考えを示すことが可能になる。ところが、今回は選挙公示の数週間前に、突然消費税増税が争点として浮上した。これでは、有権者は戸惑うばかりである。 </p>









































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<h3 >菅首相の「勘違い」がきっかけ？ </h3>









































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<p>　唐突な消費税増税論議の背後には、いわゆる「ギリシャ危機」があると言われている。菅首相が財務相の時にギリシャ危機を目の当たりにしたことが、消費税増税論議につながったのだと言う。岡部直明氏は、日経新聞のコラムで次のように書いている。 <br />
<br />
　ユーロからの警鐘が菅首相を動かしたのは事実だろう。財務相として参加した、G7やG20会議でのギリシャ危機をめぐる論議を、「対岸の火事」とは思えなかったはずだ。「財政再建に取り組まなければ、国際通貨基金（IMF）が箸（はし）の上げ下ろしまでコントロールすることになりかねない」と語る。［日経新聞6月21日］ <br />
<br />
　もし、これが事実だとしたら、今回の消費税論議は、菅首相の「勘違い」から始まったことになる。「勘違い」は菅首相だけではない。コラム執筆者の岡部氏自身が、次のように続けている。 <br />
<br />
　IMFは、すでに消費税増税など警告を発しており、ここで財政再建に踏み出さなければ、IMFの監視下におかれかねない。 <br />
<br />
　日本が「IMFの監視下」におかれるとすれば、当然のことながら、それは日本がIMFから融資を受けた時である。IMFは融資と引き換えに相手国に対し、財政再建策や経常収支黒字化策などについて、さまざまな条件を付してその実行を迫る。これを、コンディショナリティー（貸し出し条件）と言う。IMFに「箸の上げ下ろしまでコントロール」されるとは、こういう事態に陥った時のことである。 </p>









































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<h3 >自国通貨建て債務が原因で、「IMFの監視下におかれる」ことなどありえない！ </h3>









































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<p>　たしかに、日本の政府債務はGDP（国内総生産）の180％程度に達しており、120％程度のギリシャよりも、重い債務を数字上は抱えている。しかし、スモールサンニュース前月号の「インタビュー：景気を読む」を読まれた方はすでにご承知だと思うが、日本国債はすべて円建てである。外貨建ての国債は、1980年代をもって、すでに残高ゼロになっている。 <br />
<br />
　したがって、仮に政府の国債償還が困難になっても、その際不足するのは「円資金」であって外貨ではない。とすれば、IMFに融資を請う理由もないはずである。日本銀行が国債を買い支えれば、済むことだからである。 <br />
<br />
　仮にIMFに融資を依頼しても、断られること必至である。IMF側は、おそらくこう言うに違いない。「なぜ、自国通貨の融資をウチに依頼するんですか？　日銀に行ってくださいよ！」と。 <br />
<br />
　IMFから融資を受ける必要がない以上、当然のことながら「IMFの監視下」におかれることもない。つまり、日本がIMFから「箸の上げ下ろしまでコントロール」されることなど、心配する必要はまったくないのである。 <br />
<br />
　アジア通貨危機の時も、リーマンショック時の混乱期も、IMFが融資するのは、その国にとっての「外貨」である。自国通貨を自国の中央銀行が発行できない、ユーロ圏のギリシャのような場合を別にすれば、自国通貨建て債務が原因で「IMFの監視下におかれる」ことなどありえないのである。 <br />
<br />
　こんな当たり前のことを一国の首相、しかも前財務大臣が理解できていないとしたら、それこそ国民にとって悲劇である。仮に知った上で言っているとしたら、ずいぶん国民を愚弄（ぐろう）していることになる。 <br />
<br />
　ちなみに、これに同調している岡部氏は、日本経済新聞の経済部記者を経て、現職は同社の専務執行役員主幹である。一体、日本の経済ジャーナリズムはどうなっているのかと、がく然とせざるをえない。 </p>









































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<h3 >必要なのは“冷静な議論” </h3>









































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<p>　もちろん私は、「日本は何もしなくていい、安心だ」と言っているわけではない。ただ、「冷静な議論」が必要だと主張しているにすぎない。 <br />
<br />
　本気で「IMFの監視下」におかれることを心配するのであれば、懸念しなければならないのは財政赤字ではなく、経常収支赤字である。経常収支が赤字化すれば、いずれ外貨不足が起きる。その際にはIMFからの融資を仰ぐことになり、結果として「IMFの監視下」におかれるという事態も起きかねない。とすれば、それを防ぐための課題は、日本産業の国際競争力強化であって、いわゆる政府の「借金減らし」ではない。 <br />
<br />
　また、菅首相が言うように、消費税増税による税収増を医療・福祉・環境など、国民のニーズに沿った産業の育成や雇用の増加に役立てるというのであれば、そのための効率的な財政支出の在り方や、必要な制度改革こそが論議されなければならない。その上で、どの程度の増税が不可避なのかが、国民に示されるべきである。 <br />
<br />
　その「絵」が明示されないままで、「消費税率10％程度」という数字だけが示されても、それが正当なものかどうか、国民は判断のしようがない。 <br />
<br />
　また、増税をもって財政再建・借金減らしを断行するのだというのであれば、消費税率を提起する前に、国民からもっとも見えにくく、政府不信の原因にもなっている「特別会計」の抜本的な改革が、実行されるべきであろう。 <br />
<br />
　その見通しも示されないうちに、消費税率だけが提示され、その諾否を選挙で「問う」のだと言われても、多くの国民は納得しないに違いない。 <br />
<br />
　いずれにしても、選挙の争点と持てはやされた唐突な消費税論議には、あまりにも奇妙な点が多すぎる。これでは、今回の参議院選挙が、一体国民に何を「問うた」ものだったのかさえ、釈然としない。選挙結果をあれこれ論評する前に、このこと自体が問題視されるべきである。 <br />
<br />
</p>








































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</div>


































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<p>山口義行（やまぐち・よしゆき）<br />
1951年名古屋市生まれ。立教大学大学院修了。東邦学園短期大学専任講師、名城大学商学部専任講師を経て、1993年より立教大学経済学部助教授、95～96年経済学科長。専門は金融論。スモールサンでは、エグゼクティブプロデューサーを務める。</p>








































				
				
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			<category>論考</category>
			<guid isPermaLink="true">https://www.smallsun.jp/smallsun_news/ronkou/entry-2127.html</guid>
			<pubDate>Tue, 20 Jul 2010 00:47:42 +0900</pubDate>
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